あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 5話 けっこう健康
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
池図女学院部室棟、あーかい部部室。
「あら、今日は1人?」
白ちゃんがドアを開けると、中ではひいろが1人でパソコンのキーボードを打ち鳴らしていた。
「そんなところだ。」
「な〜に打ってるの?」
「あ
白ちゃんはひいろが制止する間もなく、パソコンの画面を覗き込んだ。
「…………。ま、まあ……いいんじゃない……かしら?」
「あはは……。」
ひいろは執筆中の官能小説の感想を顧問より賜った。
「もともとここはそれ書くための隠れ蓑だったわけだし……ね?」
表向き、『あーかい部』は部の日常を小説投稿サイトに投稿する部として機能しているが、所属する者の思惑はそれぞれである。
「それも込みでおばさんの手のひらの上だった訳だけどな。」
「まあでもその教頭先生のお陰で、今こうしてみんなの居場所があるんだからいいんじゃない?」
教頭先生はひいろの祖母の妹……つまり親戚のおばさんである。
「おばさんと白ちゃんっていつから知り合いなんだ?」
「ちょうど私が今のひいろちゃんと同じくらいの年から……かしらね。」
「その頃、ワタシは生まれていたか?」
「流石に生まれてるでしょ。」
「ワタシは今15歳なんだが、ワタシがいくつの時だ……?」
「年齢を当てようとするんじゃないの……っ!」
「くっ……、」
「そこ悔しがるとこ?」
「そりゃ、悔しいだろう。白ちゃんはワタシが知らないおばさんを知っているんだからな。」
「なんて豪胆な着地……。」
「まあ良いじゃないか。白ちゃんの過去にも1pくらいは興味あるしな♪」
「1兆分の1っ!?」
「戦闘力的にもそのくらいだろう?」
「それはそう。叛逆は即ち死……ッ!」
「いいなぁ……。若かりし頃のおばさんかぁ。」
「勝手に話したら命の保証はできないから、興味があったら教頭先生に直接聞いてちょうだい?」
「おばさんがワタシに危害を加えるわけがないだろう……!」
「私の命が保証できないの!」
「納得。」
「だから今日は別の話、しましょう……ッ!」
「そうだなぁ……。干支の話でもするか?」
「却下。」
「なんでだよ!?」
「『20代』と『干支』の情報が揃ったら年齢特定されちゃうでしょうが……!」
「30代かも
白ちゃんの指がひいろのこめかみに食い込んだ。
「あががが……!!??」
「リピートアフターミー。『白ちゃんは20代』……!」
「シロチャンハ、ニジュウダイ……。」
「よし!」
「し、しぬかと思った……。」
「人の年齢よりも面白い話なんて、世の中いっぱいあるでしょうが。」
「例えば?」
「換気の重要性とか……!」
白ちゃんは部室のドアを開け放った。
「却下。」
「なんでよっ!?」
「講義は授業時間にやってくれ。」
「じゃあ……じゃあ……!コレステロールの話とか
「自分のお腹に聞いてみたらどうだ?」
「べ、別にそれは関係ないでしょ……!?///」
「白衣でわかりにくいからって油断してるとすぐポヨン……ッ、だぞ?」
「『ポヨン』……ッ!?」
白ちゃんは青ざめた。
「……っていうかひいろちゃん、彼女さんいる癖に他人の身体ジロジロ見てていいわけ……?」
「白ちゃんだって他人の身体…………、すまない。」
「途中で謝られると、くるものがあるわね……。」
「白ちゃんって一人暮らしだけど、人に見られること意識して生活してるのか?」
「そりゃあもうしてるわよ。壁に耳あり障子に目ありで……!」
「使い方間違ってないかそれ。」
「いいの!とにかく私に死角はないんだから♪」
「さっき『ポヨン』に怯えてなかったか……?」
「そんなに疑うなら、今日は私の健康っぷりを話してやろうじゃないの♪」
「結局そうなるのか……。」
「いい?私に知識をひけらかされる運命からは逃れられないの。」
「はいはい……。」
この後、開け放ったドアから茜色の夕焼けが差し込むまで白ちゃんの講義は続いた……。
あーかい部!(4)
ひいろ:投稿完了だ!
きはだ:頑張るねぇ
ひいろ:休んでた分は……な?
あさぎ:仕事と彼女どっちが大事なの!?
ひいろ:それはおざなりにされている方が言うセリフじゃないのか……?
きはだ:今日は1人だったのかい?
ひいろ:いや、白ちゃんと一緒だったぞ
あさぎ:悪いね
ひいろ:本は買えたのか?
あさぎ:バッチリ
きはだ:店員さんに引かれなかったぁ?
あさぎ:店員さんに聞いたら笑顔で場所教えてくれたよ
ひいろ:あさぎが欲しがってた本って……
あさぎ:察しがいいね
きはだ:冊子だけにぃ
ひいろ:もしかしてそれ、ピンク色の暖簾の奥になかったか……?
あさぎ:あれ?ひいろ知ってたの?
ひいろ:あさぎまさか……ピンク色の暖簾の向こうで店員さんを連れ回したのか……!?
あさぎ:うん?
きはだ:店員さん地獄で草ァ!
白ちゃん:これは……
あさぎ:待って待って待って待って!?
あさぎ:15だから!?フィフティーンのやつだから!
きはだ:焦り過ぎで草ァ!
ひいろ:ま、まあ15なら良いんじゃないか?
白ちゃん:そんなこたぁ良いのよ
白ちゃん:あんまり店員さん困らせちゃダメよ?
あさぎ:スキップしてたしたぶん大丈夫だと思います
ひいろ:エロ本コーナーでスキップだと……!?
きはだ:あさぎちゃんって変なの引き寄せるよねぇ
あさぎ:否定はしない
白ちゃん:ねえひいろちゃん
白ちゃん:私の講義は?
ひいろ:カットに決まっているだろう
あさぎ:真っ当
きはだ:名采配
白ちゃん:そんな……
白ちゃん:全国の皆んなにありがた〜い知識を授けようと思ったのに
あさぎ:逆西遊記やめてください
ひいろ:『きょう』は賜るものだからな
白ちゃん:なんでよぉ……




