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神崎涼の失踪  作者: 紅月
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第十三話

傘をさして、手を引いている人


傘をさして、手を惹かれている私


雨がやんだとき、傘をどこかにおいてきてしまった



「・・・起きましょう」


そう言って私はベッドからはいでる。

この日は、初めて雨を見ました。

初めて、と言っても私の記憶のある限りという意味だし、雨というのは何処でも少なからず降るものだから本当の意味では初めてではないのだろうけど、雨の音に不快感を覚えます。

まるで嫌なことが、雨の日に起きたような気がするのですが。

嫌なことが、雨の日に起きたのか。

雨の日が、嫌なことなのか。

それも、よくわからないですけど・・・。

今日見た夢も気分のいいものではなかったような気がします。

誰かを探していたような、誰かに探されていたような、誰かに探してもらったような。

誰かに会いたいような、誰かに逢いたいような、誰かに遇いたいような。

何もかもがよく分からなくて交じり合っていたような、混じりあっていたような、雑じりあっていたような、夢。

誰かに呼ばれた気がしたけど、あれは誰?

呼ばれていたのは、私?

どんどん考えが深いところへとむかっていきますが時計を見て、私は急いで一階へむかいました。


「おはようございます・・・」


リビングには月華だけがいて、神崎さんはもう、仕事に行ってしまったと教えてくれました。

私は時計を見てなるほど、と納得するここ最近、神崎さんが出かけていた時間よりも三十分ほど遅いです。

朝ご飯を食べてから掃除を始める、と月華が言うのを聞きながらご飯を食べます。

今日の朝は味噌汁に、ご飯、焼き魚という純和風ものらしい献立でした。

神崎さんの希望らしいです。

おいしくいただいて、ごちそうさま、と言うと月華はおそまつさま、と応えて片付けに入りました。

私は着替えに部屋へ戻ります。

そういえば私の部屋も掃除したい、かな?

月華にもらった部屋はそれなりの広さがあって、贅沢な感じがします。

今も感じる不快感を吹き飛ばすように私は頭を大きく振って月華が待つ神崎さんの部屋へと向かいました。

月華はよく分からない機械を持ち出して、待っていました。


「きたか。それじゃあ、はじめるぞ」

「はい!!」

「掃除機の使い方は?」

「わかりません!!」


どうやら月華の横にある機械は掃除機というものだそうです。


―――――――――――――――


元気に返事をしたユウに丁寧に掃除機の使い方を教える月華。


「あいにく今日は雨だから布団を干したりとかはできないが、なるべくきれいにするぞ」

「はい!!」

「まずは、そうだな。悠の荷物を俺の部屋に運ぶか」

「はい」


その日の午前中は神崎さんの部屋を、午後は私の部屋を掃除しまた。

月華の部屋の掃除はいいのか、とたずねると仕事の物が広がっていたりするし、自分ですると言っていた。

確かに月華は午後からは月華自身の部屋の掃除をしていました。

私も手伝いました。

月華が普段は使わない部屋だから、と言っていただけに掃除が終わったあとの掃除機を確認すると結構なほこりがたまっていました。


掃除が終わって、私は月華と一緒にお茶を飲んでいます。


「月華にとって、雨の日とはどんな日ですか?」


何気なく、私の口をついて出た一言。


「そうだな、なんとなく憂鬱に、なるかな」


そういうことではありません。

私はその旨を伝え、言葉では言い表しにくいですが月華に質問の主旨を伝えました。

月華はどうやら分かってくれたようで、しばらく悩んで、答えてくれました。

どうしてそんなことを聞いたのか、と問われましたが答えられませんでした。

私もどうしてそんなことを聞いたのか分かりませんでしたから。


―――――――――――――――


帰ってきた神崎さんは私のことをほめて、頭をなでてくれました。


「子ども扱いしないでくださいよ」

「ああ、すまないな」


そう言って頭から手をどける神崎さん。

でも、何処となくこの会話が懐かしいような気がして何処でしたものだろう、と神崎さんを見ながらしばらく考えていました。

そして、月華の言ったことも。

そういえば、神崎さんにとって雨の日は大切なものを失くした日だそうです。

「今回はちょっと短め」

『もとが短いものね』

「紅月は投稿する時にもともと作ってあった短め(骨組み)の一話(以下単話)分に肉付けする形で改稿?してから投稿するね」

『それが今回のネタ?』

「そう。で、単話を作る時には、頭の中で考えたことを書いていくの。主に

・それまでの話の流れを汲みつつ、次の単話に展開できるようにする

・書きたいシーンの流れや組み入れる場所

・頭の中でくみ上げた単発のシーンを組み合わせる順番

を考えながら書いてるね」

『へぇ』

「改稿、投稿するときにも気をつけてることがあるけど、それはまた別の時にしようか」

『そうね。今回は他にもあるわね』

『「500PVありがとうございます」』

「やっと500だねー」

『前回の投稿後に500になって本当は月曜か火曜あたりに一人ひっそりと祝賀会でも開こうかと考えていたそうよ』

「うわ、なんて寂しいことを・・・」

『けっきょくそれは紅月が風邪を引いて潰れていたから流れたのよ。財布の都合もあったし』

「へぇ。というわけで、今回はここまでだね。

この作品では皆さんからの感想、指摘、アドバイス、評価、お気に入り登録などをお待ちしております。

そしてここで、紅月からのアンケートです。


Q.キャラ紹介ってほしいですか?


期限は一応ありません。いつか締め切るでしょうけど。

解答は感想、メッセージなど作者に伝わる方法なら何でも構いません。ではアンケートへの回答もお待ちしております」

『そういえば今回から作者のことを紅月って呼ばされてるけど、なぜ?』

「理由は活動報告で説明するって言ってた」

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