1話 マネさん
初めまして
ちゅうのじょうです
思い立ったが吉日
小説投稿をこの度始めました
マネキンさんたちの日常をお届けします
よろしくお願いします
ここは 日本にある 大型ショッピングモール
休日は 人で ごった返し
平日も それなりに
ですが それも 営業時間だけ
営業時間が終われば お客さんも いなくなり
次第に 店員も 仕事を終え 帰っていきます
そんな 静かになった ショッピングモール
そこに ひとつの ため息が 聞こえてきました
マネさん
「はぁ…」
キンくん
「どうしたんだい マネさん
ため息なんてついて」
マネさん
「ああ キンくん
いつものことよ」
キンくん
「また お客さんの前で 着替えさせられたのかい ?」
マネさん
「そうよ!
他の店は いつも開店前に終わらせているのに!
うちはここ1週間 いっつも 開店後に 着替えてるの!
しかも今日は日曜日!
何十人の人が 私の裸を見ていったわ!
もう 嫌!
こんな仕事もう辞めたい!!」
マネさんのすすり泣く声が
静かなショッピングモールに響き渡ります。
キンくん
「たしかに 仕事が遅いのはいけないな」
マネさん
「私の裸を見ても 誰も見向きもしない…
誰も助けてくれないの…
むしろ 着た服を すぐに 取られてしまうときもある…
なんで 私の服を取ってしまうのよーー!」
キンくん
「マネさん……
それは 仕方のないことだよ」
マネさん
「どうして!」
キンくん
「それは 僕らが
マネキン
だからだよ」
マネさん
「そんなの わかってる!
それでも 私は 恥ずかしいのよ!!」
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洋服を販売するお店には欠かせないもの…
そう
それは マネキン です
新発売の服、季節の服、店員おすすめの服
レディース、メンズ、ファミリー
マネキンのコーデで店舗の雰囲気やテイストがわかります
そんな マネキンさん がこのお話の主役です