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【完結】龍の導き  作者: 楽羽
第1章 出逢い
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6


夜、ヤヨイが部屋に来た。


「どうする?シズクは」

昼間の先生の話だ。


「私は一択だな」

迷いなどない。ここを出たところで行く先はない。


「そうよね、私も。お父様たちの政治の駒にされるのもごめんだしね」


言外の意味を正確に受け止め、ヤヨイもうなずく。


ヤヨイは名家の長女として背負わされているものが多い。この学校にいる間がある意味彼女の限られた自由なのである。


「一緒に頑張ろうね」

「うん、頑張ろう」


小さくこぶしを突き合わせて笑う。


孤独な夜もこの友人がいたから乗り越えてくることができた。きっとこれからも。

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