File・13 不始末の尻拭い…上司って大変ですね
不始末の尻拭いって大変ですよね…(^_^;)
特に、全く関係ない部署なんて最悪です(T^T)
では、どうぞお楽しみください
(o_ _)o
幼女先輩の冷たい視線にリル先輩は顔を上げることも出来ず震えていた。
怖いなぁ。
「取り敢えずキューブをだして」
額に手を当て深い溜息を吐きながらキューブを要求する幼女先輩に対してリル先輩は身体中をビクッと震わせる。
「えっと、あの、それは…」
煮え切らない口調のリル先輩。
あ~ぁ、駄目だな。こういう時の諦めの悪さは死活問題なんだけどな…。
ほら、幼女先輩ってば目つきが険しくなってる。
「今すぐ出せ」
冷たく言い放つ幼女先輩、姿は幼女であるが威圧感が半端ない。
リル先輩は震える手で胸元からキューブを取りだし顔を上げずに幼女先輩に差し出した。
もちろん、こんな状況でも俺の視線は釘付けですよ。えっ?何がって?そりゃあ……ねぇ。
床に押されてプ二プ二の胸の谷間、男なら見るでしょう?見るよね?正直になろうよ……。
俺は見ます、ガン見ですよ。
いつでも、安定のエロ思考です。
そんな俺の視線を余所にキューブを引ったくるように奪った幼女先輩は顔を顰めていた。
「…なによ、これ」
真っ黒の箱形キューブが赤みがかっている。
「いや、あの……」
リル先輩は恐怖のあまり説明が出来ていない。
「上級神による権限発動、ゲートオープン……固有時間軸の表示…はぁ!?」
瞳を見開きながら扇状に映し出されたディスプレイを見つめる。
真っ赤ですな……。
エラーメッセージが画面を埋め尽くし警告音と共に点滅している。
「無限回廊に入っちゃってるじゃない!あんた何したのよ!ってか、あぁ、もう…どうすんのよ。時間軸が重なり始めてるし…新人君、説明して!」
えっ?俺っ?
ふつう当事者に……駄目だな、ありゃ。
青ざめた表情と涙目でプルプルと震えてるリル先輩の姿に俺は溜息をつく。
睨みつけるように俺に視線を向ける幼女先輩と、涙目で懇願するようなリル先輩の姿……。
どちらに付くか…決まってる。
「…えっとですねぇ」
幼女先輩に説明し始めた俺の姿にリル先輩の号泣が止まらない……うん、自業自得だろ。
「…はぁ」
ディスプレイを見ながら俺が事の顛末を話し終えると幼女先輩は物凄く長い溜息をついて項垂れた。
「何度目よ?」
呆れた口調でリル先輩に視線を向ける。
「さ、三回……」
「あぁ?」
ジロリとリル先輩を睨みつける幼女先輩。
「…十回目です」
項垂れながら正直に答えた。
十回を三回って……誤魔化しすぎだろ?
駄目だな、この先輩は常習犯だ。
「それで、どうするんですか?」
どうやらかなり大変な問題のようで幼女先輩はディスプレイを見ながらブツブツと呟いて操作しており俺の声は届いてもいない。
「ここを切り離して…あっ、駄目か。じゃあ、これとこの時間軸を…詰んでる……あぁ、もう」
髪の毛をガシガシ掻きながら瞳を血走らせる幼女…いやいや、ホントに怖いよ。
しばらく様子を見ていると視界の片隅で小さくなっていたリル先輩がゆっくりと後ずさりを始めていた。うん、逃がさないよ…ってか、逃げられるわけないよね?
「逃げんなぁ、こらぁ~!」
その気配に気付いた幼女先輩は巻き舌気味に怒号を発しながら振り向き様に持っていたキューブをリル先輩に投げつける。
ゴンッ。
背を向けて逃げだそうとしていたリル先輩の後頭部に吸い込まれるように直撃して力なく彼女は床に倒れ込んだ。書類の束に包まれているから怪我はないだろう…多分。
それにしても、コントロール良いねぇ。
振り向き様にピンポイントで狙えるなんて、なかなか出来ることじゃない。
「…慣れてるからね」
俺の心の声が聞こえたのかジト目で溜息交じりに呟く幼女先輩に哀愁を感じてしまう。
「っで、どうするんですか?」
床に転がるキューブからは警告音が鳴り響いている。このままでいいはずがない。
「まぁ、別の部署に依頼するしかないわね」
心底、嫌そうな表情を浮かべながら幼女先輩は自らのキューブを取り出した。
うん、貴女もそこに仕舞ってるんですね。
けどね……ほら、ねぇ?なんだか、ねぇ?
いや、いや、大きさとかじゃないんですよ?
ただ、ガン見…しちゃうと…ね。
「…なによ?」
殺意の籠もった瞳に思わず視線を逸らす。
「なんでも…ないです」
「ふんっ」
呼んでいただき有り難う御座います
<(_ _)>
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では、失礼します(o_ _)o