爆誕!ドレッドノートクライシスV~始動3~
「は?」
俺は、自分の耳を疑った。ロボット?これが?というか俺が乗る?なんで?ここにきてよくわからないことだらけで頭が痛くなってきた。
「それってどういう…」
「まぁ、詳しくはミナヅキ君が説明するよ。」
イズミがそう言うとミナヅキはの隅に設置されたリフトを指差し「こちらへ」と言った。まだ頭が追いついてきてはいないが話を聞くと拘束されているときに了承してしまったのだから仕方ない。俺はミナヅキと共にリフトに乗り、ミナヅキがパネル操作をするとリフトはグオングオンと機械音を鳴らし上へ昇った。
少し昇ってわかったのだが、確かに部屋に入って目を奪われたあの建造物はイズミが言ったようにロボットのようだった、それも人型の。鋭角的なデザインのまるで柱のような巨大な2本の足は複雑そうな仕掛けの関節で腰の部分に繋がれ、見上げればVの文字のような形状をした胸部が特徴的な胴体が確認できた。さらに昇っていくと後部に装着された大きな2つのタンク、そして赤色に光る二つの目とアンテナのようなものが取り付けられた耳のようなモノがある頭部が確認できた。最上部である頭部にリフトが辿り着きそこにある足場を進みちょうど頭の前まで来るとミナヅキはこう言った。
「これがドレッドノート計画試作3号機、ドレッドノートクライシスよ。」
…ドレッドノート?クライシス?頭にクエスチョンマークを浮かべ続ける俺を知ってか知らずかミナヅキは手元のファイルを見ながら続けた。
「対「ギガント」のために極秘に進められたドレッドノート計画の3号機で全長50メートル総重量1000トン、1号機2号機の欠点であった燃費を格段に向上させ様々な武装に換装することで高い汎用性を持った…」
「ちょっ、ちょっ、ちょっと待て!?」
ようやく頭が回るようになった俺はミナヅキの長くなりそうな説明を慌てて遮った。
「意味わかんねーよ!なんで俺がこれに乗るんだよ!俺はまだ高校生だぞ!?こんなロボットに乗れるわけないだろうが!」
地球防衛部隊ってのがドレッドノートっていう人型ロボットを建造していてその搭乗者を探していて俺が選ばれたということなのだろうが、だれがどう考えても俺みたいなやつがこんな巨大なモノに乗れるとは思わないだろう。半ば強引に連れてこられてこんなわけのわからない話を聞かされた俺は少しいらだっていた。俺のいらだちに気づいたのかミナヅキは申し訳そうにしながら
「…そうね、まずはなぜあなたなのかを説明するべきだったわね。」
そういうとドレッドノートの頭部についてあるコントロールパネルらしきものを操作しドレッドノートの口に着いていたマスクを開いた。すると見たこともない赤色の光がラインを形成し伸びていた。よく見てみると首元にも同じような赤いラインが伸びていた。
「これがあなたでなければダメな理由…ドレッドノートの動力源「オーバードライブクリスタル」よ。」
ミナヅキはそう言った。