銃身に熱
「銃に『極限』の話まで絡むから先に説明しておくの。シャオレン、『極限』の情報、見た?」
「ううん。それが何よ」
「『極限』はアンドレイ達四体で一つのボス、というお話です。単なる推測ですが……しかしアレェリスタが問いかけ、アンドレイが答えました。おそらく間違いはないでしょう」
「え?」
四体で一つのボス……? それはつまり、あのミシェリアを相手にしながらアンドレイと戦わないといけないってわけ? …………いや、ミシェリアだけじゃない。まだ見ぬ二つの『極限』だっている。
黙ってたわね、と隣のアドハを睨むと下手な口笛を吹いていた。こいつ……!
「『極限』が想定通りだった場合、こちらの人数は多いに越したことはない。合流させれば勝機はない以上分断を狙うしかないわけだが、それぞれの相手にどんなに少なくとも半パーティー、四人だとして……最低十六人は必要だ」
「それも『極限』と張り合えるだけの精鋭を、だね」
「『ヴォーパルサイス』なら十六人、いいや、もっと多くのベテランを出せる。『極限』戦に光明が見えるというわけだ」
ファイの言葉にアレェリスタが同意し、チャリオッツが言葉を重ねる。
なるほど、戦力を売る……。銃の値段を、『極限』戦の戦力で割り引こうというわけだ。それは確かに……『極限』戦を目指すのなら破格の条件に思える。
「ちょいと待てよ。俺らだって銃が欲しい。……俺らなら『極限』戦での武器・防具のメンテナンスから調達、欲しい効果の付与までなんでも無償でやるぜ、銃を売ってくれるならな」
桜からも声が上がる。武器・防具の無償提供、それも、大変魅力的な条件に思えた。
なにせアバターの強さの内、ステータスと同等、いやそれ以上を武器が占めるのだから。その要素を『極限』戦に合わせて専門家に意見を貰いながら無償で享受できる。それも銃をあげるのではなく売って、だ。
「うーん。それ、言われちゃうとね。私達はトップクランってわけじゃないしさ。どうしたって出せるお金も戦力も限られてるし」
「なら帰ったらどうだ? 学生の手に負える案件じゃないだろう。少なくとも俺たちのように日々研鑽を」
「ちっちっちっ。出せるカードがない、わけじゃないんだよ」
声に合わせて指を振っているつもりなのだろうが、しかし肉球がある手で指を一本だけ動かす、なんてことは出来なかったらしい。結果として短い右前足をそのまま振る。見ようによってはお別れのサインにも見えただろう。
「ウチはこの前、『カルドルの先端』のエリアボスを発見したよ。それはレイドボスで、そして見つかっていなかった最後のエリアボス。どういう意味か、分かるよね?」
「…………フィールドボス権、それと、新フィールドか」
「なにそれ」
何やら専門用語が飛び交って、チャリオッツとイルゼが論争を広げている。ええと、調べてみた感じ、確かフィールドが大きなくくりでエリアがフィールド内の小さなくくりだったはず……。
隣のアドハを小突く。このちんちくりんはレベルは低いが神様だ。なんならここに集まっている中で誰よりも博識だと言えた。
叩けば割れる貯金箱のようにアドハからまろびでた知識を総合すれば、フィールドボスとは文字通りそのフィールドの親玉らしい。倒すことでフィールドはクリア。次のフィールドへの道が開ける。
そしてそのフィールドボスに挑むためには、フィールド内にいる全てのエリアボスを倒さなくてはいけない。つまり大ボスに挑む前の中ボス。どれだけ強くても、エリアボスを差し置いてフィールドボスには挑めない。
そしてカルドルの先端は事情が違っていてね、とアドハは声を重ねた。
「新フィールドは一週間、到達プレイヤーとそのクラン以外は封鎖される」
「要するに?」
「一週間、新フィールドで誰にも邪魔されず遊び放題ってわけさ、一番に新しいフィールドに着いたプレイヤーはね」
「……その話を今ここで持ち出すってことは」
「そっちを新フィールドに噛ませてやるからこっちを『極限』戦に噛ませろってことだろうね。特にカルドルの先端は『六都市境界』を抜け出す最有力候補だ」
「…………どいつもこいつも」
ちらりと横目でエルを見る。虚ろの目はぼーっと立ったチャリオッツを見上げたまま動かない。
「シャオレン。僕が言ったこと、覚えてる?」
「どれよ」
「エルは言うことをきちんと聞く」
「……覚えてるわよ」
隣にいるエルの手に私の手を重ねる。温かい……機械に再現された人肌の温度。だけど、それさえエルの無表情を崩すに足らない。
エルは言うことをきちんと聞く。それが、誰であっても。
「……お前ら。なんでそんなに銃が欲しいのよ」
声は二人と一匹に届いたようで、彼らはこちらに視線を戻す。
「たかだか武器一本でしょ。そこの『幸運野郎』みたいに装備できないかもしれない、得体のしれない武器によくそんなに絡むわね」
「…………知らないのか? 『天魔装銃』はただ一つの銃であると同時に、ただ一つの『遺物』でもある。『遺物使い』は解放されたが……解放クエストが発見できない」
「はい?」
「欄外職解放クエスト『遺物解析』、こっちは十中八九遺物関連の欄外生産職だ……つまり機械仕掛けの武器が生産できるようになるかもしれねぇ。こっちは条件が見つかってんだ、遺物の構造を一つ、完全に理解するってな」
「思うに、遺物はこの六都市境界内に存在しない。『極限』が特例なだけで、本来はもう少し進んだフィールドで発見されるものだろう。……つまり『天魔装銃』は、現時点で唯一の遺物関連の欄外職解放のための鍵だ」
「ちょっと、アドハ、解説」
「僕をなんだと思ってるんだ?」
とはいえ叩けば知識を吐き出す神様は、小声のヘルプに的確に知識の援助を授けてくれる。
職業解放クエスト、というのは二つの区分がある、らしい。全体に職業を解放するのと、個人で職業を解放するのと。
どういう意味か、まず全体の職業解放クエストを達成することで全プレイヤーに転職可能な職業としてその職業が提示される。その後、転職したいなら個別の職業解放クエストをやれ、というわけ。
『遺物使い』を例に出すなら、クラスⅤ以上の遺物の取得を一人以上のプレイヤーが達成することで、全プレイヤーに『遺物使い』の職業が解放される。その後、『遺物使い』になりたいプレイヤーは個人で解放クエストを発見・クリアして転職しろ、という二度手間だ。
なんとも手間がかかる。いや、クラスⅤ以上…………
「…………あれ、クラスⅤ超えてるの」
「超えてるよ。天魔シリーズはだいたいそう。だから現状で装備できないほどステータスを要求するのさ」
「規格外ってところかしらね」
「Ⅴを超えてるからⅦとかかもしれないよ。インフレの極みだねぇ」
「お前が言うな」
こそこそ話をしていれば全員に……いやエル以外に怪訝な目を向けられた。先ほどの戦車男に習ってこほんとわざとらしい咳き込みを一つ。それで場の空気を何とか元に戻す。
「…………ま、お前たちの言い分はわかったわよ」
「なら話が早い。俺たちか『鍛冶組合』か、どちらか選んでくれ」
「ちょーっと! 私たち忘れないでよ!」
「俺ぁ銃が手に入るってんなら『スターアフロ』と組んだってかまわねぇぜ。お前らは銃、要らないんだろ?」
「欲しいけどぉ……買うお金もないしね。あとそれ禁句だから。次言ったらぶっ飛ばすよ」
「お断りよ。さっさと帰れハゲタカ共」
空気が冷える。
こんなことばっかりだな、と頭の隅で思った。
「…………取り付く島もないというのか?」
「ないわね。『極限』戦に戦力を貸す? お前らにだけメリットがある取引に何で乗るのよ」
「へぇ……こっちは破格の条件だしてんだけどな」
「世界弾超える武器作ってから言いなさいよ、徒弟ども。あれに対抗できなきゃ最前線だろうが初期装備だろうがおんなじよ」
「新フィールド、行きたくないの?」
「遠足に付き合う気はないの」
「………………はぁ。話にならないな」
チャリオッツが溜息を吐く。まるで事情がわからない子供に辟易しているかのように、彼は呆れ顔を隠そうとすらしない。
「俺のことを知らなかったのもそうだが、お前はここを知らなさすぎる。『ヴォーパルサイス』、『鍛冶組合』……攻略最前線とトップ生産クランだぞ。コネを作っておきたいと思わないのか」
「なんのコネよ。お前らの家畜候補? 生憎命令されて差し出すほど権力主義でもないの。お前に権力があるかどうかは別だけど。それと……アドハ。こいつ知ってるの?」
「いいや? クランは知ってるけど個人名までは」
「だって。残念ね。お前が思うより、お前の知名度は高くないみたいよ」
「レベル十五、始めたての初心者だろう! 詳しくなくて当然だ!」
けれど私の隣にいるのはこの世界の神様。この世界について誰より詳しい存在だ。それがクランだけは知っていると答えた以上、彼らの知名度というのが実際はどれだけ高いかというのも察せられそうなもの。
戦車男の言葉に次いで、アドハが口を開く。
「いや『ヴォーパルサイス』ってゴリゴリの男ばっかで華ないし、ムさい。みんな鎧統一してるし戦い方一緒だし、全員同じに見えるんだよねぇ。そんなんだから公式イベント放送に呼ばれないんだよ君たち。『ライラック』とか『火龍騎士団』と違ってさ」
今度は空気が割れた音がした。
…………地雷って、こうやって踏むのね。
PMギアは感情を抑制せず、入力された感情をそのままアバターへと出力してしまう。戦車男の顔が見る見るうちに赤くなり、青筋が浮かんだ。
アドハを見れば満面の笑みだ。こいつも案外、ゴミの仲間なのかもしれない。
「僕じゃないよ! 友達が言ってただけさ!」
「…………紙月の?」
「企画担当だねぃ」
それは……つまり、運営から華がない認定されているのか「ヴォーパルサイス」。ハゲタカとはいえそこはかとなく可哀そうになるわね。
チャリオッツは真っ赤な顔で体をわなわな震わせ……けれど爆発しない。抑制されない感情を、なんとか僅かな理性で押し込めている、といった様子だ。そのまま言葉を断片的に、ぽつりぽつりと漏らしていく。口を開けばそこから怒りが飛び出してしまいそうになるのを必死に堪えているらしい。
「…………いや、いや、お前は、そもそも、関係がないだろう、シャオレン……! これは、エルとの、取引だ……!」
「関係がないのはそっちもおんなじよ。『極限』に挑みたいのはアレェリスタで、銃を持ってるのはエル。エルとの取引に『極限』戦を条件に出すほうがおかしいでしょう? エルは銃までバカにやるって言ったわけじゃないのよ」
「それはエルが決めることだ!」
アドハに瞬時に目配せする。意図を理解したのか心の表層を読んだのか、アドハはニヤリと笑った。
隣に座る、エルの手に重ねた手。それに少し力を入れて、握る。
「エル。『天魔装銃』、ちょうだい?」
「わかった」
声と同時に取引画面が開く。神様からの干渉を受けたシステムは私の望み通りにトレード画面を表示させ、それはいちいち細かい設定をするまでもなくあらゆる細部を整わせていた。
トレードしますか? 周りが四の五の言う前に、OKを押す。エルも同様に。私の元からなけなしのお金がエルにわたって、代わりに現状この世界でただ一つの銃が私の手元に現れる。機械仕掛けの銃、金属の重みが私の両手にずしりとのしかかった。
「これで。『天魔装銃』は私のもの。関係ないのはお前たちだけになったわね?」
チャリオッツが目を剥いてこちらを睨む。涼しい顔で受け流した。
『極限』権、『天魔装銃』。今やこの取引の全てのイニシアチブは私の手の中にある。この取引がどういう終着に辿り着くのか、それをコントロールできる手綱を私だけが握っている。
ふと、視線に気づく。
見れば、チャリオッツだけじゃない。私とエル以外の全員が私を見ていることに気づく。
………………………あぁ、ちょうどいいタイミング、かしら。
全員を軽く見渡して、口を開く。
「私、『極限』に……アンドレイに挑むわ。アレェリスタでも、お前たちでもなくて。私とアドハが、『極限』に挑むの」
声にすぐに返したのは、やはりチャリオッツだった。
「初心者! お前らだけじゃ『極限』攻略は到底無理だろう! 結局誰かに頼るなら、今取引すべきだと思わないのか……!」
「思わない。頼る人くらい自分で選ぶわ。だから…………ね、ヘレン。手伝ってよ」
「別にいいの。それくらい教科書見せるより楽なの」
「ヘレン!?」
狂いが素っ頓狂な声を上げる。そんなに意外だったのだろうか?
そしてその隣で、アレェリスタが険しい顔をしている。アレェリスタの方へと向けば、彼と視線がぶつかり合う。
「…………お前たちの『極限』権は俺のものだが?」
「喧嘩の、それも口約束でしょ。のっぴきならない事情があるのよ。こっちにもね」
「そうだとしても。たとえお前がその『極限』権を自分のために使ったとしても、だ。俺は噛ませてもらえるんだろうな?」
「いいえ」
断りの声に、アレェリスタは驚愕の表情を浮かべる。この流れで断られるなんて思わなかったのだろうが、しかし……。
「『鍛冶組合』はヘレン。『スターアフロ』は狂い経由でしょ。だったら『ヴォーパルサイス』はお前の手引きよね、アレェリスタ」
銃を欲しがっているプレイヤーは山ほどいるのなら、プレイヤーの塊たるクランにも、クラン単位で銃を欲しがっている有象無象がいることくらいわかる。
銃に興味はなくとも「遺物」、新しい欄外職の鍵、らしい。なら手に入れさせすればそのクランだけで新しく解放した欄外職を独占、なんてことも可能かもしれない。『天魔装銃』はそういう可能性だ。
だから、「ヴォーパルサイス」以外の最前線、トップクランだって当然手に入れようと躍起なっているだろう。それを差し置いて一足先に三クランからの使者がここに集っている。
桜はヘレンの口添え、イルゼは狂いの連絡だと言った。
つまりこの三クランは、何か特別な事情があって私たちの前に現れたわけじゃなくて、それは単純なコネの結果でしかない。私とエル、それからアドハに知り合いがあまりに少なく、ヘレン・狂いのコネが使われているのなら……残っているのはアレェリスタかファイ。そのどちらかが、「ヴォーパルサイス」をここに呼んだ。
そして…………どうしても攻略したがっているのはアレェリスタの方だ。
「ああ。それが、何か?」
「私は、『ヴォーパルサイス』に助けを求めない……いや、それ以外もよ。『鍛冶組合』も『スターアフロ』も、他の有力クランも有力じゃないクランもいらない…………お前が、ただアンドレイを倒すために他のクランに助けを求め続けてるっていうなら、私はお前を誘わないわ」
そもそもアドハが廃人たちには無理だと断言した時点でクランを誘う選択肢など消滅している。いや、もし誘って、それでアンドレイを倒せたとしても…………それは、きっとアドハの望む答えには辿り着かないのだろう。
「…………シャオレンと、エルか? それにアドハ、ヘレン。四人で『極限』に挑むのか? 無謀だろ」
「上等よ。お前だって一人でやろうとしてたでしょ」
「それは『極限』が一体だけだったからだ! 四体同時のボス戦だぞ!」
「関係ないのよ。勝つか負けるか、やるかやらないか。そうじゃないのよ。やりたいことをやるの。それだけが、ここでは許されてる」
「結果、負けるだけだ」
「勝ち目のない喧嘩はしないけど、だからって、絶対に負けるって決まってない限りは諦めたりしないことにしてるの。…………ねぇ、お前、ちょっとビビりすぎよ」
「ビビってる? 俺が?」
「そう。どうしてそう、人数を集めようとするの? 人を集めて、役割を決めて。パターンを読んで詰めていく。そういうボス戦がお望みなら最初っからそうしてなさいよ。そうじゃないから、一人でやろうとしてたんでしょ」
「それは…………」
「バカに同意したわけじゃないが、クランへの要請は妥当だと僕は思う。人数がいるのは事実だろう?」
「何人? 最初に言った通り十六人? それともそれじゃ心もとないから二倍の三十二人? そこまでいくなら上限の六十四人かしら……それは、私とアドハの挑戦じゃないのよ」
「少人数攻略はどうしても噂になる。功名心か?」
「名前が売りたいだけなら、銃引っ提げてトップクランに入ってるわよ」
人数が必要。それもまた、その通りなのだろう。それでも、それでも、だ。
「さっきも言ったわ。頼る人くらい自分で決める。『極限』に挑むメンバーは私が決めるわ。お前たちにできるのは、私からの助けを受けるか断るか、それだけよ」
手に持った銃を前に突き出す。それは虚空を裂いて、誰しもの視線を一身に浴びた。
銃、『極限』権、私の手に宿った熱。もう誰にも奪わせない。
だって、これは。私とアドハの挑戦なのだから。
イルゼ:ごめーん。失敗しちゃった
カノン:何がですか
イルゼ:あれカノ君、テスト中は入らないんじゃなかったの? テストどうー?
カノン:明日にはテスト終わりますからチャットくらいは。テストも特に問題ありません
桜花:いいなーカノ君勉強できて。私なんてもう赤点スレスレダヨ
カノン:勉強しないお前が悪い
カノン:それで何が失敗したんですか
イルゼ:『極限』にねー、混ざれるかと思ったんだけど。ちょっと相手が強情でねー
桜花:リミット! そんなことしてたんだ! あ、今度ウチも挑んでみる? 新しく始めたい子とか結構いるらしいですし、春休みで学生ユーザーも増えるから、一人くらいリミット持った子誘えるんじゃないですか?
イルゼ:そうかも。そっちも試してみよっか。でもこっちはちょっとね。今話題の銃持ってる子のとこだったから、『極限』に便乗して欄外職解放できないかなーって思ってたんだけど
神影白:うわリーダー姑息
イルゼ:賢いといいなさい!
高橋悠:でも失敗したんすね
イルゼ:失敗しちゃったー( ;∀;)
カノン:銃?
桜花:カノ君本当にテスト中アルプロ断ちしてたの? 一昨日くらいに銃と新しい欄外職が見つかったんだよ! それも4つ!
高橋悠:新職の発見者いいなー! そういうの運営からじゃなくて自分で見つけるのロマンっすよね
イルゼ:チャットにワールドアナウンスのスクショ張ってるから漁ってみてねー
神影白:二丁拳銃やりたいから早く銃欲しい
高橋悠:でも出回ってねえよな。どこぞの大手が生産できたって話も聞かないし
桜花:まだ見つかって二日だしね
イルゼ:それがさー。ヴォ―サイのリーダーが言ってたんだけどなんか境界内じゃみつかんないっぽい
高橋悠:ダメじゃん
神影白:つまり先端の攻略が銃への最短ルート……?
イルゼ:結果的にはそうかも
桜花:そう考えるとやる気出てくるなー! テストそっちのけでレイドボスのパターン覚えないとなー!
イルゼ:桜花ちゃんテストやりたくないだけでしょ
カノン:あの
イルゼ:何?
カノン:銃持ってる人。エルって名前であってますか
イルゼ:うん。今日見たし。あ、でも銃は他の人に譲っちゃって
カノン:ほんとうですか
イルゼ:そうだけど
カノン:今から入ります




