戦闘
麻衣は男に向かって、走る…というより直線に飛んだ。
麻衣の能力は、人間の力をその何10倍にも出来る能力。
第1世代の能力が本来それだったのだが、麻衣はそれを軽く上回るスペックである。
だが、それにも弱点は存在するのだが。
男は横に飛び麻衣の突進を回避しつつ、小型のハンドガンを二丁取りだし発砲する。
麻衣は驚くこともなく冷静に対処するために目の力を一気にあげる。
麻衣の視界はスローモーションの世界になり、麻衣に向かって飛んでくる銃弾を目に捕らえる。
銃弾は16。
麻衣はスライディングのような上体になりながら銃弾に飛び込む。
麻衣の体勢が低くなり銃弾を回避する。
回避すると、すぐさま麻衣は状態を立て直す。
そして、最初のように一直線に突っ込む。
男は麻衣が銃弾を回避するなど分かっていたのか驚きもせず次の行動に出た。
男は麻衣が上体を立て直している時に2本の剣を取り出していた。
剣は西洋風の物で片手剣サイズの大きさだ。
麻衣は剣があると分かっても別に動じずそこまで持ってきた運動エネルギーを腕に回し、男の胸目掛けて攻撃する。
(結局威勢だけかよ)
麻衣は心でそう思った。
(久々に真剣の戦いが出来ると思ったのになー)
麻衣のパンチが男に迫る。
この攻撃を回避など出来ない…
そう考えてた麻衣は不意を突かれた。
男は剣で腕を綺麗に挟み、運動エネルギーを明後日の方向に反らした。
(嘘…ッ)
剣が腕を挟んだせいで腕から血が飛ぶ。
「ちっ…」
男はそこから麻衣の腹に膝蹴りを入れる。
「がはっ…」
「お姉さま!!」
幽華が思わず叫んだ。
麻衣はそこからいっきに吹っ飛びアスファルトを何回転かしてから止まる。
麻衣はなんとか受け身をとりつつ、体勢を立て直す。
「やるね…あんた本当に第1世代なの?目は赤いくせに能力使ってるように思えるんだけど…」
第2世代は能力時に目が青いのだが、第1世代は目が赤い。
膝蹴りを食らった時に目の色に気づいた。
麻衣は目を見るまで第2世代だと思っていた。
麻衣の能力は力を一気上げる能力なのだから、相手が思考している間に攻撃が可能である。
現に今までも麻衣はそうしていた。
大体の相手は麻衣の攻撃に対して反応も出来ない。
それは、麻衣の動きが人間の処理速度を越えているからである。
だが、作られた兵器である第1世代や第2世代なら反応は可能だ。
でも、初めての対戦で反応されたのは二回目だった。
一回目は元最強の幽華なのだが。
となると、能力使いなのではないかと麻衣は思ったのだ。
「いや、俺はただのお前らの先輩。普通の第1世代だ」
男は笑うように言う。
男の表情には余裕があった。
「…へぇーなるほどね。ただ強いだけ…か…ならいいや…殺せばいいだけだからな!」
麻衣はまた突っ込む。
だが、今度は真正面からではなく、上に飛びそこからの蹴りだ。
男は後ろに飛び回避。
麻衣は蹴りから地面に着いた時に一気にまた飛ぶ。
そして、蹴り。
男はさきほどのように回避せず、さっきとは違う銃を飛り出す。
麻衣にも見覚えのある銃だった。
デザートイーグル。
50口径のそれから放たれる時に起きる反動で普通の男性でも撃つのが至難である。
それを二丁である。
第1世代の力でもなければそれは不可能である。
二丁の銃から銃弾を放つ。
麻衣は目の力をまた上げる。
空中にいるため、さっきのような回避は出来ない。
(チッ…)
麻衣は足に力を入れ、銃弾を足の蹴りで方向を全て変える。
「なっ…」
男は驚愕し、その一瞬で蹴りを回避出来ない。
麻衣の蹴りが男の頭に命中す
る。
「がぁッ…」
だが、男は辛うじて頭を後ろに反らし、攻撃を和らげる。
だが、和らげたと言っても強力な麻衣の蹴りを食らい足はおぼつかない。
麻衣はそんな一瞬を見逃すことなく攻撃を再開。
体勢を低くした状態からのスカイアッパー。
男は腕でガードするがあまりの力に体が浮く。
麻衣はそんな無防備の体に蹴りを入れ男は数メートル吹っ飛ぶ。
男が地面との接触後すぐに体勢を立て直したのは流石だと麻衣は思う。
「おいおい、そんな程度ならすぐ殺すよー」
麻衣は女性にしてはドスの聞いた声で脅すようにそう言った。
男は口から流れる血を腕で拭いながら言う。
「…はぁ、流石最強だな…俺なんかじゃ簡単に勝てそうにないな!」
男は言葉を言うと初めて突っ込む。
また、二丁のデザートイーグルを構える。
そして、次は男が前に出た。
銃撃と格闘術を交えたガン=カタだ。
麻衣は銃弾を回避しつつ、膝蹴りを入れようとするが止められ、また攻撃をされる。
(なに遊んでるんだろ?お姉さまは)
幽華は遠くから二人の戦いを見ていた。
(お姉さま、このまま遊んでたら負けてしまいますよ…)
幽華は強い麻衣が好きだった。
初めて二人が出会った時、幽華は麻衣に勝った。
だが、麻衣は次に会った時はその時と比にならない力を使って幽華を圧倒したのだ。
そこからは、幽華の一方的な恋だった。
だからこそ、幽華は負ける「お姉さま」は嫌だった。
(お姉さま!しっかりしてください!)
そんな時、幽華の隣に一人の男が来た。
その男は長いコートを羽織、マフラーで口が見えなかったが、幽華はその人を知っていた。
「お前の大好きなお姉さまは負けそうだな」
男は笑うように言う。
「えぇ、ちょっとショックですー」
「まぁ、お前にとってはそうだろうな…だが、この世界に最強が二人もいるのか?最強よ」
幽華に男は問う。
「私にとって、最強はお姉さまですけど、そうですねーこの戦い次第ですかねー」
幽華は笑う。
男はそんな幽華を見てまた笑った。
「まぁ、楽しみにしとくよ」
男は幽華の隣から消えた。
(相変わらず、好きになれない人ですねー)
そんななか、麻衣と男の戦いは佳境に入っていた。
戦闘シーンの描写って難しいですよね。頭のなかで浮かんでいても文章には出来ないのが歯がゆいです。




