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マーラ王国へ

宰相ラキュールは憤慨した。


「君たち音楽隊はもっと世間に認めて貰わなければならない!」


ルークは応える。


「宰相様!既に音楽隊は帝国で知名度は上がっております。」

「し、しかし君たちがこれまでやってきたことは私は評価しているんだ!」


ラキュールは止まらない。


「ルークよ!帝国に戻ったら音楽隊の活躍は大陸中に轟かせようではないか!」

「あなたはそういうキャラではなかったでしょう?」


宰相ラキュールは出発前に音楽隊の演奏した幸心曲により心が癒され彼らの思いがわかったのだ。

出発してからかれこれ二時間はこんな調子だ。



「フフフ、マーラ王国なんぞ私の敵ではない!」

「今から交渉しに行くんですよ!喧嘩をしに行くわけではないですよ!」


いささか暴走気味のラキュールをなだめつつ、軍用車両の中で部下のロイとセレンの様子を確認する。


マーラ王国の首都カーラへの道中に何もなければ約二週間~三週間ほどで到着する予定である。


「それで、宰相様。警護兵はどれほど強いのでしょうか?」

「ルークは人の戦闘能力がわかるのか?」


ルークは観察眼やら頭の回転やらで未来を予測することが多い。


「大体ならわかりますよ!ラルク大隊長とかはかなり強いですよね?」

「ああ、ラルクは今回の警護兵を纏めるリーダーをして貰っているよ。勿論個人戦闘能力はデハード殿に次いでかなりのものだと私も聞いている。」


音楽隊は普段戦うことがないため、一人一人の個人戦闘能力は低いが護身術程度は皆できる。


対して今回の警護兵は帝国軍内でも戦闘能力はかなり上の人たちばかりだ。


宰相ラキュールがいるのだから当然と言えば当然なのだが、ルークとしてはデハードが何か企んでいそうだと考えた。


「音楽隊は宰相様をサポートさせて頂きますからね。」

「それはありがたい!音楽隊の素晴らしさは是非ともマーラ王国の市民も理解してくれるはずだ!」


自分含め音楽隊が褒められ若干赤面するルーク。

真正面から堂々と褒められることは照れるが悪い気分ではないと思う同じ車内のルークとロイとセレン。




楽しく宰相ラキュールとルークはお話しながら帝国軍用車両が街道を突き進む。





マーラ王国とヴァイラス帝国は元々隣同士、最南に帝国でそのすぐ北がマーラ王国であった。

マーラ王国から北と北西、北東に各々国があったが、戦争に勝利しマーラ王国領土となった。


このことは一般市民でも疑問点が浮上した。


なぜマーラ王国は最初にヴァイラス帝国に攻めなかったのか?

帝国はマーラ王国以外と貿易していた。

もっと昔はマーラ王国とも貿易していたがある時期を境に終わった。

時代の変革はいつだって…。


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