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第41話:世界地図と謝罪

サブタイがネタバレでごめんなさい。

 おはようございます、暁改めアイラです。

 突然の王城への招待、豪華な食事とお風呂、王家の機密、そして恥辱。

 半日でいろいろなことがあったボクは、王都での心の姉サリィの魔手・背中トントンにより深い眠りに落とされた。

 そして今朝呆然としている。


 目覚めると同時ボクは寒さに気付いた。

 何だろう、夕べはとても気持ちよく眠りについたのに・・・。


 昨日は結局アイリスとユーリのベッドではなくサリィとシシィの寝ているベッドにお世話になった。

 先に寝ていたシシィの体温は温かく、気持ちよかったし、眠るまで・・・と手を繋いでくれたユーリの手はすべすべだった。

 そして背中をトントンしてくれるサリィのそれは、ボクを一瞬で眠りの世界に落とした。


 そして今ボクは寒い、理由はすぐにわかった。

「あぁ・・・おねしょか。」

 ボクのじゃないよ!?断じてちがうよ?

 シシィが世界地図を描いた様だ。

 

 まさか2日立て続けにまみれるとはおもわなかったが・・・。

 

 ウェリントンにいた頃はよくアイリスや、アニスの世界地図に悩まされたものだけれど。

 まぁ2歳なら仕方ないとおもう。

 ただ問題は、一緒に寝ていたボクとサリィのワンピースもぐっちょりということだ。

「んー、あぁーシシィやっちゃったかぁ・・・」


 タイミングを同じくしてサリィも眼を覚ました様だ。

「おはようございます、サリィ姉様」

「おはようアイラちゃんゴメンネ、私が寝たあとのアイラちゃんをユーリ君たちのベッドに帰しておけばよかったんだけど、シシィのおねしょに巻き込んじゃった・・・。」


「いいえ、お姫様のおねしょに巻き込まれて、しかもそれをサリィお姉様と共有するだなんて、将来の話のネタにできますよ。」

 だから気にしなくってもいいですよ、って笑顔で言う。

 ただそうだとしても今は・・・

「お風呂には入りたいですね、できればユーリが起きる前に。」


「やっぱり、その姿を未来の夫に見られるのは恥ずかしいですか?」

「そりゃそうですよ。ボク女の子なのに、おしっこまみれだなんて。」

 見て欲しいわけが無い。

 そういうわけでボクとサリィは手早く布団を抜け出て、サリィが今だ寝たままのシシィを抱っこして

 静かに部屋を出た。


 近くにメイドがいたのでサリィが布団の片付けをお願いして、ボクたちはそのままお風呂へ、時刻はまだ朝5時頃だ。

 まさか半日足らずで3回も王城でお風呂に入ることになるとは、昨日のボクに教えてあげたいね。


 お風呂は何回入っても気持ちいいね、シシィは既に洗い終わってメイドさんに渡したけれど、ボクたちは朝から長風呂することにした。


「そういえば、サリィ姉様的には殿方と同じ部屋って平気だったんですか?」

 ボクたちに配慮してか王子たちは別の部屋だった。

 なのにユーリは同じ部屋だったのはなぜだろう。


「普通なら恥ずかしいですけれど、ユーリ君には既に貴方たちがいますし、それに私は子どもの頃からユーリ君のことが大好きなので、寝顔とかも見てみたくって、昔はユーリ君をお嫁さんにするんだ!なんて言って周囲を困らせてしまいました。」

 今すぐ花嫁さんになれそうなかわいい笑顔で笑うサリィ

 なるほうじゃなくってするほうなんだね?


「小さいころのユーリ君はそれはもう天使みたいにかわいくって、でもユーリ君から優しくはしてくれたけれど、結婚は出来ないって言われてすごく残念でした。」

 何歳なのかな?そのユーリは・・・嫌いではないけれど結婚はできないって告げる少なくとも7歳より下の男の子。


「でも、考えてみればそうなんですよね、えっと、もうアイラはお父様からアレは聞かせてるのですよね?

「鑑定ですか?」

 一応周囲を見渡してから小声で伝える。


「はい、それの結果もあってあの頃私はもう、王位継承権が2位ということになっていました。そして彼は侯爵家の跡取りなので、私たちは婚姻することは絶対にできなかったんです。」

 なんて残念そうに述べるのか、これじゃあまるで。

「あの、サリィ姉様はもしかして今も・・・・?」

 ユーリのことが欲しいのではないか?


「やっぱりアイラちゃんは賢いですね、そうです、私はさっき言ったとおり今もユーリ君のことが大好きで、幼い初恋を拗らせてしまい、女と呼べる身体になった今でもユーリ君のことを好きです。愛してしまっています。結ばれたいです。」

 なんということだろうか、この美少女という概念をそのまま形にしたかの様な存在の姫様が、ボクの婚約者のことを愛しているという・・・外見やステータス的な意味では勝てる要素がなさ過ぎる。


「それをボクに話してしまって大丈夫なのですか?」

「大丈夫、というよりはお願いをしておこうと思って、貴方も私の能力が受け継がれなければならないものだとはわかっているでしょう?」

 まぁそれが王位継承権そのものみたいだしね。


「そして、女王になれば私は、夫を取らないほうが無難でしょう?そこで権力に固執しない男性との間に婚姻せずに能力を継承できる子どもだけもうけたいわけです。」

 その相手がユーリだ・・・と?

「それはもう決定事項なのでしょうか?」

 ボクの質問にサリィは少し困った様に笑いながら

「私が婚姻しないというのは本当ですよ?ただおじい様が、陛下が私におっしゃったの、王家の独立性を保つために、女王のなったときは婚姻はできないが、せめて好みの男性には思いを告げて、子どもを授かるのはよい、それが仮にいろんな男性との契りの結果で、誰の子かわからなくても良いと、でも今のところ私はユーリ君しか受け入れたくないんです。」


 好色王め、でもまぁサリィが鑑定能力を持つがために女としての幸せを得ることだ出来ないのはかわいそうではある、それにボクがユーリの嫁の立場をとられるわけではないしね。

「ボクは、ユーリがサリィ姉様のことを嫌いじゃないというのであれば、それに関しては黙認しようと思います、でも勿論年頃まで姉様がユーリ以外に好きな人が出来なければの話ですし、ユーリの初めては全部ボクのものですから、ボクがその・・・ユーリの子どもを授かるまでは、ダメですからね!」

 

 こうしてボクとサリィとの間に秘密の協定がなされた。

 お風呂を出る前にサリィがボクの頭に手を置きながら。

「ただ今回の話とは関係なく、私はアイラちゃんやアイリスちゃん、それにホーリーウッド家のメイドさんたちのことかわいくて気に入っていますから、学校でみかけたらかわいがらせてね?」

 と笑顔で言った。


 お風呂からでてから再び子ども部屋に戻ると、みんな起きていた。

 時刻は6時を回ったところ、みんな早起きだね。


 それから朝食もいただけるということだったので、昨日と同じ食堂へいくとドアを入ったところでジークが頭を下げていた。

 

 どこかげっそりとしていて夕べはさぞやフローリアン様とヴェルガ皇太子と熱い夜を過ごしたのだろうね。

「アイラ!夕べはすまなかった。ワシの一方的な言い分でそなたに恥をかかせた。」

 なんてことをみんなの前で暴露するんだ!恥の中身考えてる?せっかくあの場にいた4人以外には見られていないというのに、このままではお漏らしのことを話すか、ジークがボクを手篭めにしようとしたということが真実になってしまうよ?


「おじい様、アイラちゃんに恥ってどいうことですか!」

「ハルト様?いくらハルト様でもアイラに手を出したら・・・・」

 サリィとユーリが美少女がすると怖い笑顔で禍々しいオーラを放っている。


「いやな・・・夕べ会食中にリントがアイラを大変気に入っている様だったのでな?もしもエドワードやギリアムから無理やりユーリと婚約させられたのであればワシが王権で撤回させてやるから、リントとお友達から始められないか?と訊いてしまってな・・・。アイラとユーリの間の情愛を確かめもせずに聞いたことで泣きながら。ユーリのプロポーズをうけて、自分で考えて、それを受けたのにそれを引き裂こうとなさるなら、ボクは自分の顔を焼きます、そうすればリント王子もボクのことなど気にしないでしょう。といわせてしまってな。」


 また嘘八百を・・・鑑定のことは話せないから、会食後のあのタイミングでのボクを呼び出した理由をそうでっち上げたか、部屋に戻ったボクの眼がまだすこし腫れていたことや、恥をかかせた、という点でもまぁ言い訳としては上出来だ。

 さすがは仮にも王様を長く務めていることはあるね。


「確かに見た目に惹かれたリントはそれで気にしなくなるじゃろうし、深い情愛で結ばれたアイラとユーリの仲は揺るがんじゃろう・・・ワシの完敗じゃよ、ユーリは良い嫁をもったな。」


「アイラ・・・!!」

 偽りの美談を聞かされて感極まってしまったのか、普段のユーリならジークの嘘だと気付きそうなものだが、確かにそういう縁談の持ち込まれかたをしたらボクが言いそうな断り方だし、ユーリも信じてしまったのだろう。

 朝から猛烈なキスを受けた。

 王様であるジークを含めて、20人以上の人間の前で朝から舌を入れてくる、ユーリの膝がボクの腿の間に割って入ってきて、押し倒されそうなくらいに上から強くキスされた。

 準備していなかったので途中で息が苦しくなって、んーっ!て言いながらユーリの肩を叩くがユーリの力は強くなかなか離れてくれなかった。

 ようやくキスが終わったときにはボクもう息も絶え絶えで、不足した酸素を取り込もうとした肺が詰まって、ゲホゲホと咳き込んでしまった。


「アイラ、ごめん、愛しさが抑えられなくなって・・・」

 苦しそうにするボクにうろたえるユーリ、かわいい顔が不安に染まっていて普段はなかなか見ることができない表情がいいね。


「だ、大丈夫だよ、ちょっと息が出来なかっただけだから・・・。ボクからもお返し!」

 と、今度はボクの方からユーリにキスをする、軽くね。


「あーあ、まだ春先だというのに朝からずいぶんと暑いわね、今年は」

 おっとギャラリーがいたの忘れてたよ。

 パタパタと顔を仰ぐフローリアン様や気まずそうに、あるいは恥ずかしそうに顔を赤くする面々、そして

「アイラ、本当にすまなかった・・・な・・・」

 と、諸悪の根源ことジークも眼を泳がせながら謝罪した。


たぶん犯人はシシィ、アイラの4回目じゃないです。

おしっこまみれアイラは4回目ですけどね。

次回、はとうとう舞台が学校になる!?

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