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Shadow Shuriken  作者: 木挽
7/11

再融合

シップの内部は静寂に包まれていた。


薄暗い照明の中、機械の微かな駆動音だけが響いている。


中央には、宙に浮かぶイチの身体。


彼の胸はわずかに上下し、命の灯がかろうじて残っていた。


ツキは震える指でリストバンドを操作し、イチの身体をゆっくりとポッドへと誘導する。


ポッドの蓋が開き、生命維持ユニットが展開される。


無数の細い管と光の膜がイチの身体を包み込み、彼の命を繋ぎ止めようとしていた。


「イチ、聞こえる?」


しばらく沈黙が続いた後、かすれた声が返ってきた。


「ああ…何とか…」


ツキは目を伏せ、言葉を選びながら続けた。


「…だいぶ悪いの、身体。助かるには…私と同じ身体になるしかない。人間の枠を超えた、長く生きる身体になるけど…それでもいい?」


イチは目を閉じたまま、微かに笑った。


「…1秒でも…お前といられるなら…何でもいい…やってくれ…」


ツキの目に涙が浮かぶ。彼女はそっとイチの手に触れた。


「…ありがとう…それと、モモのことだけど」


イチの表情が曇る。


「……」


ツキは小型ポッドに目を向けた。そこには、モモの静かな身体が横たわっていた。


「死んじゃった…今は肉体と魂が離れちゃってる。でも、まだ…完全には消えてない」


イチはポッドの中のモモを見つめ、静かに呟いた。


「……そうか…見てたよ…俺のために…」


そのとき、空間に微かな声が響いた。


「……モモの聞こえる?」


イチが頷く。


「うん。少女の声が…」


イチは目を見開いた。


「この声は…」


「モモだよ。魂の声」


ツキはリストバンドを操作しながら説明する。


「肉体を触媒として、超生体として蘇ることができる。モモちゃん、どうする?」


しばらく沈黙が続いた後、優しい声が返ってきた。


「……イチとツキにまた会えるなら…何でもいいかな、私も」


ツキは微笑み、深く息を吸った。


「…ありがとう。じゃあ、二人とも再融合モードに入るね。だいたい三時間くらいかかると思う」


イチはポッドの中で、意識が薄れていくのを感じながら、最後の力で言葉を絞り出した。


「…ツキ……必ず…助けに行く……」


ツキは静かに頷き、リストバンドを再び操作した。


ポッドの内部に気体が充満し、イチの身体は光に包まれていく。意識が遠のく中、彼はツキの声を最後に聞いた。


「領主のところにいるから…待ってるね」


そして、すべてが光に溶けていった。


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