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身に染みて
耳に留まった音楽は
特に好みの音楽では無かったのに
自然と口ずさんでいたんだ
この音楽は君との思い出の一部だった
この音楽を聴くと
君を思い出す
いつも君が聴いていたから
いつの間にかすっかり覚えてしまって
何年経っても
今でも
すらすらと歌えるなんて
音も
香りも
仕草も
何ひとつ忘れていないんだ
君のこと
ふと
君の姿があるかのように
見たり 感じたりして
身に染みた
「大切だ」なんて軽く言っていたこと
こんな風に思っていたなんて
一緒に居た時には
ちっとも
気が付かなかったのに