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アナザーアリス

作者: シャル

森の中で道に迷った少女


困った少女は泣き続けました


あるとき猫に出会った少女


『どうしたんだい?』

『猫さん猫さん、私寂しいの』

『だったら寂しくなくなるまで側にいるよ』

『ありがとう猫さん』


少女は笑っていいました


その夜、 猫は森から消えました



独りぼっちの少女は森を抜け

蕀の道で帽子屋に出会いました


『どうかしたのかい?』

『帽子屋さん帽子屋さん、私寂しいの』

『だったら寂しくなくなるまで側にいるよ』

『ありがとう帽子屋さん』


少女は笑っていいました



その夜、帽子屋は蕀の道から消えました


独りぼっちの少女は蕀の道を抜け

薔薇の道でウサギに出会いました


『どうしたの?』

『ウサギさんウサギさん、私寂しいの』

『だったら寂しくなくなるまで側にいるよ』

『ありがとうウサギさん』


少女は笑っていいました


その夜、ウサギは薔薇の道から消えました



少女は再び泣きました


『私は独りぼっち』


少女は再び笑いました


『また今日も減った』


そして少女は呟きました


『偽善者だらけのこの世界。そんな奴らなんて、いなくなっちゃえ』


小さいなその口から吐き出す言葉は

少女の心に深く根付いた言葉


小さなその瞳にうつるのは

自分を傷付ける何か


自分の瞳から零れ落ちる何かに気付けぬまま

少女はまた歩き始めます


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