一仕事終えた後は? 2
投稿いたしました。
「よいっしょっと。アマネこれで良いかな?」
「はい、十分だと思います。これだけのハイリイレーフの薬草があれば相当な金額になります。マコト様が丁寧に採取してくださいましたから、通常よりも高い値段で買い取ってくれるでしょうし」
「そう、良かった。アマネに褒めてもらえると自信がつくし、嬉しいよね」
キュン!
「どうしたの? アマネ」
「い、いえ! マコト様の可愛らしさにときめいてしまいました!」
そういう事を面と向かって言われるとさすがに恥ずかしいから。
「マコト様、アマネ姉様! こちらも討伐依頼の数量を、確保しました!」
「レリーア、カルナ! お疲れさ・・イッ!?」
僕は一瞬自分が見ている光景に、思考がついて行かなかった。
だって、森から出てきたレリーアの肩の上に、自分よりはるかに大きなベアドッブを3体、担いで歩いてくるんだもん。
あの、コルコネ村を襲った大型魔獣だよ? それを討伐してしかも3体を軽々と肩に乗せているんだよ? 普通の光景じゃないよね?
「マコト様ぁ~、ただいまですぅ」
「う、うん、お帰りカルナ。でも凄いね。まだ半日しか経ってないのに、もう3体倒したんだ」
「はいぃ、もっと強いと思っていましたけど、弱いベアドップばかりで助かりましたぁ」
相変わらずおっとりした口調だけど、言っている事はそうとうだからね。どうみてもこのベアドップ、コルコネ村に来たやつと同等かそれ以上のもいそうなんだけど?
「やっぱり、お母さまの力を直接受けて、使徒となった二人は種族も変わっていますし、もう人レベルで考えちゃ駄目だと思うんだけど?」
僕の肩の上で座りながら、二人の事を冷静に言い当てるルリに、僕は少しため息が出てしまった。
そう、彼女達、僕の使徒、眷属となったんだけど、種族まで変わってしまっていたんだ。
天人族。
神に近しい人で、その力は幻の種族と言われているらしいんだ。
昔、神がいた頃には、結構見かけたらしいけど、今では神と一緒に絶滅したんじゃないかと言われる程見かけない存在らしい。
それを、僕が新たに創造してしまったらしい。
「その、ごめんね。レリーア、カルナ。僕がいい加減な事をしたから、人でなくなってしまって・・・」
僕は二人に申し訳なくて、顔を伏せて謝った。やっぱりいきなり人でなくなってしまったら怒るよね。普通は。
「マコト様、夕べも言いましたけど、逆に私たちは喜んでいるんですよ? 天人族は幻の種族と言われ、色々な種族からも尊ばれる存在なのですよ? そしてマコト様にお使いできる力を持つ事できたんです。これ以上の幸せはありませんから」
「そう、ですよぅ。私もレリーアもぉ、命を助けていただいた上に、マコト様の使徒にしていただけたんですからぁ、感謝の気持ちでぇ、いっぱいなんですからねぇ」
僕は二人の言葉が嬉しかった。
だから、笑顔になって二人を見たんだ。
「ありがとう」
「あ!」「うぅ!」
ドサッ! ドサッ!! バタン!!
「レリーア! カルナ!?」
「ど、どうしよう! アマネ! 二人が鼻血出して倒れちゃった! レリーアは魔獣に下敷きになっちゃったよ!?」
「・・・・あれぐらいなら大丈夫ですよ?」
アマネが冷静な顔で、淡々と答えている。でも、本当に大丈夫なの?
「お母さまの笑顔の方が、ベアドップに押し潰されるより遥かに威力があるもの」
そうなの?
「さて、そろそろお昼頃ですから、プエルちゃんにいただいたお弁当にしましょうか?」
「あの、二人は大丈夫かな?」
「私が簡単なスープを作りますから、出来上がる頃には復活しますよ」
そう言ってアマネは自分の時空収納から、鍋やら野菜を次々に出して準備し始めた。
アマネって僕がらみ以外はちゃんと冷静なんだよね。
でも、やっぱり心配なのはしかたないよね。
「アマネ?」
「どうしました? マコト様?」
「もし、アマネがレリーアみたいに倒れたら、大丈夫でもやっぱり僕は心配だし、悲しくなるからね? だから気を付けてね」
僕は、少しもじもじとしながら、アマネに伝えた。
「!!! ぅう!」 バタン!
「あ! アマネ!! どうしたの?!」
「ルリ! アマネまで倒れちゃったよ!」
僕がおろおろと狼狽えて、アマネの周りをグルグル回っていると、ルリが耳元で囁いた。
「お母さま、少しは学習してください。でないと、しょっちゅうアマネ姉さまや、レリーア達が倒れてしまいますよ?」
ルリに怒られてしまいました。
いったい何がいけなかったんだろう? よく分からない僕だったけど、お昼が遅くなることだけは分かった。
それから、1刻ほどたって皆が復活してから、お弁当を食べて、トルタの街に戻る事にした。
取り敢えずこれで当面の金銭的なものは、確保したかな?
読んでどうでしたでしょうか。忌憚のないご意見お待ちしております。




