元ヤンと美女
第一章「ヤンキー時代」
(2023年11月)あるヤンキー中学があった。その名は南中学校。
それは恐ろしくヤンキーしかいない、いかれた中学だ。
「キーンコーンカーコン…」
「おい!南中の3年1組野村元一出てこいよ!」と他校のヤンキー中学のあたまが南中学に乗り込んできた。
その名は寺尾中学校。寺尾中学も南中学のようにヤンキーしかいない中学だ。寺尾中学の奴らが言った、「野村元一」それは南中学校のあたまだ。
「スト…スト…スト…」「なんだよ、寺中の雑魚どもが俺になんの用だ?」と、それはそれは力強く、金髪で、自信満々で、いかにも強そうなオーラで校庭に1人で歩いてきた。
「おいおい、大丈夫なのか?仲間はつれてこなくてよぉ」
「冗談じゃねぇよてめぇらなんて俺1人で十分だわ」
(チッ、ムカつく野郎だぜ1人で自信満々に歩いてきてよぉ...)「おいおめぇら!やれぇ!!!」
「うおおぉぉ!!(寺尾中学のヤンキーたちの声)」と寺尾中学の奴らがいっせいに元一に殴りかかろうとする
「オラッ!ゴラァ!おりゃぁぁぁ!!」とどんどん元一が次々に敵たちを倒した。「おいおいそんなもんかよぉつまらねぇな」
「おい!てめぇ俺を忘れんなぁ!たかがこいつらごとき倒しただけで調子に乗るなぁ!」と寺尾中学のあたまが元一に殴りかかってきた。
「オラァ!」「おいおいそんなもんかよぉ次はこっちの番だっ!」っと元一はあっさりかわし、寺尾中学のあたまの急所に、とどめの蹴りをかました。
そのことが起きて以来なにも起こらなくなった。
第二章「元ヤン元一」
それから五ヶ月後の春。ヤンキー中学は卒業してちゃんとした高校に行って、ヤンキーもあき、黒髪に戻してヤンキーはやめた。そして
「キーンコーンカーンコン…」(昼休みのチャイム)
「トントン」と誰かが肩を叩いてきた。「よ!君はー元一くんだっけ?」と笑顔で話しかけられた
「おぉそうだけど」
「よろしく!俺は佐藤翼だ」
「おう、よろしく」
「元一でいいよな?俺は翼でいいから!」
「おおもちろんだ、改めてよろしくな、翼」
「おぉ!」とやっと、普通の日常が始まった。
そんなある日。
「おーい!元一聞いたか?どうやらこの学年、1年4組に学年1位と呼ばれるほどの美女がいるらしいぜ?」
「ふーん」
「お、興味なさそうだな一緒に見に行かないのか?」
「おう、興味ないから、俺は見にいかない、トイレ行ってくるわ」と元一は廊下に出る。
「やめてください!はなして!」
「オラオラ今日の放課後一緒に俺らと遊ぼうよぉ」
「ん?」と、元一が振り返ると
みるからにそれは綺麗で、髪は長くサラサラで、肌も綺麗な美女が、この学校の先輩の3、4人に絡まれている。
「トトトトッ」と元一が先輩の方に走ってく。
「トンッ!」と勢いよく元一が飛び跳ねる
「オラァッ!」と、元一が1人の先輩の顔に蹴りを入れる。
「ぐはぁ!」
「あぁ?」1人の先輩がこちらの方をみている。
「なんだてめぇは?ガキのくせに調子に乗ってんじゃねぇぞ!」と先輩が元一に殴りかかる。
「そんな程度かよ!」と元一はあっさりかわす
「ん?なに?!かわした!」
「ゴラァ!」と、元一は先輩のお腹に強烈なパンチを入れる。
「なんだ?!こいつはぁ!」
「強すぎる...」と、あとの2人の先輩がつぶやいた
「お、覚えてろぉ!」と先輩たちは逃げていった
「チッ、先輩のくせして、弱いし、おとなげねぇことしてくれんじゃねえか」
「お前大丈夫か?」と、元一はさっきの絡まれていた美女に手を差し出した
「あ、ありがとうございます」と美女が元一の手を借りて立ち上がった。
「あ、あの」
「困ったときはおたがいさまだから、じゃあな」
と、元一はすぐトイレに行った。
「あーあら名前聞こうとおもったのに」
と、美女が残念そうな顔をしてつぶやいた。
そして次の日。
「あーぁだりぃ、ねみぃし」とだるそうに元一はのそのそと歩いて学校に向かった。
「あ〜遅刻しちゃう!」と、角から昨日の美女が走ってきた。
「ドサっ!」
「キャっ!」
「うぉっ!」と、美女と元一がぶつかった。元一は、気づくと美女のことを押し倒して、おおいかぶさっていた。
「うわっ!」とすぐに元一は美女から離れた。
「おめぇは昨日の!」
「はい、すみませんぶつかってしまって」
「いやいや、こっちこそごめん」
「あ、あの名前をお聞きしたいのですが」
「あぁ、俺は野村元一だ」
「野村さんですか、私は加藤愛美です」
「おぉ愛美か、よろしくな」
「はい、よろしくお願いします、あっ!遅刻しちゃう!失礼しました。」と愛美はまた急ぐように走っていった。
(ドクン、ドクン)「なんだこのドキドキはなんだかモヤモヤするぜ。」と、元一も学校へ向かった。
「ガラガラガラ(ドアの開く音)」
「どうした?元一、遅刻なんかしちゃって」
「あーちょっと寝坊してな」
それから数時間後。
「キーンコーンカーンコン...(授業の終わるチャイム)」
「ふぁぁ..やっと終わったぜ、おーい、翼一緒に帰ろうぜ」
「おう!いいぜ」いっぽう下校中。
「そういえば元一お前今日朝からモヤモヤしてる感じだったけどどうしたんだ?」
「う、うるせぇな、なんでもねぇよ」
「んぅ?なんだ?恋でもしたのか?」
「そ、そんなわけねぇだろ」と、愛美の顔を浮かべる元一。
一方その頃
「ちょっと愛美!愛美!ねぇってば、愛美!」
「うわっ!あ、すみませんちょっとボーってしてました」
「どーしたの?今日は、なんか恋しちゃったような顔してさぁ」
「い、いえそんなことはないです!」と愛美も元一の顔を思い浮かべた。
「おいおい、そこの兄ちゃん、ちょっとつらかしてくんねぇかな」と、みるからに不良そうな3人組が、元一を絡んだ。
「嫌だね。」
「えぇ?ちょっと元一から見るからなやばいよ」
「なんだとてめぇ。ゆうこときかねぇとやっちまうぞぉ!オラァ!」と、不良が元一に殴りかかった
「バシッ!」と元一が不良の一撃を食い止めた。
「ゴキッ!」元一はその不良の手を折り曲げ、腹に強烈な蹴りを入れた
「ドゴンッ!」
「てめぇら、どけ」と元一は残りの2人に向かって言った
「す、すみません」と、不良はビビり散らかして、道を開けた。
「ていうかそういえばさ、なんでそんなに元一って強いんだ?前もなんか廊下でチャラい先輩をボコったみたいだしよ」
「いやただ小学生の頃に空手とかで教わってただけだ」(どうしよ..実は元々ヤンキーだったとはいえ さねぇ..)
「あーなるほどなって、ん?」
「どうした?翼」
「あ、いやなんでもない」(ん?なんだあれは、傷跡?)
そう、元一は...
つづく