第91話:生まれ変わった日に
おはようございます、暁改めアイラです。
魔剣使いという未知の脅威の出現にボクとユーリは怯えていたのだと思う。
結果としてはコレまで隠し通してきたお互いの秘密と、決して表出させてこなかった直接的な欲求をお互いにたたきつけた。
相手のことをお互い子どもだと思っていたのが、本当はどちらもそれなりにいい(精神)年齢になっているとわかって、ブレーキがなくなってしまった感じだけれど、コレはコレで生き物として自然ありうることなので、まぁ良しとしよう。
生まれ変わった気分だった。
今までずっとアイラの人生を奪ってきたボクが、アイラとして生きようとしてきたボクがようやく心から、アイラになれたと思った。
アイラとして、ユーリのモノとなってようやくボクはこの星に生まれた一人の少女になれたのだと思えた。
朝目を覚まして最初に考えたのはそんなこと、今はなれない筋肉痛に苛まれているところ。
今筋肉が痛いということは、普段使ってないところってことなのか、普段以上に酷使してしまったということなのか、腰と首周りが大変に痛む。
同時に目の前で穏やかな寝息を立てるユーリのその可愛い寝顔にちょっとキュンしながら、そろそろ起きなければと頭の中で警報がなる。
空を見ればまだ日は高くはないものの、普段ならおきて朝食を摂っている時間だ。
ナディアやエッラ、エイラは賢いので何かを察してそうで怖い、逆にトリエラは今にもそこの扉から、マスター朝ですよー。なんていってノックなしではいってきそうで怖い。
トリエラはだいぶまともなメイドになったけれど、なぜか今だ稀にノックすら忘れる事がある、それが決まってタイミングがいいというか悪いというか。
通常と違う朝を迎えた時に多いのだ。
悪夢にうなされたときとか、その日の下着をどうしようか考えているときだとか。
今ボクはベッドの上で一糸纏わぬ生まれ代わったままの姿で身体起こして、どう処理したものかと自分と布団を見下ろしている。
間の悪いトリエラがうっかりする絶好のシチュエーションだ・・・
そんな風に考えていたのが呼び込んでしまったのか
「マスタァーおはよーございます、トリエラでございますよぅ、朝ご飯出来ちゃいますよぅ」
なんて間の抜けた声で、朝の余韻を壊すトリエラの声
寝室のドアが開け放たれ、そうでされなかった。
一瞬ドアが開かれて開ききる前に閉じる。
「あーまたやっちゃうところでした失敗失敗・・・・」
やっちゃってるけどね、屋敷ならあれだけドアを開いたらベッドまで見えているはずだけどここは幸い逆開きだ。
「トリエラ!ボクはお湯を浴びていくので、食堂には遅れていきます、ここは良いので先に行ってて」
とドアごしに声をかけると
「ふぇや!?マスター起きてらっしゃったのですか!?一体いつから・・・」
なんて驚いた様子の従者の声。
察するにさっきのやらかしはみられてなきゃセーフというつもりだったらしいね?
「トリエラ、後でお仕置きです。」
今日ボクは機嫌が良いので優しくしてあげる
「うあぁぁぁ・・・・」
と悲痛なトリエラの呻き声が聞こえるけれど、すぐに指示を思い出したのか
「ではお二人は少し遅れるとお伝えしてきます、申し訳わりませんでした。」
と言うとパタパタと立ち去った様だ
ふぅ・・・慌てたけどお陰で目が覚めたや・・・。
さて湯浴みするにしても一旦服を着ないとだね。
夕べ脱いだ物は枕元に畳んで置いてあるけれど直接だと多分下着が汚れしまうし、魔綿 でも詰めておこうか
と、異次元収納から魔綿をとり出しちぎって股座に詰めようとしたところ・・・
「痛った!?」
思わず声がでた、やっぱりこれケガと変わらないんだね?
直接は刺激が強い様なので下着の内側に厚めに充てておくことにした。
せっかくの余韻を治癒魔法で直しちゃうのはまた違う気もするしね。
「アイラ・・・?」
隣でごそごそやっていると起こしてしまったらしい、気だるそうなユーリが身を起こしながらボクの名前を呼ぶ、いつもの事なのに、いつもの数倍照れる。
「おはようユーリ、ボクはお湯を浴びて来るけど、一緒に行く?」
同じくらい汗やらなんやら臭いはずの相棒に朝風呂のお誘いをかけると、数度瞬きしたあとで一気に目が覚めた様で
「ア、アイラ!昨日は私その、ゴメンなさい!」
ものすごい勢いで謝られた?意味がわからないよ?
しかも口調が少し女の子っぽい
「ユーリ、どうしたの?何で謝るの?」
努めて優しく、穏やかな声で怯えた様子のユーリに問いかける
「私、僕は・・・リリーが酷く乱暴に扱われて、だから絶対にアイラ達には優しく、理想の王子様みたいにしようって、そう思ってたのに、あんなに乱暴にして・・・」
ユーリは自分の前世の経験からアイリスみたいに、ネガティブな感情を持っているみたいだ。
でもひとつ勘違いしているね。
「ねぇユーリ?今はリリーでも良いけれど・・・夕べ、気持ち良かった?」
はっ?といった感じに口を開けて固まるユーリ。
意図がわからないかな?くたくたになるまでしておいて良くなかったなんて言わせないよ?
「ボクは、気持ち良かった・・・・よ?初めてだし少しは痛かったけど」
本当は凄く痛いばかりだったけれど、感情的には気持ち良かった
ココロからアイラに生まれなおした気分だったもの
「リリーが受けたのは乱暴、暴力で、夕べのボクたちは愛を交わし合ったんだよ?だから二度と謝らないで」
ようやく気づいてくれたのかはっとするユーリ
まったくなんて気恥ずかしい事言わせるのか
「ゴメン、僕はアイラにひどい事言ったね・・・ごめんなさい」
反省してるから良いよ、ショボくれた顔も可愛いしね。
あれ?なんか今まで以上に可愛く愛おしくみえるけれど、これは何か魔法的な効果なのかな?
顔を見ているだけなのにこみ上げてくるものがある、なんというか、イジメたい。
「エフン・・それでどうするの?一緒にお風呂入る?」
意識すると少し気恥ずかしい、赤いだろう顔を咳払いで誤魔化してからユーリに尋ね、ユーリと一緒にお風呂に入る事にした。
ここは屋敷や城とは異なり日ノ本のそれと同様の大人1人かギリギリ2人入るサイズのお風呂に自分で結露のひしゃくで入る形式のため、メイドと一緒にということは出来ないけれど
ボクとユーリ、アイリスなら三人でも入れないことはない。
ボクたちは同じ個室に一緒に入って身体についたにおいと汗とを流してから、食堂に向かった。
食事のあと部隊の仲間と話し合い。
「おそらく今日の日中には魔剣使いが戦場を荒らすはず」
マガレ先輩はいつもの通り淡々と語る
「ユーリ様はアイラ様アイリス様ナディアさん、私はエレノアさんトリエラさんエイラさんと4:4で南北に別れて警戒しそれらしい敵と接触したら、派手な砲撃で合図しましょう。」
対魔剣使いについての話し合い。
本当にその存在が現れるなら実に脅威ではあるが、想いを通じあったボクとユーリならば、どんな敵が来たって必ずや添い遂げるために勝つ。
その上、後ろにアイリスやマガレ先輩に、エッラたちメイドが付いている。
なんと心強いことか。
いざ出撃という段になって、ボクたちが砦の裏手から出ようとすると、一人の壮年男性が現れた。
ロディマス男爵と同じ程度には筋骨隆々だ。
「我らホーリーウッドに住む者にとっても最も重要な枠の人物であるユーリ様とアイラ様にこの様な強敵の相手をしていただくのは真にしのびないのですが、何卒お願いいたします。」
ギリアム義父様に司令室を明け渡している、本来のアンゼルス司令のオイデ子爵がユーリとボクに頭を下げる。
貴族とはいえこんな年端も行かない子どもに、即座に頭を下げられるこのおじさんは好ましい人だ。
ならばこそ
「子どもだって、戦わなければ安寧を守れないなら戦います。ボクは、家族を守りたいんです。」
だから貴方が頭を下げる必要はないんだよ、ただお互い最善を尽くそうじゃないか。
「アイラもこういっているので、僕のほうも頭を下げられる覚えはないですね。今日は山場になります守りを固めて、僕たちの帰る場所を残してください。」
そういってユーリは僕の手を握りしめた。
出撃して、特に動きのないままで1時間ほどが過ぎ。
時刻が大体正午くらいの頃ソレらは突然に戦場に現れた。
それも真正面から。
5人の鎧の騎士たち、異様な雰囲気を滲ませて纏っている鎧が歪んで見える。
4人は同じデザインの黒い色の鎧を着て長い剣を持ち、魔法剣士である証にもなる短い杖を携えている。
鎧は一昨日のバームクーヘン?だったか4騎士を名乗った男に勝るとも劣らない肉厚なもので重量もおそらく100kgに迫るものだ。
更に異様なのは中央の一人、4人の黒鎧とは真逆の銀の重鎧を身に着けた人物。
男なのか女なのかそれすらも鎧に覆われて見えない、それでもその人物が放つ圧倒的な存在感は、他の4人がただの雑魚だと錯覚させる程に穏やかなまま吹き荒れていた。
鎧の色はともかくその鎧の大きさはもはや鎧を着た人間というより、鎧を模したロボットか何かじゃないかって言うくらいに無茶な大きさをしている。
太い、大きい、重量はアレがチタンの様に軽い金属を使っていたとしても、100kgを超えているだろう。
(あんなものを着て動き回れるなんて、強化魔法を使っているとしても、おそろしい存在だ・・・。)
位置は盆地の中央、帝国側から突然現れたその5人の騎士は、黒の4人は剣を持って待機したままで、銀の騎士だけが前進してきた。
エッラの水上機動の様にホバーした様な状態で。
「王国兵に告げる!我は卑しくも皇帝陛下より此度の遠征の督戦を言い渡された。『魔剣使い』カナリア・ローゼンフィールド也!」
拡声魔法で広げられた声はボクたちの耳にも届く、鎧に反響したらしいくぐもった声は男性とも、女性とも知れないが、カナリアという名前から察するにおそらくは女性なのだろう。
ただ確かなのは、アレが魔剣使いと名乗る者のようだ。
たしかにアレは目立つので、事前にその移動を告げる報告が上がってくるのもわかる。
魔剣使いは単調な声で続ける。
「我々帝国は、その国土の防衛を目的として兵を挙げた。王国兵が今たっているその土地は、我ら帝国の定める国境となるため、即時退去を求める。我々も無駄に王国兵の血を流したくはない、速やかな退去をお勧めする!」
魔剣使いは堂々とした立ち姿でにらみ合いする帝国兵と王国兵の間に立った。
魔剣使いはとても人が身につけて動けるとは思えない重厚な銀色の鎧を身につけ、ユーリが以前使っていた竜骨剣の様な太く長い剣を持っているが、とてもネクレスコラプスの舌の魔剣だとは思えない。
熱も帯びていないし、魔剣使いのカナリアが通している魔力強化以上の魔力は通っていない。
やがて少しだけ距離のあったマガレ先輩達も合流したところで、ユーリが魔剣使いのほうへと歩み寄る。
「アイラ、危ないから待ってて、コレは侯爵家のものとしての交渉だから。」
「危ないって思ったら、すぐに呼んでよね。」
念を押す様に言うとユーリは微笑んで、でも言葉をくれずにそのまま歩いていってしまった。
ユーリと魔剣使いは二人だけで何かを話し合っていたが、5分ほど話あったところで、お互い突然10歩分ほど離れたところまで移動して剣を抜き構えた・・・?
瞬間ユーリの姿がぶれて魔剣使いの懐に移動して盾の剣を魔剣使いに向かって抜き放ち、魔剣使いがソレを剣で受けた。
1秒ほど遅れて激しい金属音と、巻き起こされた風がボクたちの元まで届いた。
ボクたちは呆気にとられて動けなかった。
何かを確認するためのものだったのか、その後2人は剣を収めて離れ、ユーリがこちらに戻ってきた。
「ユーリ様一体なにをなさっているのですか!!」
マガレ先輩が珍しく語気を荒げてユーリを詰る様な口調で迎える。
「いや、魔剣使い殿と呼ばれる人がどれだけのものか試してみたくなって・・・。」
魔剣使いも今アチラで4人の黒騎士達と話をしている様だが、一体何を話しているのか。
「何をお話されたのですか?」
部隊長のマガレ先輩が代表してユーリに尋ねる。
ユーリはひとつひとつ落ち着いて応えていく。
「うん、帝国の目的についてとか国境線の取り決めについて認識の相違を埋めてきた、あの人が言うには、今回の戦争は皇帝の意志ではない、というか、皇帝、やっぱり死んでるらしい。」
ザワりと空気が揺れた。
この場にはボクたち8人しか居ないけれどすぐ後方には王国兵達もいる。
こんなところで話していいのかな?
確かにその可能性は一昨日捕虜にしたバーなんとか氏が示唆していた。
曰く、2ヶ月ほど前から皇帝のお姿を見たものが減った。
いまや内務卿らと魔剣使い殿とクレアリグル姫様だけが皇帝にお会いできる状態ということだが、アレはもしかしたらもう崩御なさっているのではないかと、民の間にも噂が広がっている。
無論そのような噂を立てれば処罰されるので、皆表立って口には出さないがね。
だそうだ。
「そしてソレは、内務卿ら数人の大臣の手によって隠蔽されていて、今皇帝の一人娘に誰の家の者を入り婿させるかで争っているらしい。」
ユーリの笑顔が怖い、ユーリはこういう話嫌いだものね。
今までは何で貴族家に生まれたのにそこまで外戚ネタとか嫌いなのかわからなかったけれど、リリーを知った今ならわかる。
だからボクはユーリの手を優しく包む様に握り
「ソレで?どうしてそんな国家機密をあの人は君に伝えたんだい?」
率直な疑問をユーリにぶつける。
「うん、全部はわからなかったけれど、カナリアさんは僕と今から一騎打ちを行うそぶりをして、その間に後ろの4人をアイラたちで倒せないかってたずねてきた。」
何を言っているのがみえない
「どうして仲間を討ってほしいみたいな事を言うの?意味がわからないんだけど。」
「あの人は今権力闘争の真ん中にいるクレアリグル姫に個人的な恩義があるため帝国に身を置いていて
、あの4人は内務卿らがあの人が裏切らないか監視している人たちらしい、4人ともなかなかの手練らしくって、なので同時に仕留めるみたいなことが出来ない。一人でも残せば姫がどんな仕打ちを受けるかもわからないので、なかなか姫を取り戻しにもいけないらしい。内務卿全員を皆殺しにするにしても、姫に危害を加えられては意味がない上、口ぶりから彼女自身が殺人に対してとても忌避感を持っていると感じ取れた。」
まだ少し理由付けは足りない気がするけれど、罠の可能性はないのだろうか?
「ユーリ、危ない橋を渡って欲しくはないよ?罠の可能性もあるんでしょ?」
「そうです、ユーリ様ではなく私や、メロウドさんがこっちに来るのを待ってからでも・・・!」
マガレ先輩がボクの弱気な意見に、賛同してくれる。
「それは、間に合わないと思う、あと2日で盆地を支配できなければ、大臣のうちの一人の勝ちが確定して姫に孫をあてがうらしい。だから今日明日中に彼女は姫を助けたいらしい。でもそれには後ろの4人が邪魔だって」
信頼できるのかどうかわからないけれど、もし帝国の切り札たる魔剣使いがこちらに寝返る、もしくは戦争そのものを望んでいないというならば、願ってもない話だけれども、忘れてはいけないのは、彼女の手によって北部の戦線がかき乱されたのも確かだということだ。
彼女が連れて現れた手勢によって北部の街5つが占領されたということだが・・・
「彼女のせいで、ジル先輩やラピスの領地は占領されているよ?」
「彼女の引き連れた手勢には厳粛な軍規が設けられていて、乱暴狼藉や略奪の類は死刑と言い渡しているので、町人にはほとんど被害はないってさ。その、防衛隊には死傷者をだしたそうだけれど」
戦争に加担はしたけれど、マナーはまもってるから許せってことなのだろうか?
少し歯痒いけれど、もしもボクたちが簒奪侯の様な政治家に、シシィやサリィを抑えられたり、もっと地元で言えばガイやヘレンを抑えられて戦争を強要されて、断れるかってことか。
無論ボクたちならばそんな相手最悪斬り伏せることが出来るだろう。
それはボクの周りに頼りになる仲間がたくさんいるからいえることだ。
「ソレで僕はとりあえず彼女の動きを見てみようと思うけれど、アイラたちはどうする?乗ってくれるならタイミングを見計らって合図してくれるらしいけど」
魔剣使いは帝国の人間ではなく、姫の個人的な知り合いであることを示唆していた。
加えて神話の体現のごとき魔剣を使うと噂されている。
もしかしたら、ナタリィの様な、外大陸やドラグーンの様な存在じゃないのかな?ってそう考えられないこともない、そしてそうならば、彼女には頼れる仲間が居ないということになる。
そんな環境で、一人で国の重鎮を相手に、姫を抑えられた状態で抵抗なんて確かに出来ないかもしれない。
「つまり、魔剣使いはボクたちに仲間になれって言ってるってことだよね?そのクレアなんとかってお姫様を助けるために」
魔剣使いの、カナリアの言っている事が本当ならば、どれほどの恩義をその姫に対して感じているのだろうか。
まぁいい、どっちにしてもボクの答えなんて最初から決まっている。
「ボクはユーリの決めたことに付き合うよ、君のお嫁さんだからね。」
ユーリはそのお姫様を放って置けないだろう、かつての自分と同じ様に、自分ではどうしようもないほどに権力に囚われていて。
本当はただ穏やかに暮らしていきたかっただろうに・・・。
「ソレに、セルゲイたち、簒奪候のこともある、この戦を長引かせない選択というのはイシュタルトにとってもありがたいはずだよね。」
カナリアの言うことを信じるならばココで4人を排除すればカナリアは姫を取り戻すための行動をとるだろう、ソレによって姫をカナリアが握ればその時点でこの戦争は幕引きになる可能性がある。
その後は裏切り者を討ち、ユーリにとっての悲願を果たすこともできるかもしれない。
「ありがとう、アイラ、愛してる。」
ボクの心の声を聞かれていたのか、ユーリが不意打ち気味に短いキスをしてきた。
「ユーリ、こんな人前でまた・・・」
顔が赤くなるのを感じながら、ボクは愛しい人を睨む。
うれしくないわけじゃないよ?ただ今の状況はちょっとね・・・?
その後全員がユーリの持って帰った賭けに乗ることに決めた。
「じゃあ僕たちは軽く打ちあい。10回くらいであの人が剣を手放すから、そうしたら後ろの4人をマガレ先輩が狙撃。次いでアイラとエッラと僕とカナリアさんとで一人ずつ拘束する。拘束か難しければ最悪殺害になるけれど・・・。ソレはまぁ戦争だから仕方ないね。」
あの鎧切れるかな・・・?魔法剣士なら強化してるだろうけれど、一体どれくらいの強さなのか・・・。
協議を終えてもう一度ユーリとカナリアが中央まで向かって行って。
先ほどと同じように距離を空けて構えるのだろうと思った次の瞬間。
カナリアはその巨大な剣を不意打ちでユーリに振り下ろした。
前回あんな展開をさせてしまったので大丈夫か心配でしたが、一度このルートを選んだ以上このルートを書き上げていこうと思います。
魔剣使いが出てきましたが魔剣はどうも持っていない様ですね。