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5話

チャリン!

ヴゥウウ…

タカトラが操作した時同様に電子レンジの様な音が鳴り数秒で中央部分が音とともに開いた。


ピピッピピッ!


この機械…食料の3Dプリンターってとこか…


トウヤは『カンパン』と書かれた袋を中から取り出すと椅子には座らず壁にもたれ掛かり少しずつかじりながら、スマートウォッチで商品を見ていくとリンゴや生のジャガイモも目に入った。



生のジャガイモ…こんな物誰が選ぶんだ?


メニューを見終えたトウヤはスマートウォッチを着けた腕を降ろし、食堂内を見渡すと洗い場の蛇口でタカトラが水を飲んでいるのが見えた。


なるほど、水はタダって事か…


トウヤの側方から教室に残りメモを見つめて居た女がトウヤの降ろした腕に着くスマートウォッチを見つめメモと照らし合わせ頷くと話しかけた。


「ねえ、ちょっといい?」


トウヤは女に視線を向ける事なく壁から背を離し歩き出した。

「良くない…必要以上に人と関わりたくない」


女は立ち去るトウヤの背を不満げに見送ると再び一枚の紙に目を移した。


紙にはトウヤのIDと漢字一文字、その後に英数が連なっていた。


ID 4Touya →

『SO.TO.H14.1310.S14』



食事を終えた者達は食堂を出て暇を持て余し徘徊する者、何人かで集まって情報交換する者等様々だった。


そんな中、先程ステーキを食いちぎっていた女は校舎の事務室に女達を集めていた。

「男達から身を守りたかったら、アタシの言う通りにしな、順に見張りを立てて寝る事、それから食事以外もここに固まって生活するよ」


不安に駆られる女達は静かにその指示に従っていた。


次第に夜は耽り皆あちこちで寝袋へと入り就寝していった。


トウヤはといえば寝袋は使わずに教室内の教卓の中でひっそりと寝ていた。

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