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7話

トウヤが倉庫の側に着くと畑跡は聳え立つ(そびえたつ)壁に憚られ(はばかられ)日陰となっていた。


トウヤは畑跡を見てすぐにそこでの畑を諦めた。


ダメだ…ここじゃまともに野菜が育たない、運良く育ったとしても周りの人間に奪われかねない。


何処か孤立していて尚且つ日光が受けられる場所はないか?


トウヤは周囲を見渡しながら考え込み、ふと顔を上げた。


アレだ…。

トウヤの視線は校舎の屋上へと続いていた。


この畑跡の土を移動して屋上に畑を構えられれば日光と外敵(他の人間)の両方を解決出来る。


次は肝心の種だ…無ければ何も始まらない。


トウヤは穀物の種を求めて畑跡に隣接するトタンで覆われた倉庫の中へと足を運んだ。


倉庫はカンヌキが抜かれた木製の開き戸が開いたままの状態となっており、中へ入ると所々蜘蛛の巣が張っていた。


その蜘蛛の巣が食堂とは違い人が全く来て居ない事を表していた。


食堂と同様にやはり倉庫の中央に3Dプリンターらしき機械が設置され周囲には投げ捨てられたペットボトルに缶、空になった一斗缶等のゴミが散乱し、奥には紐で括られた木材が積み重ねられていた。


トウヤは3Dプリンターに近寄りスマートウォッチを覗くと穀物の種は無く、代わりに農薬や肥料等は数多く有った。

「チッ…」

種は無いのか…穀物の元になる物が無いなら除草剤や肥料をメニューに入れんなよ…

ったく、デスゲームか何か知らんが運営の連中は無能だな…食堂のメニューに生のジャガイモ入れたり…


いや…待て…


以前何処かでジャガイモは切って灰をつけて種イモにして植えるものだと聞いた事がある。


急がなくては…もしかすると同じ事を考えている奴がいるかも知れない!

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