第十三章 キセキ視点 徐々に明るみになる・・・
「・・・キセキさん、あのお茶屋さんにいた旅人さん達から、村についての有力情報は聞き出せたんです
か?」
「まっ・・・まぁね・・・」
「・・・・・・・
私、やっぱり知りたいんです、今村がどんな状況になっているのか。でもあの時は、そんな勇気がなく
て・・・
・・・せめて、貴女の口から、村についての情報を聞きたい。貴女の口からなら、私も疑わないし、受
け止められると思うんです
『見ず知らずの旅人に聞いた情報なんて信じたくはない!!』って、あの時は思ってたんですけ
ど・・・
・・・でも、やっぱり知りたいんです。それがどんなに聞きたくない事柄だったとしても、私はあの村
が好きだから
だから私、今の村の状況を知った上で、村を救いたいんです!」
「・・・貴女が大泣きしても、慰められないかもしれないよ」
「それでもいいんです、お願いします」
その真っ直ぐなウメの視線に負けて、私はあの旅人達から聞いた話を、直接そのままウメに伝えた。
「あの村がおかしくなってしまった原因は
『直接的』ではないけど、『間接的』に貴女が絡んでいると思う」
「っ?!!」
ウメは息を飲んだ。私は大きく深呼吸をした後、旅人達から聞いた話と、私の考察を織り混ぜて話をする。
『閉ざされた過去』は
迫って来る・・・




