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【完結】龍の導き  作者: 楽羽
第1章 出逢い
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8


教室で先生が私たちを見渡す。


「それでは任務に参加する24名の相棒を発表します」


相棒制度への緊張と期待、そしていよいよ任務が始まるという不安で息をのむ。


「一組目はユズハ、そしてヒサメ」

木と水か。やはり相生の組み合わせになっているのかな。


「七組目はホムラ、カナミ」

その後も順調に発表されていく。


相生の相棒だらけで、基本は男女の組み合わせが多い。

バランスがいいからか。


「ぜんぜん呼ばれないわね」

隣の席であるヤヨイが小声でつぶやく。


「緊張しちゃうからはやく呼んでほしいね」

半数以上が呼ばれたが、私もヤヨイもまだ呼ばれていない。


「これはもしかして、もしかするかもね」

「私たちが相棒?」

ヤヨイの言葉ににんまり笑みがこぼれる。


「そうだったらうれしいけど、なんとなく予感がするわ」

ヤヨイは少し困ったように笑った。


「11組目はヤヨイ、ユサ」

いつの間にかラスト二組になっていた。


「やっぱり」

ヤヨイがつぶやく。ヤヨイの相棒は緑の髪の編入生だったのである。


彼はヤヨイに向かってにっこり手を振っている。

ヤヨイも小さく手を振り返す。


「最後はもうわかっていると思うけど」

先生の言葉にハッとする。


そうだ、もう残っているのは私と


「12組目はシズクと、ソウヤ」


碧い瞳の彼である。


ドキンと心臓が波打つ。


彼と相棒…相剋のため想像もしていなかった。


そっと彼の様子をうかがうが、興味がないのか、シズクが誰かわかっているのかいないのか、まったく後ろを振り向かない。


「がんばろ…」


任務に向けてか、今のところ友好になれるか怪しい彼との関係性についてか、自分でもよくわからない決意が口から零れ落ちた。


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