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神崎涼の失踪  作者: 紅月
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第十五話

道を振り返ることはできる


私の道は真っ赤に染まっていて、黒く澱んでいて・・・


あなたの道には何がありましたか?

「あれ?お前こんな写真持っていたか?」


それはユウがきてから1ヶ月ほどたったときのことだった。

月華は仕事内容をメモにして、それを部屋においてあるホワイトボードに貼り付けてある。

当然メモ書きなのでそれは文章ばかりなのだが悠が指差したものだけは写真だったのだ。

映っているのは黒い髪をひとつに束ねた黒装束の女・・・だろうか?

仮面をつけておりその顔を見ることはできない。

俺はその写真をじっくりと見ていたが月華にひったくられた。


「じろじろ見るな」

「なんだよ。カノジョか?」

「そんなわけないだろう。それに・・・」

「なんだ?」

「ユウにも同じ事を聞かれた」


誰がこんな仮面つけたやつを彼女にするか、とぶつぶつ言いながら写真をホワイトボードに戻す月華

カノジョじゃないとなると誰だか気になるのが人の性、というものだろう。

気付くと俺は思ったことを口にしていた。


「じゃあ、誰だ?」

「知るか」

「おいおい、写真を持っているのに誰か知らないなんてそんなバカなことがあるわけないだろう?」

「実際そうなんだから仕方がないだろ」


月華曰く、仕事を頼まれたのだが、その仕事内容が「この写真の人物が誰かを特定し、その経歴を調べること」なんだそうだ。

写真だけ、しかも面をつけてて顔が分からないのに調べられるか、ということらしい。


「なぁ、月華。それって犯罪じゃないのか?」

「・・・」

「そこはぜひとも否定してほしいんだが」

「なら違うと言っておこうか」

「いまいち信用がないんだが」


この仕事に関しては特に期日はないものの依頼者がいつかまた来る、調査結果はその時に、と言っていたので早く終わらせたいらしいのだが今の状況ではそれは難しいらしい。

以前、だめもとで取り組んでみたらしいがやはり無理だったらしい。

これで、顔写真がきちんとしていれば問題はないそうなのだが・・・。

そして、この依頼者も、”昔”とやらの関係者らしい。


「本当に、お前は何をしたらこんな犯罪まがいな仕事を任されるようになるんだ?」

「昔、いろいろあったんだよ・・・」


そう言った月華の瞳は懐かしい過去をただ懐かしむような、または少しばかり悲しむようなものだったのが少しだけ印象的だった。

それにしても、また、”昔”。

ここまでくると何が何でも知りたくなってしまうじゃないか。

ふむ。

俺は少し考えてから月華の部屋から出て行くと携帯を使って友人に連絡を取った。

彼らは月華とは中学からの付き合いで、俺が知らない月華の昔をそれなりに知っているであろう人たちだ。

彼らと連絡を取り合い、明日の昼にうまい具合に全員の予定が開いていたので、その時間に会う約束をした。


―――――――――――――――


次の日、場所はファミレス。


「おっそいよ!!神崎君」


そう言って迎えてくれたのは宮内みやうち 沙希さきで、その横に座っているのはたちばな 康樹こうき、宮内の向かいに座っているのが赤坂あかさか おうぎだ。

橘と宮内の格好は普通に普通なのだが。


「赤坂、その格好はなんだ?」


金色に染まった髪の毛。

首もとにはシルバーアクセサリー。

パンクスタイルだった、それ以上でもそれ以下でもなかったが。

まぁ、こいつも月華なみにルックスがいいのでどんな格好をしていても似合うのだが・・・。


「ああ、これか?

この色いいだろー?今日のために染めたんだぜ?」

「・・・」


今日のためって・・・。

もう何もいえなかった。

話を聞く前に赤坂が「俺、おなかすいたー」と言いやがったので、昼時だということと、俺の都合で呼んだので俺がおごると言うとさっさと高いものばかり注文しやがった。

現金な友人どもめ、俺の財布が薄くなるじゃないか。


「で、今日は何の用事だ?」


頼んだハンバーグを食べながら赤坂がたずねてくる。

ちなみにこいつはハンバーグのほかにもカレーまで頼みやがった。


「月華は”昔”何をしていたんだ?」


全員が、一瞬止まった。

赤坂だけが苦虫を噛み潰したかのように嫌な顔をしている。

俺にはその意味がまったく分からない。


「月華ちゃんの昔、ねぇ」

「神崎君、それはどういう意味?」

「だって、あいつのコネっておかしすぎるだろ?どうやったら警察の人をパシリにできるようなコネが生まれるんだ?」

「笹田さんのことだね」


宮内の確認に頷くとなぜか宮内はかしこまった。

ちなみに月華”ちゃん”と呼んだのは赤坂だ。


「あのね、その質問には悪いけど答えることができない、です」


なぜか敬語になっていた。

応えられないことに気まずさを感じているのだろうか。


「正確には私も知らないんです」

「オレもしらねーよ」

「俺も」


三人とも同じ回答をする。


「笹田さんだって、気付いたら十狩くんと知り合ってたって感じだし、私が笹田さんに以前お世話になってて、たまたま会いに行かなかったら気付かなかったよ?」


宮内はそう言ったし、赤坂はなぜか投げやり気味に月華自身にどんな手でも使って聞きだせ、と言う。

俺としては月華にどんな手を使っても聞くと言うのはいろいろ怖いので、せめてなにか手がかりがほしいんだがと思った。

その心の声が通じたのか橘が思い出したかのように話し始めた。


「関係あるのかは分からないがこんな話ならあるぞ」

「前書きのネタがなくなりつつある今日この頃」

『後書きのネタができたわね』

「そう、今回のは実際は次回、投稿する予定だったんだ」

『ええ、でも、なんとなく入れると不自然と言うか、変な感じになるみたいだったからやめたみたいよ』

「それっていつか掲載はするんだよね」

『最後の方にちょろっと書き入れると言っていたわ』

「そう」

『この作品では評価、感想などお待ちしております』

「キャラ紹介についてのアンケートもお待ちしてます」

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