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花ノ鳥 儚キ鳥 背負ウ鳥  作者: 秋の鶯
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第十四章 キセキ視点 仮説

泣きそうになっていたウメに、私は一言付け加えた。するとウメは顔を真っ赤にしながら、真っ赤になった顔を手で覆い隠した。私は小さく笑いながら、「もう寝よう」と言いながら上着を被った。

話に夢中になりすぎて、真上にあった筈の満月がもうだいぶ傾いて、星の光がどんどん薄れていく。

それに気づいたウメも上着を被りながら、モゾモゾと動いている。きっと寝付けないんだろうな、と思いながら、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


その晩、私とウメは朝になっても起きられず、結局翌日のお昼頃にようやく起きたウメは、熟睡していた私を叩き起こす。

その傍らで旅人が数名、私達の事を心配そうな目で見ていた。どうやら旅の途中で空腹などの理由で、生き絶えたんじゃないかと勘違いしたらしい。

私とウメが必死に弁解すると、旅人は笑いを堪えながら先を急ぐ。多分、私達がただ単に昨晩寝付けなかっただけと分かって、色々考えていた自分達が馬鹿らしく思えたんだ。

でも大ごとになる前に、ウメが起きてくれてよかった。もし二人共夢から覚めなければ、そのまま寺に連れ込まれるところだった。

そして私とウメは、「夜はちゃんと寝よう」と、変な約束を交わす。至極当たり前な事なのだが・・・。


『綺麗事』で塗り固めたとしても

次第に剥げ、露わとなる

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