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VR世界は問題だらけ  作者: たてみん
第1章:始まりの街の人口問題
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第六問「リアルでの実力がものを言う」

昨日投稿したつもりが出来ていませんでしたm(_ _)m

・・・・・・目が覚めると薄暗く、そして全身を拘束されていた!!

「!??!??」


って、そうだった。昨夜はあのままVRマシンで寝たんだった。

手元のコンソールで安全ベルトを解除してマシンの外に出る。


「うっ、いてて」


一晩中拘束されてたから、体が凝り固まってるな。

せめて明日からは安全ベルトを外してから寝るようにしよう。

時刻を確認すると5:30。いつもより20分早いな。その分しっかり体を解してから日課のランニングに出る。


うちの両親は昨今のアニメゲームブームによる運動離れを危惧して、僕が小さいころから何かとスポーツをやらせるようにしていた。

父さん曰く「男は体力、持久力が大事だ。特に下半身な!」と言って毎朝5Kmのランニングをさせ(中学にあがると10Kmに増えた)、

母さん曰く「ピンチの時に助けてくれる頼りになる男の子になってね♪」と言って古武術道場に通わせてくれた。


その結果、一人暮らしを始めた今でも毎朝6時前に起きて10Kmくらい離れた自然公園まで走り、型稽古をしている。

まぁ道場のほうは去年、道場長の源五郎師範がぎっくり腰で引退したのをきっかけに通うのは終わりになったけど。


家から30分程で公園に到着して、いつもの広場で息を整える。5分間調息をして、5分間型の稽古をすることで全身に血と気が巡る。師範曰くこの気を感じられるようになって自在に操れるようになって漸く半人前らしい。


スー、トン、サッ、ヒュッ、ドンッ、スー、トトトン、カッ。

体を捌き、半歩踏み込む、身をかがめる、貫手、返し、反転、打ち込み。


そこからさらに15分、外敵をイメージしての乱取り。普段は暴漢や武器を持った人をイメージするんだけど、ゲームの事もあるから、野犬の群れ10匹に囲まれたイメージをしてみる。


……3グループに分かれる犬たち。1グループ目は正面でプレッシャーを掛けつつ警戒。2グループ目は横に回って隙を伺っている。3グループ目は1グループ目の後ろ、群れの司令塔(ボス)が居るとしたらここだ。


相手の包囲が完了する直前、襲い掛かろうと動き出そうとした瞬間を狙って1グループ目に一息で近づき、大きく踏み込むように蹴りだした左足がかわされる。構わず更に踏み込んで3グループ目のボス犬の鼻に貫手を刺して倒す。ボスがやられて隙が生まれる。それでも一拍遅れて襲い掛かってくる左右の犬を、更に踏み込みつつ体を回転させてかわし、蹴りと手刀で倒す。

3グループ目を制圧したところに1グループ目が、遅れて2グループ目が飛び掛かって来るので、囲まれないように移動しながら順次倒していく。


しばらくは僕の動きに合わせて衣擦れと踏み込みの音だけが辺りに響く。そして最後の1匹を倒して収息。

ふうぅ。人を相手にするより大分きつかった。途中何度か危ない場面もあったし師範に見られたら笑われるかも。

さ、急ぎ目で帰らないと、学校がギリギリかも。ちなみに僕は高校2年生で家から走って20分くらいの所にある。

28分かけて家に帰ってシャワーを浴びてだから……うん、まだ余裕があるな。


そうして朝の日課を終えて行くのだった。

リアルでは一般人、VR内では超人って人が居ますが、筋力とかはともかく、反射神経とかバランス感覚みたいなものって結局はリアルがものをいう気がします。

一応本作の主人公は最初からリアルチートではないつもりです。精々5歳から格闘技(実戦型)を学んだ程度です。

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