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私だけの正義と犯罪

作者: 天川裕司

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(不思議のパルプンテ)

https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782



【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪



タイトル:私だけの正義と犯罪


或る所に、貧しい家庭に生まれた女が居た。

父親は外で働いていたが外に女を作り、

それを知った母親は

「自分は捨てられたんだ」

と勝手に思い込み、自暴自棄になって

自分も浮気を繰り返した。


この夫婦は仮面夫婦。

その夫婦のもとに生まれ育った少女には堪らない。

でも反面教師と言うものもあるのだろう。

「自分は精一杯良い大人になろう」

と努力して居たその少女。


しかし父親は、浮気相手に会いに行く途中で

あまりに急ぎすぎたのか。

浮き足立って

車がびゅんびゅん走る交差点に飛び出してしまい

帰らぬ人になってしまった。


母「あんた…なんてバカな死に方を…」


母親はもっと気が荒れてしまい、

娘が居る自宅にあまり戻らないようになり、

浮気相手のもとに留まることが多くなってゆく。

生活費だけは少女に渡し、

少女は小学生、中学生の頃から

1人で過ごすことが多くなっていった。


しかしそんな母親にも不幸が訪れた。

浮気が祟り、病弱になり、

そのまま自宅に帰され、ほぼ寝たきりの生活に。

これは少女が高校生の頃の話で、

それから少女は知り合いの家を訪ね歩くようになり

高校でも生活費をなんとか稼げるようにしてもらい

金の工面と、母親の面倒を見るようになっていた。


それからわずか数年後。

その母親と少女の家に泥棒が入り、

少女は母親の目の前で乱暴された。


そして泥棒は口封じにと母親をその場であやめ、

少女に金を渡した後、ひとまずその場を立ち去った。

あまりに抵抗してこないから

「金でなんとでもなるだろうこの女は」

そう男は思ったのだ。


その泥棒の男は警察に捕まった。

少女が通報したため。

それでも何の因果か、極刑にはならなかった。


少女「たった1人、殺しただけだからか…?」

その瞬間、世界を裁くほどの憎悪が

少女の中に宿ったのである。

男はそれから十数年後、娑婆に戻ったらしい。


それから時が経ち、数年…数年…が過ぎて行く。

少女はもう立派な大人になっていた。

自分で食べるものを用意でき、

生活費を稼ぐこともできていた。


しかし彼女を、また不幸が襲うのである。

仕事帰り。

公園横の道を歩いていた時、

ふと後ろを誰かがついて来るような気がした。


彼女はそれでも特に気にせず自宅へ戻る。

自宅のドアを開けた瞬間、

背後から忍び寄った男が彼女を前に押し出し、

部屋の中に跳び込まされた彼女は

そこで又襲われかけた。


その時またあの日の憎悪が蘇り、

彼女の手足を支配した。

キッチンまで何とか

ほうほうのていで逃げた彼女は、

包丁をやっと手に取り、その男を突き刺した。

男に包丁のありかが見えなかったから

一瞬の隙ができたのである。

男はその場で生き絶えた。


彼女はそれから少し自分の生活を繰り返す。

その時でもやはりあの日の憎悪が

彼女の心を支配し、体を動かしていた。

しかし隠し通せるものじゃなく、

彼女はそれから少しして警察に捕まった。


彼女の経歴を洗った警察は情状酌量を考え、

法廷に案件が持ち込まれた後でもそれは重視され、

科刑の形で何年かの懲役になる。

極刑には至らなかった。


しかし警察の内には、

彼女を密かに按じる者も多かった。

これは法廷の人間にしても同じ事。


「幾ら極刑を免れたと言っても彼女の人生にはその事が、今後一生、枷となって伸し掛かるんです」

「なんて不幸な…こんな人生って、あるんですねぇ…」

「俺やあなたが彼女と同じ様な立場なら、同じ様な事をしていたかもしれません…」


或る女「私には彼女より、犯人のほうが許せないんです…」

裁判関係者「…でもその男は、彼女に刺されて亡くなった。それでも?…」

或る女「ええ、許せません絶対に…」


人々は新聞を見る。

今日も似た様な事件が起きている。

その一場面だけを見ればもっと酷いと思われる事件も。


日常生活はそれでも繰り返される。

家を出る人。道を歩く人。交差点を渡って行く人。駅に居る人。電車に居る人。会社に居る人。働いて居る人。家に居る人。誰かの帰りを待って居る人。…皆の周りで常識があり、世間があり、共存があり、犯罪がある。


警察関係者「結局この世の何が悪いんだ…あんなひとが居るその横で…今日も又同じ様な事が…」


或る政治家「どんな理由があっても犯罪者は犯罪者です」

或る資本家「1つ特例を許せばみんな許すことにつながります。これは経済の世界でも…」


メディア「…しかしこれまでの彼女の生活を鑑みると…」

市民「これ完璧に彼女が被害者だろ」

市民「でも考えようによっては…」

市民「状況によっては…」

市民「いや、そもそも先にやられたからだろ…」

市民「結局、犯罪は無くなりゃしないよ」


人目に隠れた所で。

或る男「あいつも可哀想な奴だ。同じ様にその犯罪に身を染めても、やりようによっちゃ、明暗がはっきり分かれるからな…」



(※)これまでにアップしてきた作品の内から私的コレクションを再アップ!

お時間があるとき、気が向いたときにご覧ください^^


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=lGhaS29w3sY

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


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