蒼天!紅の巨人と白銀のドラゴン!~天空2~
光はその輝きを増しギガントはその首を後ろに動かし発射態勢に入る。しかし後ろに重心が行ったことでこちらと組み合っていたギガントの腕の力が少し弱まる。俺はドレッドノートクライシスの腕を大きく動かしギガントの疎な腕を振り払う。そして今まさに撃たんとするギガントの頭にアッパーを叩き込んだ。ギガントの口が上を向き天高くに光の玉が発射される。窮地を脱したが稼働時間はあと15秒とモニターに表示されていた。
「急いで!ブースターがもう少しで…」
「大丈夫、大丈夫だ…」
急かす通信機の声、しかし俺は不思議なほど落ち着いている。感じたのだ、クリスタルの力を。ドレッドノートクライシスは密着したギガントの腹に蹴りを当て上に飛ばす。そして機体の両腕を前に出し強く叫ぶ。
「いけぇぇぇぇ!!!!ビクトリーアームッ!」
ドレッドノートクライシスの両腕部から赤い光が溢れ、赤い腕が伸びてギガントの翼を掴んだ。俺はそのまま強く下へと投げる。ギガントは下に大きく投げ飛ばされ態勢を崩す。俺はそこに向かって機体を全速力でブースターを噴射させる。
「稼働時間、10、9、8、7…」
「間に合う!」
大きく機体は腕を横に伸ばす。それに合わせ両腕に纏われた赤い光が大きな爪を作り出す。
「3,2,1…」
「ダブルビクトリー!クロォォォォ!!!!」
体勢を崩したギガントの腹を赤い光の爪が貫くと同時にコックピット内を大きなブザーが鳴り響き、モニターにはエネルギー切れと大きく表示される。だがギガントはうめき声をあげながらドレッドノートとともにそのまま落下を続ける。
「イスズ!地上から有効射程高度入ったぞ、撃て!」
「で、でもまだドレッドノートが密着して…」
「大丈夫だ、早く!俺を信じてくれ!」
「わ、わかった!地上部隊射撃開始してください!」
徐々に高度が下がって地上が見える。地上には一面に戦車が配備されその砲塔がこちらを向き、一斉に光る。その光はこちらに近づいてギガントに着弾し爆発する。爆炎に包まれてギガントと機体は地上へと墜落し大きな砂煙が上がった。
「ギガント反応消滅!ギガント撃破しました!」
「シラヌイ君!シラヌイ君!生きてる!?生きてるの!?」
イスズはドレッドノートにそう問いかける。大きな衝撃がギガントだけでなくドレッドノートをも襲っていた。そしていま通信が繋がっていない状態だ。必死にイスズがシラヌイに問いかけていると横に座るサブオペレーターが言葉を発する。
「ドレッドノートの反応がしょ、消失してます!?」
「う、うそ、シラヌイ君…そんな…」
イスズが言葉を失い司令室も暗いムードになりつつあった。
「そ、そんな…ドレッドノートが、シラヌイ君がし、死んでしまっ…」
そうイズミ長官が言いかけたとき、キサラギがサブオペレーターを押しのけそこに表示されたモニターをまじまじと見つめながら言った。
「おいおい、よく見るんじゃ、少しだけ反応が残っておるぞ。」
「え…」
うっすらと残ったドレッドノートの反応。それに気づいたのとほぼ同じ時に司令室のモニターで映し出された現地の映像に変化があった。。
「あっ!長官!す、砂煙から赤い光が!」
砂煙が吹き飛ぶと赤い光をマントのように纏ったドレッドノートクライシスが姿を現しゆっくりと立ち上がる。その瞬間ザザザとノイズ交じりの通信が入る。
「あ…聞こ…える?こ…らシラヌイ…ントを撃破し…した。」
こうしてドレッドノートクライシスの操縦士シラヌイの生存が確認された。
「ハァ…やっと連絡着いた…衝撃は防いだけど頭部のアンテナ折れたみたいだなぁ。」
ようやく連絡が取れ俺はぐったりとコックピットでうなだれていた。
「今回は今までよりいい感じに力が使えたと思ったんだけど…まだあいつは話す気にならねぇか。」
今回はクリスタルの声は最後まで聞こえなかった。正真正銘俺だけの力でギガントを倒したのだがまだあいつが認めるほどではないということか…そう思いながらコックピットのハッチを開けた。
俺の目の前に広がっていた景色は広大な更地。かつてここには栄華を極めた大きな国があった。しかしギガントの攻撃によって8年前滅んだ。今となっては世界中の常識だが、実際目の当たりにして恐怖を覚える、ギガントという敵の強大さに。
「まだこんなもんじゃ足りない…あいつらに勝つには…俺たち人類の未来を守るためには!」
俺はこれからの戦いに向けて決意を新たに挑んでいくことを強く心に誓った。
~次回予告~
空の決戦を制したドレッドノートクライシス!
赤き光のコントロールを身に付け始めたシラヌイ!
しかし現れたギガントはその赤き光の源、シラヌイの精神を蝕んでいくのであった!
次回!爆裂機装ドレッドノートクライシスV
封じられたクリスタル!記憶を写す悪魔!
切り裂け!ビクトリークロー!
まーた最後のほう適当ですね
今度はこんなことがないように気を付けます




