File・9 実は幼女先輩……そして研修の始まり
長い目で見てください…
(^◇^;)
主人公がエロに走りましたが…
あくまで主人公がです
(..;)
では、お楽しみください
リル先輩が取り出した物は真っ黒な正方形の小さな箱のような物で表面は磨き上げられたかのように光沢を放っていた。
パッと見ても何に使うのか全く想像も付かない。
「なんですか、それ?」
彼女の掌にスッポリ収まっている箱を指差す。
「これは時空転移装置って言ってね。私達が仕事をするための必需品で、すっごい便利なんだから」
目のやり場に困る胸を反らしながら自慢げにリル先輩はキューブを俺に手渡してくる。
俺の手の中にスッポリと納まったキューブは見た目以上に滑らかで艶々としていた。
ただ、どうやって使うのか見当も付かない。
色んな角度から見ても操作する部分すら見つからないため俺は助けを求めるようにリル先輩に視線を向けた。
すっんごい笑顔で俺を見つめてるよ。
何だろう?子供がおもちゃを見せびらかすみたいに自慢げな表情……子供か!
心の中で突っ込みを入れながら、表面上は困ったような表情を浮かべリル先輩の自尊心を擽る。
「ふふふっ、わっかんないのぉ~?しょうがないなぁ、先輩が教えてあげるわぁ。いい?見ててね」
案の定、食い付いてきた。
ホントにチョロいな、この先輩。
心の中でほくそ笑みながら俺はリル先輩にキューブを返し彼女の手の動きを見つめる。
キューブを両掌に包み込み瞼を閉じる。
うん、チャンスだ…ガン見しよう。
キューブの使い方なんて正直どうでもいい。
今しかないこのチャンスをみすみす逃す俺ではない。俺はしっかりとリル先輩の肢体を瞳に焼き付けるべく血走った瞳を見開く。
「うん?ちゃんと見てる?」
うっすら瞳を開きリル先輩は俺に聞いてくる。
「はいっ、しっかりとこの目に焼き付けてます」
俺の即答にリル先輩は満足げに頷く。
「こっからが大事だからね……ゲートオープン、固有時間軸の開示、分岐点表示」
リル先輩の言葉にキューブが反応し光を放ちながら凝縮し球体へと変化する。
球体から扇状にディスプレイが現れ幾つもの時間軸が表示されていく。
その表示された時間軸の中で赤く光を放つものをリル先輩が指で触れると、その時間軸の詳細がクローズアップされ一部分が点滅を始めた。
「優先事項確認、座標軸固定……確認」
点滅していた部分に触れると【LOCK】の文字が表示された………らしいよ。
えっ?いや、俺の瞳はキューブの放つ光に反射していたリル先輩の………はい、見てませんでした。
見てたのはスラッとした長い御御足とピッチリとボンテージに張り付いたお尻と括れとお胸です…。
若干、キューブ邪魔だなぁ~なんて思ったりもしていました…この世界にきて箍が外れてるな、俺。
まぁ、結局はリル先輩に一から説明をして貰ったわけで要するにキューブってのは自分たちが調整する時間軸の選定と優先順位を表示してくれる万能機らしいよ。
そんで、リル先輩が持ってる鞭が固定した時間軸とこの部屋を繋げる鍵みたいなものだってさ。
鞭を使って開いた時空の裂け目?ってリル先輩が疑問系で言ってたのも彼女自身使い方を教わっただけで正式な名称は知らないらしい。
んで、リル先輩の説明の中で一番驚いたのが幼女先輩の役職だった。
「…えっ?取締役部長!?この人が?」
信じられない表情を浮かべて、だらしなく眠る幼女先輩を指差す俺の姿にリル先輩は意味が分からないのか不思議そうに小首を傾げる。
「うんっ?ホントだよ」
そう、答えるリル先輩から嘘は感じられない。
えっとぉ、マジで?
取締役って言えば、あれだ。
会社組織の中で上から数えた方が早い役職だよ。
社畜程度じゃ会う事なんて滅多にない殿上人な存在な御方ですよ……目の前の幼女は涎垂らして腹まで出して大の字で寝てるけどね。
ソファで眠る幼女先輩を見て茫然とする。
世の中が分からない。
項垂れながら頭を抱える俺の手を不意にリル先輩が掴み俺を立ち上がらせる。
「じゃあ、行こうか!」
俺の手を取り、リル先輩は裂け目を指差す。
「えっと、どこに?」
幼女先輩が偉い人な事に少なからずショックを受けていた俺は意味が分からず聞き返す。
「うんっ?せっかく座標軸固定したんだから仕事しないといけないでしょう?」
キューブを見せてくる。
「新人教育を含めて先輩が手取り足取り教えてあげましょう。先輩に全てをまっかせなさい」
胸をポンッと叩いて気合いを入れるリル先輩を見ながら俺は不埒な想像する。
「手取り足取り……おぉ!先輩について行きます」
頭の中のリル先輩のあられもない姿を想像しながら俺は期待に胸を弾ませる。
そして、俺はリル先輩と共に時空の裂け目へと入っていくのだが俺はまだ気が付いていなかった。
この職場が何故、ブラック企業なのか?
何故、二人が不眠不休で働かなくてはいけないのか?俺はまだ知らなかった。
今の俺はリル先輩の後ろで彼女のお尻をガン見しながら想像を膨らませていたのだ。
何も考えずに……。
読んでいただき有り難う御座います
(o_ _)o
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(≧∇≦)b
では、失礼いたします
(o_ _)o