表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界にて、ドラゴンと化す。  作者: 黒白鬼《あいろき》
第一章 変幻竜の冒険
2/2

1.ドラゴンになった日

 あれから、どうなったんだ?

 死んだ後、自分がどうなったのかすら分からない。

 ただ、一つだけ言えることがある。

 それは……。

 今、意識があると言うこと。

 だが、しかし。

 視界は、真っ暗で何も見えない。

 自分が今、どんな状況にいるのかすらはっきりとしていない。

 もちろん確認するが、ボクは、死んだ? はずなのだが……。


 一体? 何が起きているんだ?

 っと一人言をぶつぶつと言っているとどこからともなく声が聞こえた。



 〈死者、意識確認

 よってコレより仮に転生者と命名する

 次に、姿、形、種族等を作成する〉



 う?

 なんだ、なんだ? いきなり声が聞こえて来た。

 作成? 転生者?

 一体何の事やら、それにコレってまさか⁇ 例のパターンってやつか?

 小説やアニメなどにあるお決まりなパターンで何らかのトラブルにより死んで異世界にて転生するという奴だろうか?

 それに作成って言ってたがボクの存在、姿、を新たに作ってくれるって言う事で間違いないのだろうか?


 っとボクの声に反応して答えを返してくる声が聞こえた。


 〈はい、もちろんその通りです〉


 ふむふむ。

  じゃあ、よろしくお願いします。


 今は、死んだことで肉体がない状態である。

 その為、突然と聞こえた謎の声は、ボクの新たな姿を作成してくれると言っていた。

 そして、今は、それを行なっている最中である。


 しばらく待っていると……。

 謎の声が返答して来た。


 〈作成が完了しました〉っと告げた……。


 〈それでは、もうまもなくあなたは新たな姿へと生まれ変わります

 作成が完了すれば、目を覚ました時には、新たな姿になっているでしょう〉

 と告げるとそれ以降謎の声は、聞こえなくなった。


 すると、何故だか自分に何やら体があるような実感が自然と持ち始めた。

 そんな事は、ともかくだ。

 ボクは、一体何に転生したのやら……。

 そんな言を思えば思うとドキドキで胸の鼓動が高鳴っていた。

 鼓動が激しくなり、あたかも胸が響き渡るような鐘であるかのような感覚だった。



 そして、ボクは、意を決してゆっくりと目を開けてみることにした。

 目を開けて見ないことには何も始まらないからな。

 そう言って目を開いた。

 すると、何故だか、分からんがボクは、どこか知らない世界の洞窟にいた。

 それと妙に目線の高さが低く死ぬ前よりも低く感じる。

 気のせいかとも思ったが。

 違っていた。

 確かに低い前世の人間より低いではないか?

 コレは、つまり小さな生き物? になったと考えるのが、ふさわしい。


 とは言え生き物? に生まれ変わっている事は間違いないだろう?


 どうにか自分が何になったか確認する術は、ないものか?

 そう言えばあの謎の声は、ボクの姿、形を作成するとは、言っていたが、結局のところボクが何になったのかまでは、教えてくれなかった。



 考えるのも頭が痛くなりそうなのでしばらくこの洞窟を歩いて探索することにした。

 歩く為始めの一歩を踏み出す音はしないしむすろ一歩踏み出したのか? 思うほどに遅い、いやまって、ちょっと待て遅すぎないかい?


 コレは、これでとても不味い状況にある。

 それは、つまり万が一この足の遅い状況で他の魔物に襲われでもすれば即死亡ゲームオーバーって事もありえるわけで……。

 うーんどうしたものかとふと足を止めてこの洞窟のあちらこちらを見渡して見る。


 そして、またも新たな発見があった。

 そう目だ。

 目の動きが妙なことに気がついた何というか凄い気持ち悪い実際それを体験してるのはボクなのだから分かることだが。

 左右に動かす事も上下自由自在に動かす事が出来るのだ。

 正直初めての体験過ぎて今はちょっと酔って 気分が悪くて吐きそうだ。


 コレは一刻も早く自分の正体を知り色々確かめないと行けない事になった。

 とは、言っても歩きが遅いと言う点は、マイナス点しかない。

 まぁ、仕方なくこれは受け入れるとしよう。


 まずは、とりあえず進もう。

 しばらく出口のないこの洞窟を一歩一歩時間をかけてまるで散歩でもしているかのように歩いていた。

 

 すると、この先に水が上から下へと落ちる微かな音が聞こえて来た。

 ボクその微かな音を手軽に足を進めた。

 そして、ついにその場所へと辿り着いた。

 その場所は、神秘的でとても綺麗だった。

 水の音がする場所には、綺麗な水でいっぱいの泉があった。

 水は、透き通るような薄い水色をしていた。

 ボクは、この泉を見てふと、ある事に気がついた。


 そうだコレだ……。


 泉に顔を近づければ何になったのか水面に映るから分かるかも知れない。

 そう思い、ボクは、恐る恐ると顔を泉に近づけた。


 そして、その姿をボクは、見た。

 爬虫類の顔、灰色で埃被ったような体小さいくて丸い瞳、小さいな三本指の手

 背中辺りから小さく生えた二本の翼。

 渦巻きのようになった尻尾も生えていた。


 ボクは、自分の姿にあまりの衝撃で驚いた顔になり言葉を失っていた。


 あっ、えっとこれは、うーんアレだね何と言うカメレオンに似てる。

 でも蜥蜴ぽいっしでも羽があるしうーん。

 ボクなりの結果。

 それらをミックスした結果一つの生物にたどり着いた。


 そう結論まだ断定出来ないが、ドラゴンと言う事にしよう。


 まぁ、別に嫌って訳じゃないし、むしろ強そうで嬉しい。

 ただ、モンスターってのは、アレだな人じゃないから会話とか出来る相手居ないしなんか退屈だ……。


 すると、お腹空いたことを知らせる音がボクの腹から聞こえてきた。


 ヤバいお腹減った……。

 死んで、ドラゴンになってからと言うと何も口にしていない。

 とりあえずここの水を少し飲んで水分補給。

 

 水分を含んだ事により脳内に音と情報が同時に流れてきた。

 まるで何か取得したような……。


 情報を確認する。

 巻物スクロールに何やら文字が書いてあった。


 特性、【変異】を獲得。

 水属性の形態へ変異可能になりました。

 と書いてあった。

 ん?

 なんだこの意味深な内容は、【変異】?

 形態? コレは水を含んだ事による影響なのか? 今の所そうとしか断言出来ないが。

 コレをどう使えばいいのかも分からないので今はパス。


 この泉を出てとりあえずモンスターとバトって何か食べれそうだったらとりあえず口にしてみるか! と言いたいどころだが、戦い方をまだ知らない以上どうしようもないのが現状である。


 どうしたものかこの生物には、一体どんな力があるのやら。


 その時だったふとその思いに応えるように脳内に何やら情報のようなものが先程と同様に音と同時に沢山流れ込んできた。


 ・種族【ドラゴン】 種類【変幻竜】

 ・性別【♂】


 ・特性 

 【保護色】【念話】【変異】


 ・物理攻撃

 【頭突き】【舌で巻き付く】【舌鞭】【ひっかく】【尻尾攻撃】


 ・魔法

 ??????



 ん? 

  コレは、ステータスのようなものかな?


 物理攻撃に特性コレらは戦闘で使えそうやつだな記憶しておこう。

 えーと魔法は、コレは? はてなの文字が記されたままって事はまだ使えないってことで良いのかな?


 とりあえずは、バトルで使えそうなものがあるからモンスターと遭遇したら何か使ってみるのも一つの手だ一か八かやってみるか。


 とりあえず戦闘手段を見つけたボクは、再び足を進めていた。


 するとたくさんのモンスターの群れが何から逃げて来るようにやって来た。


 【キュウバット】

 相手の生命力を奪う力を持つコウモリ型モンスター。


 コレは、一体どう言う状況なのだろうか?

 このモンスター達は一体何から逃げていると言うのか? もしやこのモンスター達より強いモンスターがやって来たのだろう? ボクは、そう考えるとゴクリと唾を飲み込む緊張感を保ち始めた。

 

 すると、ついにそいつは姿を現した。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ