計画開始!
「畑を作る……ですか……?」
そのキョトンとした可愛い表情でレェラはその疑問を口にした。
「ああ、ここらに畑を作ることができれば便利だろ? いろいろと」
畑さえ作ることができれば街にいちいち野菜を買いに行く必要がない。それだけで便利だが、それ以外にもうまく活用できる。だから俺はそれを提案した。
「で、ですがお兄さま……こんな荒れ果てた、近くに川もない環境で畑を作れるとは到底私には思えないというか……」
レェラはそう言う。そんな、彼女の言うことは正しいだろう。正直俺自身でさえ実現できるか少し不安になっている。
「そうだな。レェラの言う通りこんな空間に畑を作り上げるのは難しいだろう。良質な土を作って、そして川とかも作らなきゃな。わざわざ山を降りて水を汲みに行くのは大変だ」
俺はそんなふうに、畑をどう作っていくかを超おおまかに話す。それを聞いたレェラは困惑した様子で声を発する。
「それをすることが私たちにはできないのだと思うのですが……」
「いや、意外にそうでもないかもしれないぞ? 例えば、土づくりはいっそ良い土を街で買ってくればいい。水は……レェラの魔術を上手く扱えばどうにかできたりしないか……?」
「確かに、私の魔術で大量に水を溜めてしまえば、上手くいけばそれが川になるかもしれません。成功するかは分かりませんが……」
レェラは俺の提案をやや受け入れてくれるような感じになる。俺の無茶な提案でも可能性を持ってくれる彼女に感謝だ。
「じゃあさっそくやってみようか。まずは川をつくるためにここの周辺をいい感じに掘っていこう。うちの周りを円で囲うようにガッと。そして最終的には山の下の川に繋げてやればいい」
「そ、そんなに山を好き勝手削って大丈夫なのですか!?」
川製造計画を語る俺に、レェラはそんな声を吐き出す。そんなレェラに俺は胸を張ってこたえる。
「ああ、それなら大丈夫だ。なんてったって、この山とその周辺少しは全部俺の土地だからな」
「そ、そうなのですか!? そんなの初めて聞きましたよ!?」
その俺の言葉にレェラは声を張りはげて俺に言う。
「すごい適当に話すと、死んじまったここの村長がもともとその土地をもっててさ、村長から権利を引き継いだんだよ。なんかここの生き残りが俺とレェラの二人で、村長がよくわからないけどうまく権利を引き継げるような何かをしてた? らしくて俺が継いだんだ。だからここは全部俺の土地」
「な……なるほどぉ……。ま、まあそうであるのなら心配は入りませんね……」
「ま、そういうことだ。それじゃあさっそく作業に取り掛かりたいと思ってるんだが、レェラは大丈夫か?」
色々困惑をしつつも俺の考えを聞いてくれているレェラにそう確認をとる。
「はい! 成功するかは分かりませんが、挑戦してみましょう!」
彼女の答えを聞いた俺はさっそく行動を始めるのだった。




