スタート! 畑作り!
「さあて、川が完成したわけだから今からは正式に畑作りを始めるぞ」
そう俺が声をかけるとレェラは「はい!」と声を上げる。
「とはいえ畑作りってのはわりと時間がかかるみたいだし、すぐにとはいかないけどな。そもそも俺はあまり畑の作り方を理解してないし」
「なぜ知識なく作ろうと思ったんですか……」
俺の言葉にレェラはそう呆れながら聞く。
「まああまりないといっても、最低限は……というか雰囲気くらいは把握している。どっちにしろ街に降りて作り方は調べてくるつもりだ。ちなみに一つ聞いてもいいか? レェラ」
「なんですか? お兄さま」
そうレェラが反応したため俺はその頭に浮かんだ幻想を実現する手段の有無を聞く。
「畑を出す魔法とかってあったりしないか?」
「あるわけないじゃないですか」
そうして俺とレェラは畑作りに取り掛かり始めた。
「まずは場所を決めよう。レェラはどこがいいとか、どこらへんにすれば良い畑になりそうだとかありそうか?」
そう俺が聞くと、レェラは少し考えてから口を開いた。
「土が良い場所はいかがですか? といっても我が家の付近にそんな場所は山を少し降りていかないとありませんけど」
「そうだな。それに土は人工的にいい土を作っていくつもりだ」
人間の技術があれば良い土なんてものは意外と簡単に作れるものだ。
「となると他の観点で考えるべきですね。作物を育てるというと……日当たりが良い! とかでしょうか?」
「日当たり……なるほど。まあここ周辺はなかなか日光が直で当たる場所だけどな」
山の中間部より少し上くらいにあるこの村は日光がなかなか当たりやすい。つまりその条件はわりとどこに畑を作ろうと満たせると言える。
「であれば風倒しとかはいかがですか? この観点で考えればあちら側は木が多いので、風通しがあまり良くないですが、こちら側は過去のこの村の村民方が木を伐採していたため少ないです!」
そうレェラが指を刺した二方向には確かに木の量に差があった。
「風通し……確かにそれは大事だな。わかった、あっちの方に作ることにしよう。あとは考えるのがめんどくさいから……」
そうして俺は悪魔の力を発動する。
「ほい、超超小型魔弾だ。適当にこれを投げて落ちた場所を中心に作ろう。ついでにこれは着弾しても破裂したりしないようになってるから目印にも使えるぞ」
「最後の最後が適当ですね……まあお兄さまらしいですけど」
そのまま俺は魔弾を軽い力で放り投げた。
「ということでここに畑を作成することに決定だ」
そうして俺たちは魔弾の墜落地に移動した。
「平面ですし、作りやすそうですね」
そうして畑の場所は決まった。
「次はどれだけの範囲で作るかだが、こういうのは作る作物によって変わってくるらしいな。基本的にレェラが料理してくれてるから聞くが、何を作りたい? あのもらった種三種類に加えて、何かもう一品育てようかと思ってな」
そう俺が聞くとレェラは即答する。
「であればネギはいかがでしょうか? 料理には使いやすいですし、ちょうど育てる時期もこれくらいの時期でやることもあると聞いています!」
「へえ、いいじゃないか。そんなことどこで聞いたんだ?」
俺はレェラにそんなことを教えてはいない。となるとどこかで仕入れてきた知識であろう。
「いつもネギを買わせていただいてる方に教えていただいたのです。世間話で」
「へえ。いい交友関係をもててるみたいで何よりだ」
「そこではネギの種も売っていますし、あそこのネギはそこの店主のバアナさんが作っているものですので、作り方を聞けるかもしれません」
「そりゃあいい。よし、あと一品はネギにしよう」
そうして俺たちが作っていく作物は決定した。




