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第14話:猫耳メイド

猫耳メイドです

 おはようございます、暁改めアイラです。

 深夜にホーリーウッドに到着したボク達は、領主ホーリーウッド家に保護され。

 その城の片方ディバインシャフト城で保護された。

 そのあと簡単な顔あわせや、入浴方法のレクチャーを受けたりしたボクは自室として案内された部屋の広さに寂しさを覚えて眠りにつくのだった。


 妙な感覚だ・・・頭の横を何かがゆっくりと通り過ぎた様な・・・・?

 気づいた瞬間にはビクリとしたが、今はその頭を撫でられる感覚をまどろみの中で味わっている。

 

 母を思い出す、愚かな虎徹の企みに巻き込まれ、命を落とした暁の母。

 分家とはいえ、武門の母として立派に2人の子どもを育てたといえるだろう。

 あれから姉がどうなったかなんてわからないけれど、どうか母の教えをよく護り、幸せな家庭を築いていて欲しいものだ。

 

 ウェリントンで惨たらしく犯され殺された母、幸せを踏みにじられ、それでも死を覚悟しながらもボクを、妹を逃がした母。

 あの母の春の様な笑顔はそれだけで食卓に日差しが差す様だった。

 

 まぶたに映る2人の母はいつだって笑顔で、幼いボクを撫でてくれたものだ。


「おかあ・・・さん。」

 頭を撫でられる感覚に無意識に母を呼んでしまったのは、仕方ないだろう。

 でもそれは頭を撫でられている、という環境下でボクはやってはいけないことだった。


 ガバッとあわてて体を起こし、涙が頬を流れていることと、自分を撫でていた白い手の正体を知る。

「トリエラさん・・・」

「お、おはようございます、アイラ・・・様・・・。」

 気まずそうに目を反らすトリエラ、まぁ彼女ならまだ良かったほうか、サークラたちウェリントン組だったら目も当てられなかった。

 しどろもどろになりながらもトリエラは用件を述べた、


「アイラ様昼食の、ご、ご用意ができております、起こしに参ったのですが、お返事がないので入らせていただきました。そうしたらその、うなされていらっしゃったので・・・その・・・失礼いたしました!」

 頭を下げるトリエラ

 失礼?彼女はなにか粗相しただろうか?

「失礼ですか・・・?」


 そう聞き返すボクにトリエラは頭を下げたままで

「主人の頭を無断で撫でるなどということは大変失礼なことです。罰は、お受けいたします。」

 頭を下げたまま言葉を待つトリエラ、そのかわいい猫耳は罰を待ってか恐れてか縮こまっていた。


 夕べの彼女の痴態を思い出したボクは、耳を撫でることにした。

「別にトリエラはボクを見下して頭を撫でたわけではないでしょう?苛まれている子どもを撫でただけのそれをどうして責められましょうか、でも貴女が罰を待つというなら、ボクは貴女のその可愛いお耳を撫でさせてもらいます。触りますよ?」


「ひゃ、ひゃい!」

 そうして耳に手を伸ばすと、彼女は一瞬だけ体をビクンと震わせたがあとはただ撫でられ続けた。

「あ、あの、アイラ様?」

「折檻の途中です、おだまりなさい」

「はい・・・」


 暫くなすがままにボクに耳を撫でられ続けたトリエラ、次第に息が荒くなり顔は紅潮してきた。

 表情もどこかトロンとしていて、足と尻尾が落ち着きなく震えている。

「堪能しました。」

 耳から手を離すと、名残惜しそうに目で追うトリエラ。


「お昼ということでしたね、そんなに寝てしまいましたか、ボクは」

 ハッとしたトリエラは職務を思い出す。

「夕べはお疲れでしたし、遅かったので仕方がありませんよ。」

 笑うトリエラはまだ顔が赤くってちょっと色っぽい。

 

「着替えてからいくんでしょうか?」

 ボクは自分の体を見下ろしつつたずねる。

 今着ている寝間着は白とピンクの正気を疑う様な数のフリルとリボンのあしらわれたワンピースで、とてもじゃないが普段使いとは思えない。

「左様でございますね、お着替えお手伝いいたします。」


 トリエラに服を着せ替えられる、寝間着を脱がせてもらい、代わりにトリエラの出したオレンジと白と赤の3色のドレスを着る。

 そうドレスだ!とてもじゃないが今から朝食に行くだけとは思えない可憐なドレス。

「あの、トリエラ、部屋着というには少々派手すぎませんか?ドレスにしか見えません。」


「いえ、人には分相応というものがあります、アイラ様の可愛らしさには、この程度のお召し物では部屋着どころか、農作業にすら足りないくらいですよ。」

 それは農作業にドレスを着ていたら捗らないだろうね。


「トリエラ、何か良いことがありましたか?」

 初対面時の不機嫌とくらべてあまりにも上機嫌に過ぎるよ。

「へ!?いえいえそんなことありません、いつもどおりです。今日もお仕事かーたまには連休とか欲しいなー程度の心意気です。」

 とごまかすトリエラ。


「そうですか、普段からそんなですか、もうチョットまじめに働いたほうが良い気がしますね」

 にこやかに言うと「あ」という顔になるトリエラ

 ごまかすためとはいえ迂闊な娘だ、これはオルセーに負けないアホの子じゃないのだろうか?


「そういえば・・・ボクの御側はナディアさんが兼任するという話ではありませんでしたか?」

 たずねるとトリエラはまじめな顔になった。

「そのことなのですが、アイラ様さえ御嫌でなければ、私に御側っを命じてくださいませんか?」

 そういって此方を見つめてきた。

 ほうほうつまりコレを認めれば、ボク一人でも入浴できるのかな?


 ナディアやエッラの年不相応な胸や、ノラやアニスの幼女の裸という心臓に悪いものを見なくてもいいと・・これは悪魔の取引だね、メイドとしてはあからさまにはずれ臭がするけれど見た目は可愛らしいトリエラを御側にすることで、穏やかなバスタイムが手に入ると

「おじいさまや、おじさまの許可は得ているのですか?」


「はい、アイラ様さえ認めてくださるなら良いと、ギリアム様の許可は得ております」

「ではボクに異存はありません、これからよろしくお願いします。トリエラさん」

ニコニコ顔で伝えるとトリエラは喜色満面で返事をした

「はい!よろしくお願いします、マスター!!」

マスター!?

「トリエラさん?マスターというのはなんですか?」

トリエラはキョトンとした顔で少し思案したあと

「あ、ごめんなさい、感極まって先走っちゃいました。マスターというのは『私のたった一人の御主人』という意味ですマスター」

なるほど、わからない

「もう少し詳しい説明が欲しいです」

よくみると尻尾がブンブン動いている


「んー・・・私はシャ族とキス族のハーフなんですけど、キス族は一生に一人の主人に忠誠を誓うんですよ。」

ボクを一生の忠誠に能う主人と感じたのかな?まだ普通の5歳だよ?

「そしてシャ族は、男がほとんど生まれないため、女は女同士で恋愛し、2人〜4人程度の女だけの集まりを作ります。そしてそのうちにこれという男性に出会い、全員でその男性の子どもを産み育てます。私の母たち2人はたまたまキス族の男性と出会ったので5人のハーフが生まれました。私はその末っ子で・・・他の姉妹がみんな一人の男性に着いていってしまったので私だけ行き場をなくしてしまって、こちらにお世話になっていたのです・・・・でもようやく仕えるべき主人に出会えました!」

うーん、長い説明台詞だ

しかも聞き捨てならないことを言った気がする・・・。


(まずはジャブ)

「ボクがその生涯の主人だと?」

「はい≧v≦!」

なんの迷いもない瞳で答える

(もうひとつジャブ)

「お姉さんたち・・・一人の男性についていったって、お姉さんたち同士が恋愛関係だったの・・・?」

「あぁ・・・はい、普通はあまりないことだそうですが、ハーフなので同じハーフの女に惹かれたのかなと?」

(次が本命ストレート

「ボクが主人だそうですが、その・・・・恋愛感情があるのですか?」

「・・・それなんですけど、よくわからないんですよね。」


「わからない?」

首を傾げながら自問する様に語り始めるトリエラ

「はい、好きか嫌いかと聞かれたら間違いなく好きなんですが、その・・・・なんかよくわからないんです」

ふむ・・・わからない。か

「恋愛感情があると言われたらどうやって逃げようかと思いましたが当面危険がないなら、ボクに仕えてもいいですが、いきなり発情して襲いかかるとか・・・やめてくださいね?抵抗できませんので・・・それではよろしくね?トリエラ」

ギリアム様やエドワード様ではなくボクが主人だということ呼び捨てで呼んでみることにした

効果覿面

「ふゃ!?マスター!いきなり呼び捨てはズルいです、不意打ちは反則です!」

顔真っ赤にしてトリエラは手をブンブンさせながらへたり込んだ。

 ヘタりこむ猫耳犬尻尾美少女メイドはカワイイが、身の危険も感じる

「やっぱり、危険人物でしょうか?」

「あ!違うんですー」


その後適当に話し合い

トリエラはボクをアイラ様か御主人様かマスター、その場毎にふさわしい呼び方をするということになった

ボクはトリエラと呼ぶことにしたが、呼ぶ度に真っ赤になるのは、身の危険を感じるのでやめて欲しい

また12〜3才と思われたトリエラだが、実際にはまだ10才らしい、獣人共通の特性で10才程度までに子どもを産める体(人族でいう14程度)になり その後60才程度までが子どもを作れる期間(人族でいう32才程度の見た目まで成長する)となり

だいたいは100才すぎまで生きるそうだ。


こうしてボクにお付きメイドができた、それもボクにベタ惚れのスレンダーネコ耳犬尻尾美少女。

性格は違うがこちらの世界には珍しい黒髪直毛で 少し神楽にも似ている


ボクはかわいいメイドをつれて寝室を後にしようとしたが、呼びとめられる。

 どうも王国貴族は朝も下着を代える文化があるらしい。

 夕べはこれを幼女に着せるのかと怪しむほどの薄い、スケスケのズロースだったが、日中は少し地味な白地にリボンのついた下着を穿かされた。

 ベッドに座らされ、膝立ちになったトリエラに「はい、抜きますね」と脱がされ「はいおしり上げてくださーい」と下着を付け替えられた。

 なにこのプレイ?

 

 着替え終わったボクは猫耳犬尻尾メイドを連れて部屋を出た。


でも犬尻尾です試しに外伝的なものを作ってみました

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