その女騎士 オッサンにつき
2019.9.14
「俺は女騎士だ。丁重に陵辱せよ」
―――ギィィ……バタン
女騎士を縛り付けた檻から出た五人のオーク達は、それぞれの顔色を覗った。
「あれオッサンじゃね?(`Д´)」
「でも『女騎士』と名乗ってるぞ?( ´∀`)」
「……(´・ω・`)」
「騎士勲章まで持っていたぞ?(´_ゝ`)」
「何処かで野垂れ死んだ女騎士の物に違いないだろ……(^_^;)」
―――ギィィ……
もう一度檻を覗きその女騎士?に問い掛けた。
「おい! お前は女騎士なのか!?(`Д´)」
「……そうだ。それより陵辱はまだか?」
「所属を言え( ´∀`)」
「女騎士隊第六部隊所属【カマーノ・ソッチノケ・ニチョーメ】だ」
「……(´・ω・`)」
「陵辱はまだか?」
「その股間のブツは何だ!お前男だろ!ふざけるな!(´_ゝ`)」
「私は女騎士だ!」
「騎士勲章以外に女騎士である証拠はあるか!?(^_^;)」
「んほぉぉぉぉ!!!!」
「「女騎士だ!!」」
五人は一様に同じ反応を見せた。半年ぶりの女騎士。陵辱するはオークの誉れ…………な筈。
「……で、誰がやるんだ?(`Д´)」
「俺は遠慮する( ´∀`)」
「……(´・ω・`)」
「おれもパス(´_ゝ`)」
「今回は譲るよ(^_^;)」
「誰でも良い!早く陵辱してくれ!体が疼く!」
「じゃあ……俺がヽ(`Д´)」
「いや、俺がヽ( ´∀`)」
「……(´・ω・`)」
「俺が俺がヽ(´_ゝ`)」
「某がヽ(^_^;)」
…………
………………
……ヽ(*`Д´)
……ヽ( ´∀`)
……ヽ(´_ゝ`)
……ヽ(^_^;)
……ヽ(´・ω・`)
「どうぞどうぞ♪」
(*`Д´)
( ´∀`)
(´_ゝ`)
(^_^;)
……(´・ω・`)
一人残された彼は仕方なく陵辱の準備に取り掛かった。
「お前が私を陵辱するのか」
女騎士は何故か嬉しそうにその身を縛る鎖を鳴らした。
「……(´・ω・`)✂」
「……え?」
明らかに錆び付き鈍い音をさせるハサミを持ちながら、女騎士に近付く。
そしてその刃先は女騎士の大事な所へと向けられた……。
「お、おい!? まさか―――!!」
「女騎士にその様な物は……」
不要だ(´・ω・`)
「ひぎぃぃぃぃ!!!!」
「―――と、言う訳で私はその日から女として生きることにしたわけ。私はやがて解放され、女騎士を辞めてこの店を始めたわ……もう10年も前の話よ」
「ハッハッハ! そりゃあ傑作だ!」
ほろ酔いスナック『オークの巣』の薄暗い店内で、ママがグラスを混ぜる音が静かに聞こえサラリーマンの豪快な笑い声がそれを掻き消した。
「お隣さんもそう思うだろ!?」
酔ったサラリーマンは隣に居たマスクにサングラスの不審な男に声を掛ける。
「……(´・ω・`)」
「ふふふ……♪」
二人だけの間に、奇妙だが心地良い空気が流れていた…………