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守護精霊につき!  作者: 松代 彩瓦
件のあの子。
28/55

病み上がりの主人公。

俺が休み始めて一週間が過ぎ、今日は二週目の火曜日だ。

インフルエンザで休んでいた俺・清水八束は一日しか行った事の無い高校に通学した。

教室の中は、俺だけを取り残して、時間が進んでいた。

入学式当日はともかく、この五日間でやはりいくつかグループが作られていた。


(まあ、そうだろうな。なんせ、入学早々に一週間も休んだら、こうなるよな……)


「お~、やっと治ったのか。調子はどうだ、清水」


自分の席に座ってぼんやりしていると、寝ぐせちっくな髪型のソイツは俺の前の席に座った。


「元気になったけど、周りが遠く見えるよ。草壁の方はどうだ?」


「そうだな、お前と共同でやるはずだった高校はじめての日直を俺一人でやるのは骨が折れたな?」


言葉は柔らかめだが、「何が言いたいか、わかるか?」というような視線に俺はため息をついたが、


「わかった、なんか奢ればいいか?」


「話が早くていいな! じゃあ、今日の昼飯を奢ってくれ」


ニカニカ笑うソイツは、そんな俺とは対照的に機嫌がいい。


「へいへい」

(また、出費だ。この高校は俺にとって貧乏神か、何か、か?)


そう心の隅でねたんでいると、俺のよく知る三人が登校してきた。

それも俺の知らない一人の女子とともにだ。

ここの教室の前で別れたってことは他のクラスなんだろうけど。


「あら、八束。治ったの?」


「久々に会ったってのになんだよ。それとも治らない方が良かったのか?」


「へえ~、そんな口の聞き方していいの~?」


と挑発的に言ってくる夏実は携帯をちらつかせてくる。

たぶんだが、例の指令の事だろう。

今回の戦闘は、夏実の活躍のおかげで勝てたと聞いてるし、それだろうな。


「あ~、もう、わかった! 俺が悪かったよ」


「清水はこの病欠で俺以外にも迷惑かけてたのかよ、すごいな、お前」


「うるせい」


「えっと、草壁君かな。何かあったの?」


「それがな……」


まあ、草壁と尋斗の話は置いといて……


「お昼に屋上に来てほしいんだけどいいかな?」


「え? 屋上に?」

(その言葉がポンときたら、告白か?って思うから友理乃は気をつけようね。)


「あ~! あの子と八束を会わせないとか。あ、ちなみに友理乃からの告白とかじゃないからね?」


夏実がそう言ってフォローしたのだが、たぶん、友理乃にその自覚はないように(いや、ないんだろうけど)無反応だ。


「わかってるって、それよりあの子って?」


「それはお昼になってのお楽しみ」


「お、おい…」


「さて、席に行きますか!」

「うん」


俺の呼びかけを聞こえなかったかのように行ってしまう。

でも、なんとなく察しはついている。

たぶん、三人と一緒に登校していた、茶髪でオレンジのカチューシャをつけたあの子だと思う。


「おい、清水!」


「ん、どした?」


「昼、屋上行くなら、先に金渡してくれるか?」


「あ~、いくらだ?」


鞄から財布を出して、小銭入れに指を入れ掛けると、


「諭吉!」


そんな馬鹿げた事を言うので俺は、ワンコイン取り出し。

無言で立ち、寝言を言うソイツの寝ぐせみたいな髪をさらにぐしゃぐしゃにして、そいつのおでこに五百円玉を跡が残るくらいに押し付けた!

(諭吉さんは、先週レジの店員に連行されたわ!!)

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