9.心の相違とピンチ
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こっそり部屋に戻り、身支度を整える。ちゃんと買った黒いナイフを携えて。これマジでかっこいいな、抜くと青い文様が浮かび上がって、ずっと見てられる。内なる中二病が騒ぎ立てそう...!
「さて、いくか...!」
うきうきを隠し切れない俺は、鼻歌交じりでみんなが集まる場所へと進んだ。
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召喚された部屋に集まった俺たちは、オリーナ先生に連れられて、王室へと案内された。みんな、小さくした自分の武器をアクセサリーのように身に着けている。
「皆の者、集まってくれて何より。」
王様が王の座から立ち上がり、そういう。俺たちは全員で頭を下げた。
「うむ、礼儀をわきまえた子たちだ。頭を上げよ。」
王様の合図で頭を上げる。この辺がちゃんとできるのは、俺たちが日本の高等教育を受けていた賜物だろうな。
「オリーナから武器を授かったであろう。その武器を使ってここで訓練し、お前たちには立派な戦士になってもらいたい。」
王様がそういうと、少しざわめき立つ。そのうち、一ノ瀬がすっと手を挙げた。
「王様、発言よろしいでしょうか。」
「うむ、話してみよ。」
「武器を扱えるようにここで訓練し、立派な戦士になる...それが私たちが召喚された理由なのでしょうか。」
「ああ、言っていなかったな。もちろんそれだけはない、大きな目標がある。」
「大きな目標...ですか。」
「うむ。我々人類の悲願であり、お前たちの力をもって達成すべきこと。それは...」
王様はすっと手を上に伸ばし、そのまま頭上で手をぎゅっと握って言った。
「魔族の滅亡だ。」
ふーん、魔族の滅亡ねえ。それは大きなこと...え?
...え?
周りは「お~」だの「やはり魔族がいるのか...!」だの言ってるけど、俺はそれどころではなかった。昨日オリーナ先生が言っていたこととは、全く違うことを言っているからだ。オリーナ先生を横目で見やると、最初に向こうの世界で出会った時のような、無機質な目をしていた。
「魔族は人類を脅かす悪だ。即刻排除しなければならない。十数年前に魔王は討伐されたが、魔族はまだ各地に残っている。中には魔王復活を画策しているものまでいるという噂もあるほどだ。野放しにはしておけない。」
王様は握り拳を作って闘志を燃やしていた。そばに、魔族と人間の共存を願っている人がいるとも知らずに。
「話は以上だ。早速今日から、鍛錬を行ってもらう。鍛錬は今後、オリーナと騎士団長であるソフィアに一任する。ソフィア、この子たちを鍛錬場へ案内しなさい。」
そういうと、俺たちのすぐそばに誰かが現れた。まったく気配がしなかったぞ!?
「はっ、仰せの通りに。」
どうやら現れた人は、騎士団長らしい。いったいどんな顔の...って!?
俺は顔を見て青ざめた。騎士団長と呼ばれていた人は、俺が今朝武器屋の場所を聞いた人だった。あの時ばっちり顔見られているし、もしかして、やばくないかこの展開...?
王室から離れ、俺たちは鍛錬場へと案内される。中は広く、騎士団の団員と思われる方々が、各々訓練をしていた。俺たちを一瞥すると、見るからに不機嫌になる。それはそうだ、騎士団の人間からすれば、俺たちの存在は面白くないだろうし。
生死をかけた戦いなどしてこなかった連中が、突然ふっと現れて、しかも他にはない力を持っているのだから。そりゃ睨みたくもなる。
俺たちは鍛錬場横にある、道場のような建物の中に来た。...で、この後の展開は...
「ではまず、武器の扱いを教える。君たちにはあまりなじみがないものだろうからな。各自、オリーナ様から与えられた武器を取り出しなさい。手に持って力を籠めれば、通常サイズになるはずだ。」
デスヨネー...
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