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黒木

まあそれも一人で居る時だけだ。学校では一応しつこい友達もいるし、人並みにやっていけてる。


「よお、美少女殺人。」


黒木が挨拶してくる。僕は正直彼が苦手だ。陰キャだし陰キャだし陰キャだし…本来は気にしないんだけど、そのせいで学校内で黒木にだけあの事件についてバレたんだ。ネットって怖い。あのニュースを瞬時で録画してそれをSNSにあげるなんて…しかも結構炎上してたし。


とにかく、クラスにはばらさないでおくから友達になってくれ、と言われて仕方なく一緒にいる感じだ。僕もあの汚名がなければ…他の人と同じように色んな人と出かけて、青春を謳歌できたのかな?


そんなことをぼんやりと考えながら黒木と並んで歩いていると、知らない先生とぶつかった。顔をあげると…あのお人形さんにそっくりな顔をしていたんだ。こんな気まずいことってある?


僕は謝りもせずに立ち上がり、黒木すら置いて教室に向かった。

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