第22話:入学
昨日書いてましたが投稿できるタイミングがありませんでした。
おはようございます、暁改めアイラです。
今日は1月13日、ボク、アイリス、ノラが基礎教育学校に入学する日です。
今年の初級クラスはボクたちの行く学校ディバインシャフト第1学校では200人ほどいるらしい
まぁ複数の年齢からで構成される上に、ディバインシャフト内2校、ホーリーウッド2校とホーリーウッド近郊の農村向けの近郊学校が3つあるらしいのでホーリウッド市全体でいえば約1800人の初級入学生がいるらしい。
ホーリーウッド市の肝いりの政策のひとつであるこの基礎学校制度は王国や各侯爵領で行われている学校制を更に強化したもので、もともとの学校制では5年間固定だった学習期間が認定試験という学力テストと、年度制ではなく、階級制という制度を用いることで、最短3年まで短縮したこと。
これは、普通であれば1年度~5年度まで出会ったものを入学年度を初級、その後4月、7月、9月に追加で認定試験を受けて合格することで、次年度を飛ばせるというものだ。
コレによって5年間かけて卒業したものは普通という雰囲気が生まれて、子どもたちに勉強をさせようとする親が増えた、逆に貴族などでは3年で卒業させて当然という雰囲気が生まれ、教育に熱が入っている。
また給食制度を採用しており、申請すれば給食が支給される。
これは貧困層対策であり、貧困層にあると、食事もほとんどとらせずに子どもを酷使する案件が毎年数件発生しているため、幼児院と基礎学校での食事を保障するものだ。
コレによって農業や作業に従事させられる子どもの数が多少減ったらしい。
幼児院と基礎学校は基本的に無料で提供されている。
貴族や商家には、寄付金という制度が用いられていて、どこが何口分の寄付をしたかなんてのはわかってしまう。
コレにより余裕のある貴族や大商家は「うちも教育については憂いをもっていて」などという言葉のためにそれなりに多額の寄付を収めている家も多い。
そのおかげで、貧困層にも教育が施せるのだが、あとは設備の経年劣化が少ないのも大きいね、保存の魔法のおかげで建物や機材の痛みが少ないのだ。
まぁ教育システムが大衆に対してやさしく出来ているということをおじさまが懇切丁寧に教えてくれたのだがこれ以上は冗長になるので今日の話をしよう。
ディバインシャフト第一学校はディバインシャフト側に住む商人やホーリウッド侯爵領内で川の西側に領地を持っている貴族衆やその寄騎の子女を中心に集まる学校だ。また、ホーリーウッド市内にある孤児院の子も一部振り分けられている。
ボクたち3人は、
初級の同じD組になった
D組の人数は男子22人女子23人だった
合計45人だね
日ノ本の学校制なら35人前後だったから3割増し以上だね
組分けされた部屋にはいると
なるほど部屋はかなり広めだね
中学校の2倍程度の部屋に3人掛けの長テーブルが整然と横3列×縦6におかれている
前に立っていた先生から1つのグループは同性5〜7人で班を作っておく樣に指示が出され、先生は教室を出ていった
仲良し同士でグループを作っていいらしいけれど
人数分けが困るねボクたちには最低2人足りない
年度中でも入れ替わりはしていいとのことだが・・・ひとまず空いてる人を二人いれるか
教室内を見渡すと既に2〜4人のグループ同士が融合し幾つかグループができつつある、ていうか自己紹介もなしにグループを作れとはなかなか・・・
「アイラ・・・どうしようか?」
今は身分を隠している上人前なのでノラはウェリントン時代の樣な話方で、でもこの3人のリーダーはボクなので、ボクに方針を任せる樣だ
「アイリスはなにか希望はある?」
「んーあんまり?あ、でもあそこの子一人だし、ちっちゃいから友達になりたいかも!」
ちっちゃいからって・・・理由はまあわからないでもないけど同じ6才でも2週間のボクらは恐らく新入生で一番月齢が若いし
そもそも6才0ヶ月にしたって双子の為かかなりミニマムだ
なんと106cm16.5kg也
体重が結構増えたけど食事が豪勢だからかな?
最近ようやく女の子らしいふっくらしたラインになってきて、サークラが喜んでいた
話が反れたね、そんなボクたちより小さい子なんて・・・
「うわ、ほんとちっさい!かわいい」
いるんだねー小さい子、仲良くなりたいなあ、育てたいなあ
「でもさっきから、誘われても断ってるみたいだね」
ノラがポツリと言うとたしかに
女の子は今もショートカットの女の子の誘いを断っている
「小さくてかわいそうからみんな声かけてるんだけど、あの子はダメね!」
突然ボクたちの後ろにたった女の子が大声で話しかけてきた
なんだコイツは?
「ねぇねぇ?貴女たち双子?2人であたくしたちのグループに入りなさいな?」
ソバカス混じりの女の子は目が悪いのかノラには目もくれずボクたちだけをみて話しかけてきた
「別に構いませんが、ボクたちは3人なので、そちらが4人までならということになりますね」
「はあ?双子で見た目が可愛らしいからこのあたくしたちが誘って差し上げてるのよ?かのポピラー男爵の御息女、カテリーン樣のグループなのだから入れることを光栄に思いなさいよね!?ソレを、そっちの地味な女のために棒に振るの!?」
うるさいな、まくし立てる樣に喋るからアイリスが怯えてるじゃないか
「ノラはボクたちの大切なお友だちですから」
やんわりお断りするが
「あなたノラさんというの?身を引きなさい?あなたみたいな地味な子にこの可愛らしい双子は勿体ないですわ!カテリーン樣の様な高貴な方がお傍に侍らせてこそ、この双子は輝くんですわ!」
「はあ・・・?」
ノラは困惑顔でボクに顔を向ける
ボクに決めて欲しいのだろうね、聞くまでもないと思うが
アイリスは既にノラの膝に避難している
「ボクたち3人は離れるつもりはないですので、どなたか適当な方にその栄誉はお分けください。」
今度はさっきより少しはっきりと断ったから、御行儀の良い貴族仕えならば引き下がるだろう・・・・そう思ったときがボクにもありました。
「あなた!ちょっとカワイイからっていい気になって!!」
ソバカスの反応は予想の斜め上だった
ソバカスは右手をあげるとボクにむかって降り下ろした
当たらないけどね
ソバカスはどうみても130cmはある。か弱いボクに手をあげて許せないけど、ここでこちらが腕を捻り上げでもすれば、ボクを責め立てるタイプだね、避けるだけにしてお
「あなた生意気ですわ!年上のいうことを聞けないの!?」
(えぇ・・・避けるのもダメなの?面倒な女だね・・・・どうみつもっても8歳以上だよね、年上がこんなすぐ手をあげるのはどうなの?)
仕方が無いので次は吹き飛んでもらおうかと身構えたところで凛とした声が響いた
「お止めなさいメリンダ!」
綺麗に巻かれた茶髪の縦ロールが歩く度にピョンピョンと跳ねる。
「貴女は年下相手になにをやっているの!」
叱責が飛ぶ
「ですがカテリーン様、この子が生意気にカテリーン様のお誘いを・・・」
「わたくしはかわいい子がいるわね仲良くなれないものかしら、とはいったけれど、無理矢理勧誘なさいなどいった覚えはなくてよ!」
「でもカテリーン様!」
「おだまりなさい!!・・・えっと、可愛らしい双子ちゃん、ケガはないかしら・・・?」
この人がカテリーン様か、まだ人間性までわからない、警戒しよう
「当たりませんでしたから、大丈夫ですよ」
笑顔を張り付ける、本当はメリンダを叱りたいけれど、ボクもあの子も同じ子どもだ。
「そう良かった、わたくしが貴女たちを気に入ったのは本当ですから、これに懲りず1年間仲良くしてくれたら幸いですわ」
笑顔だけどションボリと効果音が聞こえそうなくらいの落ち込み様でこちらに手を出すカテリーン
(とりあえず本人はまともそうかな?)
その手を握り返すとカテリーンは幸せそうな顔になり
「1年間よろしくね(うはっやわ)」
と挨拶してきたので
「こちらこそ、班は違いますが、同じクラスですからお願いしますね」
と返しておいた。
なにかを喚くメリンダと窘めるカテリーンとが去り、ボクらもやっとメンバーさがしに集中できる
周りをみて女子のグループの出来具合を見ると
先ほどのカテリーン組(5人)、ボクたち(3人)、一番前で8人で誰が抜けるか言い争う8人組(うち2人は見ているだけ)、6人でもう安定して座っている子たち(さっきまで小さな子を勧誘していたけど諦めたみたいだ)そして小さなあの子
ほかが誘って靡かず今残ってるならうちに脈があるかな・・・あの子と、8人組からあぶれた子で5人組になりそうかな・・・とりあえず小さい子を誘おう
ノラを席に座らせたままにしてボクとアイリスとで誘いにいく
『「おはよう」』
二人で息を会わせて声をかける
「・・・おはよう」
「みなさんのお誘いを断っていたみたいなのでお誘いにきましたアイラ・ウェリントンです」
「アイリスだよー、もしかして同い年かなー私は今6才だよ!」
「ん」
短い返事で頷く女の子
小動物的でかわいいね
見たところボクらより2cmくらい低いのかな?
「周りが大きいお姉さんばかりで緊張しちゃいますよね」
とりあえず適当な感想を言ってみると意外と食いつきがいい
「うん・・・さっきみてたよソバカスのひと、恐かった、最初リウィを誘いにきたの糸目の人だったけど、その人もすごくにらんできた」
「君はリウィって言うんだね?」
ボクが訪ねるとリウィは動きの少ない表情でわらった
「ん・・・、リウィはリエッタ・ブラウニー6才・・・7月25日生まれ」
小動物じゃなく妖精さんだったか・・・いや人間だけど名前がね?
「リウィとよんでも大丈夫かな?」
「うん」
「リウィはボクたちと同じ班になりませんか?」
率直に伝える
子ども同士なのだ、飾る言葉なんて必要ない
「なる、せっかくだから同じ年のお友だちがほしかった」
別に班一緒じゃないと友達になれないわけじゃないけどね
「じゃあよろしくねリウィ、それと後ろのお二人もよろしくでいいんですか?」
「あら?」
「ばれてたや」
さっきまで8人で誰が抜けるかで争っていた8人の傍観に徹していた二人がボクの後ろにたっている
話を聞いていた限りだと
住む場所が違うことから元々存在した2つの4人組グループだが元々リーダー同士が友達らしい
最大7人というグループ制にたいしてリーダー二人は自分達はやっと一緒になれたので一緒がいい
両グループのメンバーは主張する誰か一人仲良くないやつが抜ければいい。
いやそれは角がたちすぎる。
ならばリーダーが抜けてもう一方に・・・。
ふざけないでよ!3人になるじゃない
3人になったらあそこの双子のとこと組めば?
そんな感じで言い争いになったためリーダー二人が抜けると言い出す。
両グループが引き留める・・・じゃあ元のグルーブのままで、あそこの孤立したちびと
あっちの双子ちゃんのグルーブとそれぞれくっつけばいい! と言い出し
いや私たち離れないって言ってるじゃん?といってでできたのだ
「いまあちらの6人だれがこちらについていくかを言い争っているけど、ボクあのひとたち入れる気ないですよ?」
と伝えると二人は相好を崩し
「もちろんよあの6人は悪い子じゃないけどちょっとお灸吸えないとわからないみたいだから」
「友達なのに譲り合いじゃなく奪い合いだなんて、悲しくなるよねー」
二人がわかりあった様に会話してるけど、ボク二人の名前もまだ知らないよ?
席に戻るとノラが本を読みつつ待っていた
さて自己紹介をしようかと向き合ったら先生たちが戻ってきてしまった
たち?2人増えてるね
さっきと同じ女性の35くらいの優しそうなややぽっちゃりな女性がパンパンと手を叩く
「みなさん素晴らしい、班が決まっているみたいですね、それでは座ってください」
例の6人以外は近くの席に班毎に座った
男の子は6、6、5、5に別れたみたいだね
これは自己紹介はクラス全体ついでになりそうだ
「そちらの6人もホラ座りなさい」
えぇ〜と言いたそうな顔で6人は座ったが、ボクたちの方みてるね?恨みになんて思わないでよ?
ぽっちゃり先生はコホンと咳払いしながら名簿を教卓に置いた
「それじゃ自己紹介を始めましょう、わたしはこの初級Dクラスの担当になります―」
ボクの学校生活が始まる。
アイラとアイリスは目立つ美幼女姉妹です。
ノラは普通のかわいい顔立ちです。
ようやく学校に通い始めます、話数的には短くなる予定ですが日常パートです。
ブックマーク2ケタ頂きましたありがとうございます。。コレであと30話は戦えますね。