苦難の果てに待っていたものは…(200文字小説)
体がぐるぐる回る。
振り落とされないように踏ん張る。
下を向いたり、上を向いたり、目が回るどころではない。
腕の筋肉が悲鳴を上げる。
昨夜からなにも食べていない。
空腹なのに胃の中のものが吐き出されそうだ。
あとどれほど耐え続けなければならないのか。
ここまで頑張ったんだ。
負けてたまるか!
ゴールが近い。
ホッとした瞬間にしくじった。
非情な言葉が僕に浴びせられる。
「ゲップ出ましたね。もう一回バリウム飲んでください」
健康診断はきちんと受けよう!