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僕と姉の神話遭遇記  作者: 暁0101
最終章 世界の中で神話を紡ぐ
326/326

第三百十六話 この世界にいる

世界の狭間でセトが蒼の剣を振るい強襲してきたギルガリムに受けて立つと構える。

それを見たギルガリムは執念と怨嗟をその身に宿し一直線にセトへ強襲した。


ガガッ!! ガッッッ!!!

真正面から強襲する奴の腕を受け止め、ぶつかり合う二つのエネルギーは二人を中心に世界の狭間で波を広げ空間を振るわせていく。可逆の聖絶(ヘーレム)と血肉が融合したギルガリムの右腕、セトの目の前で脈打ちセトと言う存在を滅ぼそうと赤い血をギルガリムから吸い上げひび割れた箇所から血を噴き出す。


血も肉も、命も、存在も

全ては神を滅ぼすために、セトを殺すために


ギルガリムの執念が見える。眼前にある奴の修羅を宿した目からセトはギルガリムの力と想いの源を見た。


それほど憎いのか


自身が傷つこうが、世界から拒絶されようが、どれほどの孤独に苛まれようと憎しみが奴を支えてきた。だったらセトは認めない。憎しみの果てに全てを焼き尽そうというのならセトはそれを阻止する。


剣を握る手に力が入りセトがギルガリムの右腕を押し込み、それ以上の力でギルガリムがねじ伏せようと右腕で蒼の剣を強引に握りセトへの道をこじ開けだした。

互いに満身創痍だとしても、もう力の限りを尽くし限界を突破していたとしても、二人は戦うことを止めない。引き下がらない。


鍔ぜり合うセトの剣とギルガリムの右腕。その均衡が崩れる。胴体を捻り握られた剣を取り戻して態勢を変え均衡を振りほどいたセトがギルガリムの右腕の下に潜り込み剣を真上に斬り上げた。流れる仕草で一気に二の腕を両断する間合いに持ち込み剣先が音を超える。


ヒュッ!

振り抜かれた一閃。だが、その剣先はギルガリムの二の腕に受け止められた。剣先は確かに二の腕を捉え斬り込んでいるが、表面に傷を付けるだけで止まっているのだ。つまりギルガリムの右腕の大部分は可逆の聖絶(ヘーレム)、奴の剣そのもの。


「ッ!」


即座に剣を引きギルガリムの間合いとなった懐から脱出を図るが、ギルガリムの左腕が動いた。暴走する肉塊に飲まれ膨れ上がる肉が肩を飲み込み、そこから腕の出来損ないのような突起物を複数伸ばしている左腕、その肉塊が花が咲くように肉を開く。


グパ・・・・・・ッ

肉のヒレが六分に割かれ中心に現れたのは赤く結晶化したような深紅の目。肉の質感ではなく磨かれたガラスのようにセトを映し、結晶を包む周囲の肉が結晶動かし映り込むセトの焦点を合わせ込む。


ギュム・・ギュ・・・!

セトが赤い結晶に映る自分を見た瞬間、結晶が瞬き深紅の閃光が極太の破壊となって降り注ぐ。世界の狭間に亀裂を走らせ、下位次元へと降りている偽神ヤルダバオトとアズラたちの道にすら衝撃を走らし穿たれる破壊は世界をガラス細工のように砕けさせ始めた。


偽神ヤルダバオトとアズラたちを包んでいた光のベールが揺らぎ、頭上に世界の破片が降り注ぐ。来た道が破壊されるように上位次元への扉が崩壊していく。


「セトは!」


「あそこです。まだ諦めてない!」


森羅が指差し皆が一斉に見るその先でセトは深紅の一撃を辛うじて躱していた。降り注いだ世界の破片が大地となりその上に膝を着いている。ほぼゼロ距離で放たれた一撃は強大過ぎる威力でセトを消し飛ばす前に吹き飛ばしていた。そうなるようにセトが振舞ったとしてもダメージが大きい。右手の半分が焼け焦げたように赤く変色し血がにじみ出ており、その激痛とダメージがセトを縛り立たせない。


それを見たアズラ、エリウ、リーベが飛び出そうと偽神ヤルダバオトの腕から身を乗り出す。


「助ける!」


「あちしが鎧になっていれば・・・!」


「セトッ!」


だが、それを偽神ヤルダバオトが阻止した。


「猊下!」


「ならん。あそこに見えているのは影、世界に存在があるという投影じゃ。あそこまでの距離を我らが知る概念で測ることは出来ぬ」


「それなら転移で」


「無駄じゃ。距離で測れぬなら転移も同じこと、この目に見えるセトとの距離は永遠と理解せい」


「・・・っ、ならどうしたら・・・」


すぐ近くにセトは見えている。50mもない距離に見えるのに、この崩壊していく世界の狭間ではこの距離が永遠。アズラの手も、エリウの手も、リーベの手も誰の手も届かない。届くのはセトを殺そうとするギルガリムだけ。


ギルガリムがセトのいる世界の破片に飛びつきセトに迫る。右腕を振り上げ可逆の聖絶(ヘーレム)からおびただしい血を噴き出しながらギルガリムの魔の手がセトに襲い掛かるまでもう一刻もない。

目の前で見えているのにアズラはセトを助けることができず見ているだけ、耐え切れずに手段を探し出す。


「ここからセトを助ける方法は!? 師範! 猊下!」


「距離が永遠に等しいなら私の魔装ではどうすることも・・・」


「・・・・・・次元転移クラスのエネルギーがあれば届くやもしれぬが、・・・・・・いや、待て」


教皇が何かを思いつき、それが妥当なのか思考するが、そうしている間にもギルガリムはセトに迫る。振り下ろされる右腕をセトが転がり辛うじて躱し続けていくのをアズラたちは見せつけられていく。


「方法があるのなら!」


「あるにはある・・・・・・が、騎士アズラ・・・お主は妹の聖女たちの真の死を許容できるか?」


「それはどういう???」


「私やるよ」


「ッ!?」


教皇の言葉の意味を分かりかねていたアズラを待たず、リーベが即答する。教皇の言葉の意味を理解し、自分がどうなるかを知った上でリーベは即決していた。


「なら、僕もやります」


「ンフフ、もちろんおねぇちゃんも」


聖女ハーザクと聖女ペシャも即決していく。彼女らに続き聖女シェキナも。


「あ、あの、えっと、え、私も・・・・・・デーニャいいよね?」


「・・・・・・ああ、シェキナ様が選ばれた運命じゃ。余は拒否せぬぞ。・・・・・・拒否せぬとも」


黄金のセフィラとなり、最も魂神に近しい存在となった教皇の手が震えているのがアズラには分かった。そして、教皇の言葉の意味も理解する。


「な、なにをするつもり!」


「私たちの力に置き換えられた人の想いを解き放つんだよ」


「人の想い・・・?」


聖女たち4人が頷く。


「私は・・・・・・愛だと思う。ううん、絶対に愛。この想いはそうだよ」


「僕は勇気かな」


「私は威厳とか希望とか? ンフフ、ちょっと似合わないかも」


「わ、わ、私・・・は知恵のような気がする」


自分たちの根幹を存在した意味を悟るように答えていく聖女たち。アズラは彼女たちが何をしようとしているのかまだ理解できないがそれでも、それをすればもう会えないという不安だけは感じていた。


「ダメ、許さないわよリーちゃん!」


「アズ姉さん」


「っ」


リーベの目は愛する者を救うために命を懸ける人、そのものだった。行かせるしかないのか? それを許せるのかとアズラが唇を噛みしめていく。教皇のいう方法以外が思いつかない。そんな自分が許せない、だからアズラは宣言する。


「なら・・・、だったら私があんたたちを死なせない! どんな運命を辿っても私たちの所に連れ戻すわ!」


実行すれば死ぬという運命ならば、その運命を捻じ曲げ助け出すと言い切る。そのアズラの目はリーベと同じ目をしていた。同じく愛する者をすくために全てを賭けている目だ。


「・・・へへ、アズ姉さんならそうだと思った」


「じゃあ、僕たちのこと頼みます」


だから聖女たちは自分たちの全てを任せられる。だから、どんな運命が待っていても乗り越えられると今なら思え、アズラがみんながいるから大丈夫だと信じられた。

偽神ヤルダバオトが抱える腕の中で一際眩い光が生まれ飛び出し世界の狭間を照らし出す。温かく、やさしい光。その光は永遠と等しい程遠い世界の破片の上にいるセトにも届く。


「・・・・・・みんな!」


ズタボロになった右腕を地面に押し付け体を支えて、額から血を流しながらセトは前を向き剣を構え、反撃する力を取り戻す。セトをやさしく包んだ光に影が入った。それはセトの目の前で同じく血を垂れ流しながら磨り減る存在と意識を怨嗟で繋ぎ止め、腕を振り上げ構えを取って来る。


「ガァァァアアアッッ!!!」


「ッア!!」


ギルガリムの右腕が突撃と共にセトの懐に捻じ込まれた。腹に食い込み内臓を破壊して押し上げられる血と吐しゃ物がセトの気道を塞ぎ呼吸を奪い去る。それに止まらず、ギルガリムの右腕からセトは宙を舞い弧を描いて10m以上先に叩きつけられた。


「かはっ!」


打ち付けられる背中から気道を塞いでいた血と吐しゃ物が入り混じったものを吐き、痛みで痙攣する足を無理矢理動かして地面を削るようにもがき上から来たギルガリムの突きを横に転んで躱した。

真後ろで砕ける地面の音と突き立てた右腕を引き抜くギルガリムの音を聞きながら、セトが転がった勢いで一気に立ち上がり、既に右腕を振り翳して飛び込んで来ているギルガリムに剣を振るう。


ギルガリムの右腕にセトが片手剣をぶつけ足を滑らせながらも一撃を受け切る。セトの右手が力むたびに血を流し、全身を刺すように襲い来る激痛がセトの足を強張らせて、筋肉が引き千切れるブチブチという音を体内から響かせながらセトは押し返す。


「アアアアアアアアッッ!!」


叫び、脚と腕を酷使して辛うじてギルガリムとの均衡を保つが、徐々に限界が近づいてくるのがセトには分かった。とうに限界は超えている。エリウとのセフィラの契約による姿ではないことが致命的なまでにセトを追い詰めて、その運命の掛け違いにギルガリムは攻め込む。


左の肉塊が開く。

深紅の結晶がその目を開き、セトを映しだして周囲の肉が蠢きだし二発目を放とうと照準を合わせてくる。


「!!」


迷わずセトは走り出した。だが、それは回避ではなく、真正面に深紅の結晶に向かって剣を向ける。それをギルガリムは避けもせずに照準を合わせ込み深紅の極太を結晶の表面に輝かせた。

撃ち放たれる寸前、セトは飛び込み剣がが開いた肉塊の中心に入った時、深紅の極太は撃ち放たれる。


深紅の破壊は二度目の崩壊を世界に与え、上層に瞬いていた上位次元の莫大なエネルギーの放流を掻き消していく。世界が割れ破片がさらに降り注いでいく中、右腕を焼かれたセトが片膝を着いて激痛に目を瞑り掛けていた。もう立っていられない程の痛みが右腕を蝕み、戦うための一手を打てない。剣が握れない。


セトが辛うじて開く右目でギルガリムを見る。


その左肩、肉塊の中心に深紅の結晶に突き刺した蒼の剣だった熔解した棒状の物体を見る。

漏れ出る血の色のエネルギーがバチバチと電流が走るようにギルガリムの体を流れ、結晶からは濃縮されていた血が噴き出し一気に砕けていく。


右手を持っていかれたが、左を奪ったセトが左手にダガーを握る。それはただの剣だ。第三の神聖も魔力も通わないセトに残された武器。ギルガリムは右手を水平に掲げ深紅の刃をその手の先に作り出す。互いに残された武器に雲泥の差があることを自覚しながらセトは、ダガーを構えた。


ただ握るだけならば雲泥の差だろう。

だが、セトはこのダガーに全てを賭ける。このダガーから振るう一閃に自分の全てと想い、積み重ねて来た軌跡の全部を。

セトが駈けだし左手だけを前に、前に構え続け、迎え撃とうと血の剣を後方に逸らし威力を倍増させていくギルガリムだけを視界に入れて、奴の目の前で足を踏み込み全体重を乗せてダガーを振るう。左から迷いもなく、ただ真っすぐに来たセトの一撃をギルガリムは血の刃で上段から叩き潰す。振り下ろし、叩き斬り、粉砕し、殺すために。


破片が舞う。


砕けた刃の破片が、ダガーの欠片が宙を飛んで左肩と左足を斬り割かれたセトがギルガリムの目の前に躍り出た。最後の武器すら失ったセトが。


右腕を振り上げる。躊躇など微塵もなく、逸る殺意を腕力に変えながらギルガリムの右腕が振り下ろされた。


ザンッッッ!!!

それを受け止め、後方に流し流れるままにセトはみんなから受け取った剣を振り上げギルガリムの右腕を斬り落とす。


それは純粋な光の剣。光の中で宝石のように七色の輝きを放つ新世界の幕開け。


世界と自分たちの契約(セフィロト・クーラム)


この世界を自分たちで観測し、世界の運命を自分たちで担っていく証。第三の神聖はここに旧世界の終わりと新世界の始まりを告げる。

間に合ったと、ギルガリムの攻撃を防ぎ切りセトが奴を追い詰めたのを荒い息を吐きながら見るアズラたち。


「これで!」


アズラが


「行けぇーセトぉー!」


リーベが


「今度こそニャ!」


エリウが


「私たちの運命に」


「そうだ。僕たちの呪縛も」


「お、終わりに!」


ペシャとハーザクとシェキナが


「ああ、吾輩たちの全てで」


ルフタが


「勝て少年!」


ヌアダが


「私たちにできる全てですセト君。君なら!」


「ぶちかましてやれ!!」


森羅とバティルが

みんなの想いが世界と自分たちの契約(セフィロト・クーラム)に宿り重なり、剣は輝く。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!」


天にも轟く閃光を放ち世界を照らす。


「こ、この力は!! 何故、キサマが! 幻影ごときがァ!!」


否定する。ギルガリムが全身から放つ血の閃光のそれは否定。次に来る世界を拒絶する存在にセトは光の剣を振り下ろす。


「ハァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!」


無数に撃ち放たれた血の閃光を掻き消し、光の一閃はギルガリムを斬り裂き未来を切り開く。


「ッッッ!!? フ、フハハ! 私は滅びぬ・・・、私に滅びなど・・・・・!」


両断された肉体が光に包まれていく中、ギルガリムは光の中に人影を見た。


「・・・・・・っ」


それは赤髪の長髪をした青い瞳の女の影、ギルガリムが肩を動かす、腕を伸ばすように。彼女も応えるようにギルガリムに右腕を伸ばした。


「フィー・・・ナ・・・・・・・・・・・・・・・」


光に飲まれ二人の影は消えていった。

ギルガリムが最後に呼んだ人の名、それが誰なのか今のセトは知らない。だけど、今までの旅で誰なのかはきっと分かっている。きっと、聖女たちの始まりと彼の記憶。その名に振り返りながらセトは眩いばかりの光から呼び出し、一気に世界の狭間の闇を落ち始める。


もう足掻く力も、腕や脚に力を籠めることもできない。声も、大切な誰かの名を呼ぶことすらできずセトの意識が薄れ始める。


自分たちは勝ったんだ。もう、休んでもいいよね。


今はただそう思いながら重い目蓋を閉じていき、声がセトを繋ぎ止める。


「セトォォォォォォォォォォッッ!!」


セトが目を開ける。自分を呼ぶ声に応えるために、残された全てをかき集めて自分を呼んでくれた大切な家族に応えるために。


「アズ姉ェェッ!!」


アズラが世界の狭間に飛び出しセトを助けようと手を伸ばす。アズラの腕を掴もうとセトも必死に腕を伸ばすが二人の距離は縮まらない。世界の狭間の距離は永遠、一度離れてしまうともう二度と手を掴むことは叶わない永遠だ。それでもアズラは腕を伸ばし続ける。


「セト、手を掴んで!! 絶対にみんなで帰るわよ!」


「ああ!」


セトも腕を伸ばし続ける。二人の距離は開いたまま、アズラがどれだけ速度を出そうがセトが腕を伸ばそうが世界は二人を引き離す。

自分たちを引き離す、そんなことはさせないとアズラが魔装を伸ばす右手に纏わせた。もう魔力も枯渇しているのにアズラは無理矢理に魔装を行使する。


「掴めぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッ!!」


腕を伸ばす。今まで以上に無理矢理に行使した魔装の弊害で全身から血を噴き出そうとも皮膚が裂け、嫌な汗と血が混ざろうともアズラはセトを掴み共に帰る可能性を未来を願い、望み、渇望して。


パシッ

セトの手を掴む。大切な家族の手、弟の手をしっかりと。


「掴んだよセト!」


「アズ姉!」


ぐっとセトを引き寄せみんなの所に戻ろうとするが、アズラもセトも全てを使い果たし動けなくなる。でも二人は笑みを浮かべ笑っていた。だって、自分たちと同じように世界の狭間に飛び出し迎えに来てくれた仲間たちが、家族がいるのだから。



----------



あれから三カ月が過ぎた。

セトがいるのはアプフェル商会本店の自分の部屋。白いふわふわのベッドの上に寝転がり惰眠を貪っている。あの激闘の後、一カ月は絶対安静でカラグヴァナの王宮内で強制治療されそのまま入院。またことの顛末を周囲に伝えるためにもう一カ月と大国の重役たちに引っ張りだこになり、解放されたのはつい最近だ。


「終わったんだよね・・・・・・」


セトはそう呟く。実感が湧かないというよりも喪失感だろうか。ようやく訪れた何気ない日常にあの激闘の影はない。そこにあったはずの命も。頭をよぎるのはライブラの最後。


セトはおもむろに背を起こしベッドから立ち上がる。ベッド横の机にはリーリエが用意してくれた着替えが綺麗に折りたたんで用意されていた。ササッと着替えてセトは部屋を出る。

今、アプフェル商会は嬉しい情報で騒がしくなっている。ルフタの帰還だ。あの激闘でルフタは龍の翼と力を失った。つまりツァーヴ族と全く変わらない姿となったのだ。


ルフタが生きていた。


このことをアプフェル商会の面々は大いに喜んだ。特にリーリエが号泣して過呼吸になるんじゃないかとアプフェル商会の面々がアタフタとしたぐらいだ。とても嬉しいことだが、セトたちは辻褄を合わせるためにルフタは王都襲撃事件の後、記憶を失いアーデリ王国に保護されていたこととする。ルフタが昔のルフタと同じなのか、それはきっと本人が決めることだとセトたちは思う。だから、セトたちは今のルフタをそのまま昔と同じように受け入れた。


セトが廊下に出て一階に降りる階段に向かっていく。廊下を降りれば本店の商品売り場の裏側、そこでは店員たちがせっせと働いていた。アプフェル商会も大きくなり、本店でもセトの知る顔が少なくなったのだ。セトが前を通ると店員たちはお辞儀をして挨拶をする。セトはアプフェル商会代表のアズラの弟、自分たちのリーダーの弟だ。だから偉いと思っているのかも知れない。


セトが本店の外に出るとリーリエが店前でお客を前に商品説明をしているのが見える。売り込もうとしてるのは馬車だ。それも魔晶石を取り付けた馬要らずの馬車。それはもう術動機では? とセトは思うのだがお客の食いつきがいいのであまり気にしないことにする。リーリエはアプフェル商会の総括を今も続けている。戻ってきたルフタにその役を返上しようとしたが彼が断わったのだ。ルフタは一店員として今日も働いている。


セトが第三城壁区画から第二城壁区画に歩いていくと魔獣討伐に向かうアプフェル商会の面々とすれ違った。ランツェ率いるアプフェル商会お抱えの傭兵団、その実力は折り紙付きであり特別指定個体の魔獣であっても彼らがいれば討伐可能。第三の神聖は無しとしてセトとランツェが武器を手に本気で戦えばランツェが勝利する。

こちらに気付いたランツェたちが軽く会釈し、セトもコクリと頷いて答える。


セトのいるベスタ公国の首都ウェスタは先の紛争と世界規模の災厄からの復興中、騎士団は街の復興に手を取られランツェたちが町の周囲の安全を担っているのだ。


「あ、そういえばもうベスタ公国じゃないんだ」


思い出したようにセトが認識を改める。そう、セトのいるこの国はもうベスタ公国ではない。ベスタ公国、ケレス公国、ヒギエア公国の三ヵ国が連合を組みカラグヴァナ勢力からの独立を宣言。


三星議会連合国


通称・三議連と呼ばれる新たな国家となっている。現在の暫定首都はここウェスタとなっているが、復興が済み次第、元ヒギエア公国の首都ヒュギエイアに移管する。地理的要因が最も大きい理由だろう。他にも大きな変化はある。

まずは、カラグヴァナ王国だ。第六王子アクエリアス派が権力を掌握しその一派のライブラが王位を継承したが、あの最終決戦でその命を散らせた。第六王子アクエリアスが摂政として国を維持しているが王無き王国は隙を生む。失脚した元タウラス王派に不穏な動きがあるとも言われ平和には程遠い。


セトが街を歩いていく。第二城壁区画の街並み、第一城壁区画はだいぶ復興が進み居住区画に家が建ちだしている。セトが当てもなく街を彷徨っていると凄まじい元気っ子がセトを強襲する。


「セトォォォォォォォォォォッッ!!」


「ぐふぅッ!?」


セトの懐に頭突きをかましたのはリーベ。今日も元気に街で遊んでいたようだ。


「リ、リーちゃんいきなりは危ないよ」


「セトは何しているの?」


「ん、何って程の事もしてないよ。街を見て歩いているんだ」


「ふ~ん・・・・・・暇?」


「まぁ、暇かな」


「ルフタと一緒に働けばいいのに」


「う、今度相談する」


絶賛ニート中のセトが痛いところを突かれ、働き口を探す約束をしながら街を歩くのが二人に増える。リーベたち聖女は無事だ。あの戦いでリーベたちは聖女としての全ての力と存在を使い果たした。そう思っていたが彼女たちは消えなかった。セトも、アズラも、森羅やあの教皇すら声を上げて驚き同時に聖女の運命を覆せたのではと希望を抱いた。


「セト、あそこのケーキおいしいよ」


「え・・・高くない?」


「おいしいよ?」


「お、おお・・」


割高なケーキを購入しながらこの日常がいつまでも続けばいいなとセトはふと思う。聖女の運命を覆せたかどうかはセトかリーベか、もしくは大切な家族が死なないと分からない。今が続くなら寿命を全うするまで分からないのだがセトはそれでいいと思う。

知らない明日より、今を彼女たちが笑っていることに意味があると思うから。今日を笑って暮らせたならきっと明日も明後日も笑って暮らせるだろう。


「そういえば、ハーザクちゃんたちは今頃どうしているかな?」


「もぐもぐ・・・・・・ひふ(聞く)?」


「あ、そっか離れていても会話できるんだった」


リーベや彼女たちは今幸せだ。聖女特権でどこにいても姉妹とテレパシーの類で会話ができ、会いたくなったら転移でいつでも会える。ちなみにセトが惰眠を貪っている間に聖女ペシャが訪ねて来ている。それぐらい気軽に彼女たちは今を暮らしている。


「・・・・・・・・・猊下にお礼言いに行かないとね」


「むぐむぐ・・・・・・うん」


聖女たちにそんな自由と力を残してくれたのは教皇ディオニュシオス。彼は別れ際に聖女たち全員のジグラットからの解放と姉妹が自由に暮らすための力を授けてくれた。聖女の力を使い果たしたのに能力が残っているのは彼のおかげだ。


偽神ヤルダバオト


彼、教皇ディオニュシオスという人から生じた神はディユング帝国よりさらに北、聖地アヴェスタの地下深くで悠久の時を過ごす。聖女ペシャと聖女シェキナが側にいる間、彼女たちが運命から解放されているならその命ある間、彼は孤独ではない。


「・・・・・・」


自分も第三の神聖という力を行使した。彼を救えないか? 彼は自身が犯した罪を償うと言っていた。だが永遠でなくてもいいはずだ。いつか彼が人間に戻れる日が来る。セトはそう思う。


ケーキを食べ終わり二人は元来た道を戻っていく。そろそろ重要会議が終わりアズラが戻ってくる頃合いだからだ。自慢の姉は三星議会連合国の最高戦力として今日も活躍中、三議連の中枢にいるフローラの右腕として今日もアーデリ王国、ティル・ナ・ノーグの要人を交えての和平条約の締結を急いでいる。アーデリ王国の要人は言わずもがなヌアダだ。彼がいてくれるおかげで和平は問題なく進んでいると聞く。ティル・ナ・ノーグの要人はエール族の長でラバンとシャホルの母親。セトも一度会っている。明日は、天主国アマテラスとの国交樹立。フローラもアズラもてんてこ舞いにならないか心配だ。


そんなことを思っていると二人は第四城壁を通り過ぎ会議が行われている館の前に到着していた。


「おお、セト殿ではないか」


「あ、シュトゥンプフさん」


話しかけて来たのは騎士シュトゥンプフ。4mはありそうな術動機を着込みガションガションと近づい来る。あの激闘の中、帝国の城エツ・ハダート・トヴ・ヴラで最後まで世界崩壊の要たる祭壇を抑え込んでくれていた騎士。英傑の一人だ。今は三議連の重役たちの護衛として館の警備についている。つまりアズラの同僚ということだ。


「騎士アズラだな? もう少し待っているといい。会議が終わった所だ」


「はい、ありがとうございます」


「む、ごくろう」


シュトゥンプフが警備に戻っていき、アズラを待つ二人。数分もすると館からアズラたちが出て来た。フローラを中心に右にアズラ、左にゲネラール将軍とルスティヒもいる。


「アズ姉さん!」


アズラの周りには国の重役たちとアーデリ王国とティル・ナ・ノーグのお偉いさんまでいるのに遠慮なくリーベは突っ込んでいく。ぼふっとアズラの胸に顔を埋めアズラにぎゅぅーと抱きしめてもらっていた。


「お疲れ様アズ姉」


「こほん、まだ仕事中」


「フフフ、いいじゃないですの。かわいい弟が貴方に会いたいと来てくれたんですもの」


「さ、さびしくないわよ」


「寂しかったのですの?」


「・・・」


フローラの前ではどうにも調子が狂うアズラ。会議中はあれだけカッコよく決めていたのに弟大好きのブラコンに思われるとアズラは思おうが、もう周知の事実だ。


「こ、こほん、セト」


「あ、はい」


「私はこれから会食だから先に帰っていて。夜までには戻るわ」


「うん、お仕事がんばって」


「ありがと」


大好きな弟に会えてエネルギーチャージしたアズラはそのまま要人たちとの会食に向かっていく。今日は絶対に仕事を終わらして帰ってきてほしい。二人はそう思いながらアプフェル商会本店に戻ることにした。


そして、その日の夜。


アプフェル商会本店ではパーティーが開かれる。

一つは世界が救われて少し世の中が平和になったこと。

一つはセトたちが無事に戻ってきたこと。


最後はセトとエリウが正式にカラグヴァナ王国の爵位を得たことを祝うパーティーだ。


「「「おめでとう!!!」」」


「うにゃー!! ありがとうだにゃー!!」


商会の面々に、これまで出会った人たち、世話になった人たちを囲んでの大騒ぎ。中央の大テーブルの上に立ったエリウはもうすでに酔っぱらっている。綺麗な茶色の毛並みでクルリと丸を描く尻尾を揺らし元気いっぱいな緑の瞳を輝かせながらエリウは歌い始める。


「にゃにゃにゃ! にゃにゃんにゃにゃにゃにゃ!」


なんの歌かは誰にも分からないが盛り上がっているので引っ込める必要はないだろう。そんなエリウを見ながらちびちびとお酒を飲んでいたセトの横にルフタがやってくる。


「楽しんでいるであるか?」


「もちろん。僕たちのために開いてくれたんだから楽しまないと失礼だよ」


「大人な返答をするようになったであるなぐびぐび・・・・・ぷはー!」


「ルフタさんってお酒好きだよね」


「うむ、吾輩にとっての命の水である。血管に流し込みたいぐらいだ」


「死ぬと思います」


こちらのだいぶ酔っているようだ。後ろを見るとルフタが飲み散らかした酒の跡が散乱している。


「そういえばアズラはまだのようであるな」


「うん、バティルさんたちも。今日寄ってくれるって手紙が来たけど今どこかな?」


遅刻しているのはアズラとバティルたち風の団の面々だ。ちなみに森羅は司会進行役をしてくれている。真面目な彼が頭にパーティー帽子を被ってエリウの妨害に合いながらも抽選の説明をしていた。


「お、シュタッヘルの酒付けがあるではないか! これは外せん・・・」


「あ、ピントさんだ。あ・・・すいません・・・」


久しぶりに顔を見れたピント商会代表のピントがエリウに絡まれ酒をぶっかけられプンスカ怒りながらエリウに文句を言っているが無駄だろう。もう彼女には何も聞こえていない。そんな感じにエリウを見ていると空から風を切る音が聞こえた気がした。


「?」


セトが空を見る。何もない。だが音はする。そして、目にも止まらぬ速さでハンサが突っ込んできた。


「びええええええええええええええええええええええええええええええええええッッよけてええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」


「おっと」


「ん?」


ガシャッ!!

盛大な音を立てながらテーブル席に突っ込んで風の団ハンサが到着。もうのびている。


「ハンサさんお久しぶりです・・・大丈夫ですか??」


「う、う~ん・・・・・・」


「ハンサはそのまま寝かしてやれ。明日も休みだ」


「バティルさん!!」


遅れて来た風の団の団長バティルとその面々、副長カイム、ジズ、ガルダ、ヴィド爺ことヴィドフニル。みんなあれから三カ月ぶりの再会。


「お元気そうで何よりです」


「あたりめぇだ。それよりお前が爵位だって?? 人生なにが起こるか分からねぇもんだな」


「自分もまだ実感湧かなくて・・・」


セトが頭をぽりぽりとかきながら自身な下げに言うと。


「まぁそんなもんだって」


そう言いながらセトの肩を叩いてくれたのはガルダ。


「貴族の作法なら心得がありますぞ? 明日お教え致しましょう」


「あ、ありがとうございます」


セトの教育係を申し出てくれたヴィド爺にそれを後ろで聞きながらうんうんと頷いているジズ。副長カイムはリーリエに挨拶をしている。みんなとの久しぶりの楽しい時間、和気あいあいと話が弾んでいくとハンサが目を覚まし飛び起きる。


「はうッ! はっ? セトちゃんおめでとう!!」


「うん、ありがとうハンサさんくるしい」


むぎゅうっとその豊満な胸にセトの顔面を押し込んで祝福してくれているがやっぱり苦しい。でも、いつものハンサさんだとセトも笑顔が零れていた。


こんないつもが続いてくれたら

君がいてくれたら


そう心のどこかで想いながら深夜、まだ宴が続くパーティー会場を少し離れ冷たい夜の空気に触れながらセトは友のことを想う。


「この爵位はライブラ、君から授かりたかったんだ」


セトとエリウに与えられた爵位はアクエリアス王子からのお礼として叙せられたもの。もちろん、ライブラがそう決めていてアクエリアスが彼の死後もそれを反故にせず実行してくれたのかも知れない。それでもセトはライブラに生きていて欲しかった。


「・・・・・・」


冷たい風が頬に当たる。酒の酔いが覚めていき思っていた思考がクリアになって鮮明になっていく。あの時、君を助けられなかったと。


「となりいいかにゃ?」


「うん」


そんなセトの横にエリウがそっと座る。もう酔いは覚めているようだ。パーティーの初っ端から酔ったおかげで夜に回復したエリウが一人座って黄昏ているセト見つけ寄り添う。


「今日は祝いの日だにゃ。ライブラもきっと祝ってくれているんだから今日は笑うにゃ」


「うん」


泣きそうだ。今日まで泣かなかった。今日まで我慢していた。僕たちは勝ったんだ。世界は救われた。でもそこにライブラはいない。気付けばセトはエリウの胸に抱き着きすすり泣いていた。


「・・・・・・そっか・・・セトはやさしいんだにゃ」


ライブラがいない。親友がいないんだ。セトは涙を流し続け、そして夜の静けさが二人を包んだ頃。


「落ち着いたかしら?」


「あ、姉御」


「アズ姉・・・・・・」


二人を見守ってくれていたアズラがやさしく声を掛けた。


「セト、エリウ、見せたいものがあるの。一緒に来て」


「ん? 分かったにゃ」


「うん」


何も言わずに歩いていくアズラ。それを追いかける二人。黙々と歩く。


第四城壁を超えて

まだまだ夜の街を歩き

第五城壁の前に付いていた。


「ここは・・・・・・アズ姉」


反セフィラ因子発生装置、半壊したシェレグ城を巨大な装置に改造した場所。戦争の遺産。

そんな所に入っていくアズラを追って二人は黙ってついていく。奥へ奥へと進み、金属の内臓の中奥深くに踏み込んで三人は炉心の前にいた。

扉は開け放たれており中に人がいるのが見える。


「あなたは・・・・・・」


「お久しぶりですセト様」


白銀のシェーンハイト。カラグヴァナ王国最強の騎士がそこにいた。そして、その後方には夜天やてん月姫げつひ、天主国アマテラスの彼女も。


「わざわざ来てあげたんだからさっさと済ませましょ?」


「え、待って何を??」


「あら、何も聞いていないのかしら」


「セト、エリウ、端的に言うわね?」


コクリ、二人は同時に頷く。そしてアズラは答えた。


「ライブラを助けられるかも知れない」


「え? でもライブラは」


「上位次元のあの場所で死んだ。私たちにはそう見えていた。だけど、あそこでは自身、もしくは他者の認識が全てなの。なら、もし・・・もしもライブラが自身の死を認めず我武者羅に生にしがみついて私たちに助けを求めていたら?」


「え? それって え?? それじゃあ・・・」


「ライブラは生きているのニャ!」


「生きているって私たちが観測するが正しいけど。そう、生きているわ。だから私たちが集まった」


ここに集まったいたのは白銀のシェーンハイト、夜天やてん月姫げつひ。そして、


「黒の異端者たち・・・・・・」


炉心の奥にいたのはコード・アニマ、コード・アレーティア、コードプネウマの三体。異神が残した神の力の継承者たち。それに準ずる力を持った者たち。


「準備は出来ているようですね」


「師範! 知っていたんですか??」


「反応が合ったのは一週間前です。すみません。彼だと確証を得るのに時間を割きました」


「いえ、そんな、ライブラが助かるなら!」


「失敗は許されないわよセト。絶対にライブラは生きているって信じ切れる??」


「もちろん!」


「絶対に??」


「絶対!」


「なら始めるわよ!」


セトが黒の異端者が囲む中央に立つ。それを補助するようにアズラたちがさらに囲み、白銀のシェーンハイトが事象固定術式を展開した。赤い幾何学模様のコードが虚空に消えてどこかと繋がっている。


「この先にライブラ陛下が居られます。セト様、どうか陛下を!」


「任せて、絶対に連れて帰るよ!」


エリウがセトの横に並び青白い光が瞬く。エリウがセトを包む鎧となりあの時の姿そのままにセトは赤い術式のコードが伸びる虚空の先に飛び込んだ。アズラたちの視界から忽然とセトが姿を消す。


「頼んだわよ」


飛び込んだのは世界の狭間。あの時と同じ、上位次元と下位次元の間。伸びる術式のコードを追う。この先にライブラがいる。絶対にいる。


生きて自分たちが来るのを待ってくれていた。


「ライブラ!」


セトが名を呼ぶ。いる。いるはずだ。感じるんだ。迷いなく、友は生きているとセトは名を叫ぶ。


「ライブラッ!!」


「セト?」


声は間近で帰ってきた。セトの目の前に誰かがいる。セトが瞬きをしその相手を見る。華奢な体で女の子に間違えられそうで澄んだ金髪と青い瞳を持つセトの親友。


ライブラ・シュピルナ・カラグヴァナがそこにいた。


「迎えに来たよ」


「セト! 僕は」


「詳しくは後! アズ姉!」


「ええ、お帰りセト成功よ」


気が付けばセトとエリウ、ライブラはアズラたちの前にいた。そうこれが上位次元、下位次元のセトたちの認識なんて簡単にひっくり返してくる。でも親友はそこにいた。


「ライブラお帰りだにゃ」


「はい、何が何だか分かりませんが」


「僕たちはここにいる。みんないるんだ」


目に涙を浮かべうれし泣きをするセト、彼に釣られエリウも泣いてしまう。そんな二人を見ていたらライブラも目が潤んできた。


「はい、僕はここにいます」


「あちしもいるにゃ」


「ああ、僕たちはこの世界にいる」


そう、これはセトたちが神話という存在に出会い、世界を知っていった物語。

これからはセトたちが紡ぐ物語。

完結です。

たくさんの方に見ていただき本当に嬉しかったです。

ありがとうございました。

開始から4年と長い期間書き続けられてよかったと思います。


ぜひ、感想をお願いします。


感想で気付かされた点、良かったことなど次回作に生かしていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

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