ロボット
はじまるよー
「ねぇねぇ、昨日のテレビさ〜」
入学して一週間、クラスではグループが作られ上下関係がはっきりし誰もが人と話してる朝、僕は一人ひっそり本を読んでいる。
山田春希高校一年生、成績優秀、友だち…ゼロ
これが僕、山田春希の特徴だ。勉強以外の得意なのか無い…だから友達も今までで出来たことが一度もない。別に友達が欲しいって訳ではない、ただ「同情」されたくないのだ。僕は自分から望んで一人でいるのだから、誰にも迷惑かけないし無駄な友情もいらない。僕は何度も読んだ本のページをめくり時計を見つめた。15年、僕が生まれてたつが楽しかった事も誰かと一緒にどこか出かけたこともない、そう僕はロボットだから…人間でありながら人間の欲、感情、憎しみを持ったことがない。愛情?わかんない…人を愛することも好きになるのも僕には理解できないだってロボットのように勉強しか出来ないのだから、最近の人口知能の方が僕よりも上かもしれない。本から目線を上げなくても分かる僕と皆は違う「生物」なのが僕は人間の真似事をするロボット…考える事と食事や睡眠などは他の人と同じなのに「感情」が無くてはロボットだ。
僕はこれ以上考えるのをやめた。どうせ答えなんて無いのだから…
運命って言葉は信じてなかったがまさしく彼女との出会いは運命だった。
読んでいただきありがとうございました