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第58話:大水練大会・ベスト16

こんにちは暁改めアイラです。

自分は本戦出場を決め

観戦の合間にトイレにたったボクは結果としてヴェルガ皇太子やサリィと共に王族用の席で観戦することになった



人のまばらな競技場内に大歓声が響いてる。

離れている席からでも王族席に数人いるのは判るだろうし、ユーリが王族席の誰かに手を振っているのは判るだろう

ユーリとサリィの婚約などという噂がまことしやかにささやかれているのだけど、これはそれを助長してしまったんじゃないかな?


この時点ではそれくらいが不安要素だったのだけれど

実はこの時見ていた者の中にもっと意味のわからない事実を誤認したものがいたのだけれどまだボクは知らなかった。


その後Gブロック、Hブロックの予選が行われ16人の本戦出場者が出揃った。

その内訳は

4年

ジョッシュ・アダムス(19歳・近衛戦技兵課/特務戦技兵・北)

シリル・オーガスト(18歳・魔法戦技課/魔導特務兵・西)

ジャン・スパロー(21歳・魔法戦技課/教導兵・南)

サルファー・プロゴリアント(24歳・魔砲兵課/魔砲使い/北)

レギナ・フォン・コランダム(16歳・近衛戦技兵課/戦士・北)


3年

マーガレット・カーマイン(14歳・魔砲兵課/近接魔砲兵・西)

ブリミール・イース・フォン・ガルガンチュア(22歳・近衛戦技兵課/特務戦技兵・中東)

ペリー・カンファレンス (17歳・補助術師課/召喚術師・南)

ジルコニア・ナハト(14歳・魔砲兵課/結晶魔術師・北)


2年

ギガス・マグナス(17歳・魔法戦技兵課・東)

シア・ウィングロード(16歳・魔法戦技兵課・中西)

コロネ・ショコ・フォン・スワンレイク(12歳・魔砲兵課・中南)


1年

ユークリッド・カミオン・フォン・ホーリーウッド(11歳・剣士課)

アイラ・ウェリントン(9歳・攻性魔法課・西)

エレノア・ラベンダー・ノア(17歳・剣士課・西)

グレゴリオ・イシュタルト(12歳・軍務課・東)


例年に比べ、圧倒的に1年生が多く残ったらしい。

またグレゴリオと言うのはヴェルガ皇太子の側室の子だそうで、非常に珍しい軍務課からの出場だ。


今日のところは予選が終われば解散とのことだったけれど

C〜Fブロックが早く終わったため、予定より1時間以上早く終わりになった。


サリィたちと一緒のままボクはユーリとも合流し、その後ヴェルガ皇太子の馬車で屋敷まで送っていただいた。


「ところで、グレゴリオ様はご一緒しなくて良いのですか?」

折角王族馬車で迎えに来ているのに側室の子とはいえ王子のはずのグレゴリオをなぜ馬車にのせないのだろうか?


「ああ、アレの実家はそもそも東と懇意にしているからな、取り込まれたと思っている。陛下から距離をとる様にと言われたよ。」

ヴェルガ皇太子は少し寂しそうだ。


「私が王位継承権2位なのが納得いただけてないですしね。」

鑑定については知らされてないか、自分の目に見えないモノは信用できないかだろう


「現状で東の侯爵家に接近している王族がいるというのがまず問題になるのだが、それすらわからんヤツだからな・・・。」

父親にここまで悪し様に言われるのもかわいそうだね、まだ12才のはずだけれど・・・。


屋敷に着くとヴェルガ皇太子はボクの頭に手を置いておっしゃった。

「気を回さなくともよい、アレは本戦に参加する様だが実力ではなかろう、なにか無理難題をいってくるかも知れんがアイラはアイラの力のままに頑張りなさい」


屋敷に入ると少しふてくされたソニアが屋敷組メイドたちとともに出迎えてくれた。

「お帰り〜、見てたよー、アイラたちヴェルガ殿下と高いとこにいたねー、目立ってたよ?」

若干ジト目かつほほを膨らませてのお出迎えだ・・・。


「ごめんね、ソニアのこと忘れてたわけじゃないんだよ?」

ただ思い出すのが王族席に入った後だったんだよ


「お帰りなさいませ、ユーリ様、アイラ様、エッラは本戦出場をお決めになったそうで・・・素晴らしいことですね!私は成績はよい方でしたが水練大会は2〜4年までずっと予選落ちでした」

アリーシャが誉めてくれる。


「さすがですね!我々は素晴らしい主人方にお仕えできて誇りに思います。」

エリザは確か泳げないと言っていたかな?


「ユーリ様とアイラ様はかわいい、エッラさんはかわいいうえに巨乳、その上3人とも本戦に出られるほどお強いなんて・・・やっぱりかわいいは最強ですよね!!」

アリエスだけはなにかおかしいけれど、このアリエスは大水練大会4強を2回経験し、もう一つの武練大会でも準優勝を果たし、さらには去年卒年時の魔導大会で優勝まで経験した猛者だとアリーシャから聞いている。

(なにか間違ってるよね・・・)

 なんでそんな逸材が王家からうちに出向の近衛メイドで、しかも家事担当なんだろうか。


 とにかくおめでたいということで、メイド達(主にアリーシャとアリエス)の合作の豪華な手料理を食べ、大いに英気を養った。

 

 お風呂も入り(アイリス、ユーリといちゃいちゃした。)

 今はユーリの部屋でユーリ、アイリスとお世話役にナディアの4人でだらだらしている。

「ユーリ様もアイラ様も1年生なのに本戦出場ってすごいですね。私もメイドとして鼻が高いです。」

 ナディアは本当に自分のことのように喜ぶ。


 お風呂のあとはメイド服じゃなく、寝る格好でユーリの世話をする様になったナディアは、今日はピンク色のキャミソールだ。

 アイリスに夕べのことを話すとアイリスもナディアのことを認めてくれた。


 ボクとユーリはかわいい妹と姉の様なメイドに挟まれて、本当におめでとうとか、明日の本戦で怪我しません様にという言葉を貰った。

 経験者であるメイド達の話と、教官たちから聞いたルールによれば、本戦では武器の仕様制限が解除される。

 基本的に相手の首を刎ねたり、頭を吹き飛ばすなどしなければ、何でもありのルールとなる。

 これは、即死でなければ怪我を治すことの出来る超級治癒術師がいるから出来ることだ。

 それでも寸止め推奨であり、一打でもまともなあたりがあれば即座に決着となる。


 今まで大怪我まではでても治癒術で後遺症なしになっているし。

 死人は出たことがないのが学校の自慢だそうだ。

 それでも・・・。

 ボクは目の前でユーリが怪我をしたらと思うと不安でならない。

 ソレはきっとユーリも同じはずだ。


「ねぇユーリ?大怪我しないでね?」

 ボクがそれだけいうとユーリは微笑んで。

「僕はアイラを悲しませないことが一番の目標だね。でもアイラはきっとこの大会で、学校を代表する生徒の一人になる、だから僕のことはいいから、アイラはアイラの実力を出し切ってね?」

 そんな風にいわれても、ボクにはボクの生き方しかできないよ。

 ボクはボク自身がユーリのかわいいお嫁さんになるために、ひいては、ユーリのお嫁さんにふさわしいボクであるためにがんばるのだから。


 アイリスとナディアもそれぞれ思うところはある様だけれど、ボクたちに遠慮してかそれ以上のことは言ってこなかったけれど、アイリスの手はボクの胸の辺りをずっと抱きしめていた。

 その手が温かくって、ボクは今日も緊張よりは、安心感を感じたまま寝ることが出来た。


 そして3日目の朝がやってきた。

 学校に着くと選手毎に控え室があり、昨日メイド達に聞いたルールそのままが教官から伝えられる。

 そしてトーナメント表を渡されて、ボクの最初の相手がジルコニア先輩だということがわかった。

(もしも、それぞれが負けずに残ってもボクがユーリやエッラとあたるのは決勝だけみたいだ)

 よかったけれどジルコニア先輩が一体どの様な攻撃技を持ち、どの程度の手練なのか見たことないのは不安だね。


 結晶魔術というのは、召喚術にちょっと似ていて、結晶を呼び出してソレに魔力砲を反射させたり結界を張ったりする術らしいけれど・・・。

 というかボクの試合一番目からなんだね。

 緊張してきた・・・。


 係りの教官に呼ばれて控え室を出ると、指定の入り口に向かう。

 すると会場のざわめきが聞こえてきた。

 昨日までの大会と違いこの本戦からは、学生の家族を中心に、学生以外のお客様も入る様になる。

 2万人近い民衆が、若き学生たちの青春の輝きを見にくるのだ。

 まぁ本命は明日の決勝と最終日のコンテストらしいので今日はそれでもまだ少ないけれど


 そしてボクが入り口で待機していると、司会をする教官と学生の声が聞こえてくる。

「さぁ、本日本戦の第一試合を飾るのは、東のコーナー3年のジルコニア・ナハトさん、魔砲兵課の結晶魔術師専攻の彼女は14歳でありながらかなりの魔力量を誇る俊英です、手元に春の検査時のステータスが届いております。読みます!生命262魔法102意思110筋力12器用49敏捷37反応54把握89抵抗65、生命と筋力が低いものの他はかなり高いですね、年頃の女子の平均値を大幅に上回っています、やや低い筋力も15歳平均並ですので、十分強力な数値ではないでしょうか?」

 高い数値らしい。とても覚えきれないけれど

 名前を呼ばれるタイミングで会場に出る。

 それとジルコニア先輩はボクほどじゃあないけれど年齢の割りに小柄で薄い青い髪が特徴の眠たげな瞳の女の子だということは覚えた。


「対しまして西のコーナーからはなんと1年の、入学可能年齢ぎりぎりの9歳、しかも誕生日が10月36日ということで今後絶対に抜かれることがない史上最年少!アイラ・ウェリントンちゃんだぁああ」

 ちゃん・・・さんじゃないのね?

 あっちのジルコニア先輩を真似て名前を呼ばれると同時にフィールドにでていく

「アイラちゃんはその容姿の愛らしさとは裏腹に剣術と魔法の二束のわらじの天才児!容姿に才能と、聖母は二物三物とおあたえになったのか、彼女のデータ手元にありますが、信じられません生命212魔法324意思1108筋力9器用89敏捷117反応98把握132抵抗88です。信じられません。生命が平均よりやや上、筋力も年の割りに高い程度でありますが、他の数字がとにかくでたらめだ!魔力や意思力は並の大人3人分以上!!なにかの間違いだと信じたい数値をしているぞ!!」

 ボクの数値は先日の王様の測ったのと同じだね?全部は覚えれてないけれど生命と筋力は同じだった。

 高いんだね・・・安心した。


「初日の水練や、昨日の予選でもキレのある動きを見せてくれた幼い彼女がどれほどの動きを見せてくれるか目が離せません!!」


 目は離れると思うな、ほとんどの人は・・・ボクのウリは速さだからね!!

 会場内にアリーシャたちを見つけたボクは、いつの間にか心地よいくらいに落ち着いた。緊張感と高揚感の中、水に浸かりつつ試合開始の合図を待った。



雨で家に帰るのが遅れると投稿する時間も遅れますね。

携帯の電池がすぐ切れる様になってきたのでそろそろ私もスマホにする時期かもしれません・・・。

明日もこのくらいの時間になるかもしれません、遅くなって申し訳ありません。

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