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あれから一カ月。いよいよ相棒が決まり、任務が始まる日が近づいてきた。
それにより、二人学校をやめた。違う道を歩むことを決めたのである。
初等部から一緒だった子が学校を去るのはやはり寂しい。盛大に送別会が行われた。
そして救護にまわるメンバーも四人あらわれた。
ツララもその一人である。
「戦うの向いてないなぁと思って。ほら私の技って魅せる系だったでしょ」
「たしかに綺麗だった」
水が輪のように循環したり、噴水のように舞ったりする様は美しかった。
「ありがと」
ツララははにかんだ。
「救護の知識ってあれば絶対役に立つし、みんなを助けることができるなら嬉しい。シズクが困った時は助けるよ」
あ、もちろんけがはしないでね。私たちの出番はないに越したことないんだからとあわてて首と手を振る。ツインテールの水色の髪が一緒にぶんぶん横に回る。
「わかってるよ。ありがとね。私も絶対ツララが危ない時は助けるから」
「うん、ありがとう。シズクがいてくれたら大丈夫な気がする」
ふんわり花が開くようにツララが笑った。