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神崎涼の失踪  作者: 紅月
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第五話

あそこは、何処だったろうか?


あの人とは何処で出会ったのだろうか?


解決できない疑問が駆け巡る・・・

―ユウ―


 私は神崎さんと警察署という場所を出た。ドラマばかり見ていたりすると、ここへ来るのは悪いことした人たちばかりだと思っていたので、月華や神崎さんがここへ行くと言っていたときは怖くて仕方がなかった。そこら中に凶悪な犯罪者が歩いていて、常に危険な場所だと思っていた。でも、実際はそんなことは無かったみたいでかなりほっとした。あと、笹田さんはやさしかったけど怖かった…。

 ところでどうして月華は「月華おにーちゃん」なんて呼ばせたんだろう?そう思ったところで私は警察署を出たところにいる黒いスーツの人たちに目が行った。三人いるが、警察という場所だと余計に怪しく見えるその人たちに、私は恐ろしい物を感じて神崎さんの後ろに隠れた。黒いスーツの人は私たちに気付いてにこやかに、せわしくこちらへやってきた。

私の身長は神崎さんよりも低くて、神崎さんの目の前に立った彼らは神崎さんよりも少しだけ背が高かった。


「お探ししたんですよ!!お嬢様!!」


 彼らのうちの一人がそういって目線を私にあわせるようにしてかがんできた。どうやら、この人たちと私は知り合い?らしい。私にはその記憶はまったくないのだけど、彼らの感じからするとそうなのかもしれない。でも、その目になにか嫌な物を見た気がして、私は神崎さんの上着のすそを強く握り締め、その人から目をそらした。今すぐ、ここから離れたいということしか、考えられなくなった。


―悠―

 警察署を出るとユウがなぜか俺の後ろに隠れるので不思議に思って辺りを見回していると、黒スーツが俺たちに近寄ってきた。妙になれなれしい態度を取っているそいつらはユウをお嬢様と呼んでいた。ユウとこいつらが既知の間柄かはわからないが、ユウがおびえていることだけはわかったから、さらに一歩前に出てユウと彼らの間に壁になるように立った。


「すいませんどちら様ですか?」


 声はあくまでも柔らかく、でも、明らかな拒絶を持って相手を見る。それが通じたのか、相手は少しばかりか不機嫌になりながらも答えてくれた。


「われわれはさるお方からの命令でそちらのお嬢様の行方を捜していたのです。行方不明になられた時にはどうしようかと思いましたが無事でよかったですよ。

 さぁ、お嬢様、帰りましょう?」


 まるで、お前には用はない、といわんばかりの(実際そうだろうけど)その態度に少しばかり腹が立ったが、それをおさえて後ろのユウを見た。最後はユウに向けられた物だろう、が、ユウは一向に俺の後ろから動こうとしない。俺の後ろに隠れたまま、彼らと目を合わせようともしていない。

 彼らの話し振りからすると友好的そうだが、ユウの反応を見ていると、ユウと、こいつらの関係は明らかに友好的なものではない。ユウの態度でそういっているのがわかった。

 では、どうしようか?

 月華なら、どうにかして叩きのめすだろう。あいつは言葉よりも暴力派だ。家に引きこもっている割に、けんかは強いし、性格は意外にも喧嘩っ早い。

 でも、俺はそうではなく、平和を愛する人間なので、こういうときは厄介ごとを起こさずに逃げるに限ることにしよう、と俺は思った。ユウをさっさと元の場所に(追い)返してやりたい思いはあれど、こんな怪しい連中に渡す気もさらさらない。

 俺はちらりと車の位置を確認した。俺の車は入り口の近く、鍵は無用心だがかけていない。警察の目の前で犯罪は起きないと思っていたからだが、今はその思いに感謝している。何しろ今この瞬間に何か起きそうだからな………。

 そして俺は深呼吸するとユウの手を引いて走った。突然のことなのでやつらは反応できなかったようだがユウは状況を理解したのか急いで手を払い車の後ろの座席に乗り込んだ。


「出すぞ!!」


 それだけ言って車を動かす。後ろでユウがどこかをぶつけたようだが今はそれどころではないので気にせず車を動かし続ける。ここから月華の家まではおよそ十五分、人目を気にしてわざと車の多い道を選んで行く。

 だいたい、こちらは車、向こうが乗っていたような車はあのあたりにはなかったようなので間違いなく向こうは追いつけないはずだ、そう思った時サイドミラーに黒い影が映った。それは警察署にいたはずの黒スーツ。


「マジかよ!!」


 俺はそう叫ばずにはいられなかった。


―ユウ―

「マジかよ!!」


 神崎さんがそう叫んだのを聞いて私は後ろを向いた。先ほどぶつけたところはもう痛くはなく、神崎さんの声に嫌な気持ちが浮上してくる。振り返ったそこにいたのは先ほどの黒いスーツの人たちだった。でも、あれは、人?

 姿は人のものでもスピードがありえない。だってあの人たちは車よりも早かったのだから。記憶のない私の中の知識が叫ぶ、車より速く移動できる人間などいない、と。

 その得体の知れなさに恐怖して私は彼らを見たまま自分のからだを強く、励ますように抱きしめる。私は自分が震えているのがわかるくらいに震えていた。その時だった―――。


「ユウ、怖いんなら見るな!!」


 少し、車のスピードが上がる。神崎さんの声が聞こえるが、私はまったく別の光景を見ていた。覚えていない、名前を呼ばれた気がした。

 昔の、記憶?


――には力がある。だからね、もし・・・が危険だと感じたら力を使っても構わないよ・・・。


 頭をなでられる感覚。ふっと体が楽に、というか気持ちが落ち着くのがわかる。


「だれ?」


 口に出したところで元の、黒いスーツの人たちに追いかけられている景色に戻る。私は思わずつぶやく、それが自分のすべきことだと、思えたから。きっと神崎さんには聞こえなかったと思う。


「これ以上、近づかないで。どこかに、いって」


 その後のことはよく覚えていない。

 気付けばそこは月華の家だった。

「みなさん作者のことを指差して、あざけってやってください」

『突然、何があったかと思えば、どうしたのかしら?』

「作者は今までメッセージボックスの存在を知らなかったんだよ!!

これをあざけってやらないとね!!

作者も「何今までメアドさらしてたんだろう」って嘆いてたし」

『へぇ、で、今回の製作秘話は何かしら?』

「・・・そうだね『神崎涼』についてでも話そうか」

『話の確信を突くようなことをするのね』

「実ははじめは神崎”鈴”になる予定だったんだよ

作者は鈴の字好きだし」

『じゃあ、どうして涼になったのかしら?』

「作者はPC内でいくつか他のも書いてるんだけどそれとダブったんだって」

『ああ、確か『黄鈴コウリン』なるキャラを考えていたわね』

「けっきょくその話は途中で行き詰ってしまったみたいなんだけど、そのころにはもう『神崎涼』で、決定してたし、作者もこの字面で納得してたからそのままなんだよ」

『ふーん、で、他にはないの?』

「他にはって・・・

前回も今回もボクがネタ提供してるんだし今度はキミが持ってきてよ」

『面倒だけど、仕方ないわね・・・

というわけで、この小説では皆さんからの感想、評価、はたまた作者がへこむような指摘だろうとなんだろうと心からお待ちしております

作者曰く「指摘だってもらえればうれしいんだぜ!!」だそうですのでなにとぞよろしくお願いします

また、キャラや、私たち、及び作者への質問もお待ちしております

質問は感想または作者のメッセージボックスへどうぞ』

「ところで、作者がこの小説をお気に入り登録してくださった方のページにいきたいってぼやいてたよ」

『なら、それができるかどうかも読者の人に聞いておくことにしとこうかしら

なので、お気に入り登録者のページへいく方法がわかる方は教えてください

ないなら「ないよ」というメッセージでも送ってください

そしたら作者もあきらめると思いますから』

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