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守護精霊につき!  作者: 松代 彩瓦
指令「人探し」
19/55

屋上にて戦闘 Ⅰ

 最初に動いたのは、もちろん夏実だった。

 エバリエに正面から走り込んでいくが、狙われている本人は動かず、ただ夏実の動きを目で追いかける。


「ずいぶんと余裕そう、ね!」


 そのままの勢いでエバリエに殴り掛るが、左足を軸にして回転し、あっさりと避けられた。

 

「そりゃね~、そんなにまっすぐ来られれば、避けるのに苦労しないわ」

「それもそうね。でも、アタシばかり見ててもいいのかしら?」


 回転したことで、尋斗と友理乃を背にしてしまっている。

 これでは、狙ってくださいと言わんばかりだ。

 そこを逃さないのは二人である。


「問題はないのよ? 小娘」

 

 エバリエは、後ろに振り返りながら槍を両手で縦に持つ。

 尋人が後ろに迫っていたのは予測済みでの、先の動きだ。

 グリフォンの槍は確実に三叉の槍に軌道をそらされたが、


「こっちだって、その動きは読めてたよ!」


 夏実と違って、尋斗はそのまま走りぬけることなく踏みとどまり、そらされた槍を手前に戻して三度連続で突きを繰り出すが、すべて軌道をそらされた。

 

「ごめんなさいね。私もわかってたのよね。ちなみに次もその次もね」


―――次は、後ろの小娘が殴りかかってくるのは、わかっている。今、両手は少年の槍を抑えるのに使っているから、防げない。その次は、空に逃げたときのためにタクトちゃんが攻撃してくるのは明らか。なら……


 予想通り、夏実は後ろから殴り掛ってきた。

 エバリエは空いている左側にステップを踏む、空に逃げるよりかこっちの方が楽だからってもあり、そして、敵の相打ちも期待できるのもある。

 しかし、尋人と夏実は相打ちなのでしなかった。

 当然ともいえる。

 それこそが狙いだったからだ。


――タクトちゃんは少年の後ろの方に突っ立ってるのね。読み通り……


「やっぱり、ね」

〔何がやっぱりなんだ?〕


 避けた左側には、ヴァスクが待ち構えていたのだ。

 それもかざされた手は光を帯びている。

 エバリエがしまったと思った瞬間、光は強く弾けた。

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