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世界最強の勇者は性格が【破綻】している。

新作第一話投稿!

宜しければ、感想や評価、ブクマしてもらえると

大変嬉しいです!


 この世界『ミストガルム』には多くの魔物(モンスター)

 魔物を束ねる魔人、更にその上位に君臨する

 魔王達が存在する。

 そして、数多くの魔物や魔人、魔王を幾度となく

 退けて来た世界最強と謳われる勇者が

 【ミーティア】と言う国の南方に住んでいた。

 その勇者とは───────。


 【ミーティア】に在る南端の町【ガラン】。

 活気があり町の者も皆賑わっているが

 変わり者や荒くれ者が多い【ガラン】は

 外国人達は愚か、国の者すら滅多に寄り付かない。

 

 そして、そんな町に現在【ミーティア】を

 代表して護る騎士団が百近い数で

 集まろうとしている。


 「【ガラン】の諸君!私の名はジーク!」


 「アレが【女王直属守護騎士団(ロイヤル・ナイツ)】第一師団団長

 【ミーティア】最強の騎士の1人、鬼神の

 二つ名を持つジーク・デュランか!」


 町の住民達は騒めき始めジークに視線が集まる。


 「騎士団長様が直々にこの町に何の様だよ?」


 「今その説明をしている!良く聞け!この町に

 数百の魔物が押し寄せている事が判明した。

 後、数時間もせぬ内にこの国に侵入する

 だろう!そして国の南端にあるこの町が

 1番被害が大きくなると予想される。」


 「な、何だって?!」


 「数百だろうが数千だろうが俺達にかかれば

 問題無えだろ!」


 「流石は荒くれ者の巣窟、と言った所か。

 しかし!我々は女王より魔物を駆逐せよと

 命を受けている。幾ら魔物の群れだろうが、

 協力無しに無傷とはいくまい。

 よって、戦える者は戦闘の準備を!

 戦えない者は避難に協力を頼みたい!」


 「どうする?」


 「騎士団に従うのは癪だが、俺達の町が

 魔物の群れに蹂躙されんのを黙って

 見ている訳にもいかねえだろ!」


 「だな。俺達の【ガラン】魂を見せつけて

 やろうぜ!!」


 「おおー!!!!!」


 「頼もしい限りだ。よし…そろそろ

 斥候部隊から報告が来る頃だ!

 皆は先に述べた通りに準備を始めてくれ!」


 町の住民が一致団結し、各々準備を始めていく。

 それから少し経ち──────


 「ジーク団長!報告です。」


 「おぉ、偵察から戻ったかアーニャよ!

 では聞かせてくれ。」


 「はっ。偵察結果ですが、魔物の群れは

 真っ直ぐこの国【ミーティア】に

 向かっております。ですが…」


 「ん?どうしたアーニャ。何か気になる事でも?」


 「はい…その…魔物の群れですが、本来

 魔物とは他種族と行動しない習性を持って

 おりますが、どおゆう事か他種族の魔物同士が

 群れを為してる様なのです。」


 「何!?では、やはり…」


 「それもまた不可解なのですが、魔物を束ねる

 存在を見受けられませんでした。」


 「何だと…?一体何がどうなっている…。

 他種族の魔物同士が群れを為すなど前代未聞だ。」


 「いかがしますか?」


 「うむ。引き続き偵察を頼む。

 何か異変があれば報告を。」


 「了解!」


 (最近、魔物の数が増え活性化している話は

 聞いていたが、その活性化と何か関係が…

 いや、今は考えても仕方ない。人先ず

 この戦いを無事に終わらせるとしよう。)


 「皆ー!!!魔物の群れが見えたぞー!!!」


 魔物の足音が地鳴りとなって既に町まで

 響いている。


 「よし!これより魔物の群れを駆逐する!

 遠距離魔法部隊は詠唱を始め待機、

 私が指示すると同時に魔法を放て!

 後は斥候部隊と合流し残党を殲滅する!

 準備は良いな!?」


 「おー!!!!!!」



 ───────その頃、王城謁見の間。


 「しかし、女王陛下。」


 「何じゃ?我が参謀、八星が1人ヴァルカスよ。」


 「はい、数百の魔物の群れに対して

 我が国の騎士団百名程度の編成で宜しかった

 のかと…。」


 「あー、お主が疑問を抱くのも無理はない。

 本来、魔物の群れが現れた際は相当数の

 騎士を向かわせるべきであるからのう。」


 「では、何故?」


 「お主は何か忘れてはおらぬか?」


 「何か策があれば数少ない人員でも問題ないかと

 思われますが…ジーク団長の投入…ですか?」


 「やれやれ、お主も歳を取ったと言う事じゃな〜

 呆けが過ぎるのではないか?

 魔物が現れるのは南端の【ガラン】じゃ。

 そして、【ガラン】には奴がおる。」


 「奴…とは…!まさか…!」


 「そうじゃ。やっと思い出したのか。

 【ガラン】にはこの国、いや…この世界で

 最強の勇者の称号を持つノエルがおる!」


 「…ノエル…クラウド…!…世界最強の勇者…

 でありながら最悪の性格破綻勇者!!」



 ───────【ガラン】───────


 魔物の群れが視認出来る距離まで迫り

 遠距離魔法部隊がジークの指示を今か今かと

 詠唱を終え待機している中、遂にジークが

 口を開き──────。


 「遠距離魔法部隊!放───────?!

 いや、待て!攻撃中止!!!」


 「な、何だ?何を慌てて…」


 「おい、アレを見ろ!誰か居るぞ!」


 「ジーク団長!」


 「アーニャか!何故攻撃地点に人が居る!?」


 「申し訳ありません!しかし、あそこに

 見えるのは我が隊ではございません!

 そして、愚行…いや、撤退が賢明な判断かと

 思われます。」


 「一体何がどうしたと言うのだアーニャ?

 撤退などお前らしくもない…。」


 「申し上げますと、あそこに見えるのは

 魔物の群れなど問題にすらならず、まだ

 魔物、いや魔人数百を相手にする方がマシ…と

 思わせられる人物…最早、人類の敵…

 ノエル・クラウドです!!!」


 「な?!何だと?!【ミーティア】に帰って

 来ていたのか!?一体いつ…いや!今は

 そんな事はどうでもいい!アーニャよ、

 斥候部隊を直ちに撤退させよ!

 そして我が部隊も撤退の準備を…」


 「恐れながら、偵察に出ていた斥候部隊は

 既に撤退を完了させております!」


 「そうか、良し、ではお前も下がれ!」


 「ジーク団長は?どうなさるおつもりですか?」


 「勿論、私も撤退したい所だが…アーニャ。

 すまん、もう手遅れの様だ。」


 「な、何を?!……何でしょう、この光は…?」


 「奴の魔法だ。くそっ!遠距離魔法部隊に告ぐ!

 直ちに攻撃魔法をキャンセル、防御魔法を展開

 そして全魔力を注ぎ込み国と民を守れー!!!」


 さっきまで暗雲が立ち込め、今にも荒れ出しそうな

 天候を忘れそうな程、雲が晴れ暖かい光が辺りを

 包み込む。


 ────そしてノエルと呼ばれる人物は────。


 「あー、やっと帰って来たと思ったら…!

 魔物もウジャウジャ!騎士団もウジャウジャ!

 邪魔くせーなぁおい!そうだろ?ピクシー。」


 俺の服の胸ポケットから小さな妖精が

 ひょっこり顔を出す。


 「ノエル〜。そんな事よりお腹減ったよ〜。

 ウジャウジャしてるのなんていつもの事じゃん、

 いつも通りチャチャっと片付けてご飯食べよ〜。」


 「まぁそうだな。いつも通りやるか〜。

 帰り道を邪魔した分と、空腹な分も上乗せだ!」


 ───喜べ有象無象。俺からの最大の慈悲だ。

 そしてこの世から塵も残さず消え失せろ────。


 ───────究極爆裂炎陣(エクスプロージョン)───────



 俺は、魔物、魔人、魔王の存在を決して許さない。

 全て残さずこの世から消し去ってやる!


 魔法を唱えると共に空から現れた燃える球体が

 敵味方問わずに包み込む。

 次の瞬間、爆音と共に魔物は言葉通り塵も残さず

 消え去り、騎士団は───────。


 「何、生きてんだお前ら!黙って消えとけよ!」


 防御魔法が切れ、次々と魔法部隊が倒れていく。


 「良くやったお前達。アーニャも無事か?」


 「はい、何とか無事です。ですが…この状況…

 無事と言うには流石に…。」


 「言いたい事は分かる。だがこちらに死者は

 出ていないだろう。それだけで儲け物と言えよう。

 もう少し判断が遅れていれば…

 奴の魔法で全滅していたかもしれん!」


 「しかし、団長なら!団長のお力なら

 彼の魔法にも対抗出来る筈!!」


 「剣術のみなら…いや。剣術ですら奴には

 叶わぬかもしれん。」


 「それ程ですか…ノエル・クラウド。

 戦場で見かけたら逃げるか、命運尽きたと

 思えと言われる所以(ゆえん)─────。」


 ───最強の称号を持つ【性格破綻勇者】───

他のタイトルと並行して投稿しておりますので

投稿ペースは良くないかもしれませんが

感想や評価やブクマしてもらえると大変嬉しいです!←何回も言う、大事なので!

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