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猫な君との出会い

猫、それは人を引き付けてやまない小動物。


きれい好きなおっとりや、気まぐれなツンデレ。


猫に対して抱く印象は人それぞれだ。


だがこれだけは揺るがない事実、それはかわいいということ。


かわいいは正義、そんな言葉があった気がする。


ねこ、かわいい、ぜったい


「あのう、もう閉店なんですけど・・・」


「す、すいません!・・・ちょっと猫ちゃんがかわいくて」


空は赤く染まり、夏の足音が確かなものとなってきた。


田舎の店の営業時間は短い。


「おーい、なーつーくーん。やっぱここだったんだー。もうご飯だってー」


聞きなれた声だ。葉月(はづき)なつ、それが僕。高校1年。


「また眺めてたんだねぇ。やっぱ猫好きなんじゃん」


「僕は別に猫が好きなわけじゃないよ。だけど、猫がかわいいのは否定しない」


「噓つき、私知ってるんだよぉ。学校でも目で猫追っかけてんじゃん」


「それは猫がかわいいからであって・・・」


「もう、早く帰るよ。ごはん♪ごはん♪」


雨夜(あまや)なな。明るい性格の小柄な同級生。一応幼馴染。


幼馴染、男子諸君にとってはなんと甘美な響きでろうか。


だが現実は恋愛なんてありえない。なぜか?僕は忘れない。ななが黒歴史を言いふらしたことを。


そう、黒歴史。その多くは幼いころに多い。悲しいかな。女性は男性よりも小さい頃は成長が早いらしく、記憶力が高いことが多い。


「今日は何かな♪」


「まだ許してないんだからな」


「…?何のこと?」


ななは無意識でそんなことをする。罪の意識を感じてほしい。ついでに記憶消えろ。


「…?まあいいや。でも猫はいいよね。勉強とかしなくてよくて」


「僕より成績いいくせに」


「んー。まあね。・・・ねぇ、あれ何かな?」


道の端、新しいような段ボール箱。猫?


「あー!猫ちゃんだ。かわいい。捨て猫かな?」


「たぶんね。ん?なにか入ってる?」


子猫と一緒に手紙が入っていた。


「猫又です。どうか育ててあげてください」


「猫又?子猫じゃなくて?」


まあ、書き間違えだろう。


見た目は普通の仔猫だし。でも書き間違えるかな?猫又、仔猫…うーん


「なつ君。・・・どうするの?猫を飼うチャンスだよ」


「そうだね…って、僕は猫が好きというわけでは…」


「はいはい。今はそんなこと言ってる場合じゃないないでしょ」


「ん~。とりあえず親に聞いてみる。ななは今日ご飯食べてくんでしょ?」


「今日も親遅いからね。お邪魔するね」


ななの親はいつも帰ってくるのが遅い


「猫ちゃ~ん。おいでー」


ななが抱きかかえる


「にゃ!」


「あ、そっちにいちゃった」


「お、おぉ」


とっさに仔猫を抱きかかえる。やわらかい。かわいい。なんだこのかわいい生き物。


あ、肉球最高。匂いかがれてる。かわいい。いいにおいもする。最高。


「変な顔してどうしたの??」


「っ!べっ、別に!」


あぶないあぶない。トリップするとこだった。


飼おう。絶対。なんとしても


「とりあえず、親に許可とらないとな」


「そうだね。私も一緒に頼んであげる」


そう決意を固め帰路に戻る。


仔猫は僕の腕に抱かれ眠ったままだった。


「ただいま」「お邪魔します」


「あら。おかえりなさい、なつくん、なっちゃん。…まあかわいい!その仔どうしたの?」


「拾ったんだ。飼っていいかな?」


「そうねぇ…」


「私からもお願いします!」


「あら、なっちゃんがそこまで言うなら、私はいいと思うわよ。ただ、ちゃんとお父さんにも確認しなきゃね」


「うん、そうだね」


僕の父は生き物を飼うことに関しては厳しい。いままで猫を飼えなかった原因は父である。


「父さん、実は…猫を飼いたくて」


「生き物を飼うことは命を扱うことなんだぞ。責任持てるのか?」


「お父さん、私もお世話を手伝うので許してもらえないでしょうか」


「ななちゃんがそこまで言うなら…いいだろう。許可する」


ああ、世界は残酷だ。見てますか?神様。僕がなにしたっていうんですか。


なんですか、この差。16年です。16年間猫を飼いたくて親を説得してました。


なのになんですかこれ。甘すぎませんか、ななに対してだけ。


そうですか。無宗教なのがいけないんですか?今から宗教入ればいいんですか?


でもななも無宗教ですよね。神様、さてはあなた男ですね。


そんなこんなで許可が下りた。


「助かったよ。ありがと。…あと女になる方法ってないかな?」


「どういたしまして。女になる方法?女装とか?」


「多分、女装じゃ無理だ」


「…??」


「気にしないで…。とりあえず何すればいいかな?」


「ん~。とりあえずきれいにしてあげないとじゃない?」


「じゃあお風呂場だね。でも僕動物を洗ったことないや」


「ふふん。私に任せなさい。ほら猫ちゃん貸して」


仔猫を抱きかかえてななに渡す。その時、猫ちゃんを起こしてしまった。


「にゃあっ!」


「きゃっ!おとなしくして」


仔猫が暴れる。どうしよう。とりあえず撫でる?


「にゃぁ」


おとなしくなった。最高の撫で心地であった。わが生涯に一片の悔いなし。


やっぱなし。悔いしかない。


「そうとうなつ君が好きみたいだね。私ちょっと嫌われてるのかなぁ」


ありがとう、神様。このために僕は生まれてきたんですね。


「洗うのはなつ君のほうがいいかも」


「教えてください。洗い方を」


「う、うん。なつ君変だよ?」


「大丈夫。僕の使命に気づいただけさ」


「そ、そうなんだ。じゃあ教えるからちゃんと聞いててね。まず…」


・・・


「ほら、きれいになったでしょ。なつ君上手だったね」


「堪能させていただきました」


「よ、よかったね」


その後、仔猫を乾かし僕の部屋に連れて行った


「じゃあ、なつ君。私先にご飯食べとくね」


「うん。この仔の部屋作ってから行くから」


僕の部屋は二階である。見通しはまあまあだがまだ仔猫であるので窓の近くは危ないだろう。


ベットの横にダンボールで作った柵の中に仔猫を解き放つ。


「名前どうするかなぁ。・・・そうだ!ルリにしよう」


ルリ、ルリマツリという花から選んだ。この仔の毛色は白猫とロシアンブルーの毛色を足したような、


まさにルリマツリの花のような色である。


「気に入った?」


仔猫の頭を撫でる。さっきもやったことだった。だが今回は前回と違った。なにが違ったかといえば


「?・・?」


見つめあう。目の前の少女と。少女?

初めまして。夕凪夕と申します。私は普段このサイトでは見るだけだったのですがなんとなく、書きたい。

という衝動に駆られたため筆を執りました(筆?)。まだ拙い文章であったり、読みにくかったりするかもしれませんが読んでいただけたなら幸いです。続きも一応書く予定ではあります。

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