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HEART Of STEEL  作者: ブッチ
第一章 業火の一振り
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ある一つの依頼

どうも、ブッチと申します。拙い作品ですが、楽しんでくれたら幸いです。至らない点についてはバンバンご指摘してださい、よろしく御願いします。

その場所は文字通り『遺跡』だった。

立ち並ぶ建物は、多種多様と言う他なく、形も高さも様々である。共通点と言えばその全てが、崩壊状態にあるという事、そして、崩壊していてなお、高度な文明が作り上げたと断言できる完成度の高さだろう。

その場所に不釣り合いな存在が鎮座していた

一言で表現するなら『鉄の巨兵』だろう。

全長8m程、形態は人型のソレだが、そこには確かな違和感があった。

脚部は、その巨体を支えるに相応しい巨大さを誇り、その造型をアンバランスなものにしていた。腕は人間のソレと同じく、関節が存在し、その手には銃(一般的にアサルトライフルと呼ばれる)を握てっおり、肩には、猟銃を持ち、月に照準を合わせている亀の絵が描かれていた。

胴体にあたる部分には、一目で強固だとわかる程の装甲が取り付けられ、背中にその巨体と同等の大きさ持つ物体が取り付けられており、それに隠れる様に3つの巨大な筒の様なものが取り付けられていた。そして、胴体の上には頭部にあたるであろう部分が控え目に鎮座していた。


「此方、アリス。目標地点(ポイント)に到着。応答を」


巨体の胴体に存在するコックピット、その中でヘルメットに、耐Gスーツを着込んだ人物が女性特有の声音でヘルメットに内蔵している無線に話しかける。


「此方、マーカス!目標(ターゲット)と交戦中!約6分程度でそちらに到達する!」

「…ッ!了解!でも、無理するんじゃないわよ!?」

「任せろ。お前こそ少し落ち着け。口調、戻ってるぞ」

「それは…!」

「大丈夫だ。こんな所で死ぬつもりは無い。お前も落ち着いていつも通りやれば必ず成功する。分かるな?」

「…了解、御武運を」


そう告げて、無線を終了させる。


「そう…、いつも通りやれば必ず生き延びられる…。今回も、これからも…」


そう呟くと、正面の画面にむかい、鋼鉄の巨体を操作し始める。


《耐G・S用狙撃砲、『セイレーン』展開。》


モニターにその文字が表示されるとほぼ同時に、背中らしき部分に装着されていた物体が、煙を出しながら前面へと移動し、物凄い勢いで変型し始めた。

それはもはや変身といっても差し支えない、レベルだった。

さっきまでただの鉄塊でしかなかった物体が、ものの数秒でひとつの武器に変わっていたのだから。

鋼鉄の巨兵は、手に持っていた銃を地面に置くと、今、装備していたものより、二回り程大きい、その銃を手に取り、前方の廃墟群に向かって構えた。


彼女…アリスが行動を開始したのと同時刻、その数km先で二機の巨兵が、背中の筒らしきものから爆炎を出しながら、戦闘を繰り広げていた。

一機は灰色の塗装で、肩に、二挺の拳銃を太陽に向かって構えた兎の絵が描かれており、両手にアリスの操る巨兵が地面に置いたのと、同じ銃を持っている。

もう片方は、赤い塗装で、肩ではなく、右脚に、剣をくわえた、赤い蜥蜴が描かれている。此方は灰色の巨兵とは対照的に、左手にやや、小振りの銃、右手には橙色に光る剣が、半分、右手と一体化するように装備されていた。背中には鉄塊ではなく、なにやら、動力部の様なものが、装甲に覆われながら存在した。

灰色の巨兵は両手の銃で、赤い巨兵を牽制しながら、ひたすら廃墟を駆け巡り、赤い方も、銃撃を巧みに回避して、被弾箇所を最小限に抑えながら、凄まじいスピードで追いかけていた。


「…チッ!噂にゃあ聞いてたが、これほどとはなぁ!」


灰色の巨兵を操る男…マーカスは目の前の画面に表示された光景を見て忌々しげに舌打ちをする。

理由は一つ、交戦中の目標である。

彼自身、この巨兵を操り何年も戦ってきた。数々の強敵とも戦ってきたが、これほどの動きをするのと戦うのは初めてだった。


「マトモに捕捉も出来ないとはな…。やはり俺じゃ勝てねぇか…」


そうつぶやいていると、無線に連絡が入ってくる。


「マーカス!目標地点(ポイント)、圏内です!」

「まだだ!もう少し引き付ける!このロケーションだ、相手も警戒するはずだ!」


現在、彼等が、赤い巨兵を誘き寄せたのはかなりの広さをもつ、開けた土地だった。正確には、建物が多く存在していたのだろうがそのほとんどが倒壊しているのだ。

つまり、彼等が今から赤い巨兵に対してやろうとしている行為…狙撃に関して最高の場所といえた。

しかしながら、この場所は狙撃のみに向き過ぎている。その為、多くの経験を積んだ猛者…目の前の巨兵の操り手なら容易に予測してくるはずだ、そうマーカスは考えたのだった。

事実、赤い巨兵はマーカスの操る巨兵から距離を置き、より、大袈裟な動きをし始めた。


「奴め、俺等の策を知って、ついてきやがったな…。どんな策にしろ、敵じゃねぇってか?上等だ!」


マーカスは唇を舌で舐めて、潤わせると、無線に向かって叫んだ。


「今だ!撃て!」

「了解!」


数km先のアリスの操る巨兵が引金を弾く。すると、8m近い巨体が僅かながら、後退するほどの反動が襲いかかると同時に音速を超える速さで弾丸が射出される。そして間を置いて画面に《目標に命中》

の文字が表示される。


「…倒…した…」


そう呟くと安堵のため息をつき、マーカスに向かって無線で話しかけようとした、その時だった。


「まだだ!目標は健在!」


マーカスは目の前で起こったことが信じられなかった。

今の狙撃は完璧とは行かなくとも、今まで経験した中でも、最高レベルで綺麗に決まった展開だった。

が、あろうことか、この赤い巨兵は、狙撃を紙一重のところで回避してみせたのだ。

 確かに命中はしたものの、破壊できたのは左手に持つ小振りの銃(被弾した時の被弾箇所の多さと、一発あたりの損傷の軽さから、恐らく散弾銃だろう)を破壊しただけで終わってしまった。


「アリス!逃げろ!〔コロニー〕で合流する!」

「マーカスは!?」

「俺はコイツと少し遊んでからいくさ」

「今のを避ける奴に、一人じゃ無理よ!私も…」

「馬鹿が!テメェみたいな、半端者が来ても、邪魔なだけだ!下がってろ!」

「でも…!」

「でも、じゃねぇ!安心しろ、もう奴に銃は無ぇ、俺一人で充分よ」

「…分かった。でも…!」

「無理すんなだろ?分かってるよ」

「…必ず帰ってきなさいよ…」

「だから、口調、元に戻ってるっつーの。まったく世話の焼ける奴だよ。…さてと」


 マーカスは灰色の巨兵を赤い巨兵に向き直らせる。


「さっさとケリつけようぜ。あの馬鹿の世話を焼かなきゃならんしな」


 直後マーカスの操る灰色の巨兵が赤い巨兵に向かって発砲する。

 赤い巨兵は、武器を失った左手を盾の様にしながら突っ込んでくる。

 赤い巨兵の左手が破壊されるのと灰色の巨兵が剣の戦闘範囲内に組み込まれるのはほぼ同時だった。

 そのまま、斬りつけようとしてくる赤い巨兵に対して、マーカスは赤い巨兵の左側にむかって突進する。


(このままここで待ってても避けられ無ぇ。なら、このまま武装の無い左側を抜ける!)


 そのまま、左側を抜けて回避しようとしたその時、赤い巨兵の左側から爆炎が一瞬出たかと思うと、赤い巨兵がその場で回転し、右手の剣を無理矢理マーカスの巨兵の進行ルートに合わせてきたのだ。


「ブーストスピンだと!?しかも、この速度で!?」


 赤い巨兵の剣はそのまま、突っ込んできた灰色の巨兵に食い込むと、バターでも斬るかのようにアッサリと切断した。

 そして、この瞬間、マーカス・レインはこの世から文字通り消滅した。

主人公が出てない…orz

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