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裁判編②

 さて、裁判をおこす為の書類作成である。

 まず、第一に絶対に必要な書類が「訴状」である。なんならこの書類だけでも裁判は可能である。これがまた難儀な書類であった。裁判所のホームページにて「訴状を提出される方へ」という訴状の手引きなる物があったが、これもまた大変難解な物なのである。もちろん記載すべき事項を丁寧に説明されているのだが、どこまでの丁寧さで記載すればよいのかが分からない。

 例えの話をする。「犬と散歩をした」という文章があったとする。この文章を散歩をした当事者が説明をすると「今朝、知り合いから預かった白い犬と公園を散歩した。とても楽しかった」となるとすると、どこまで訴状に記載するべきかが、素人には分からないのである。

 いや分からないわけではないのである。正しく説明するには後者の説明が圧倒的に正しいのだ。ただ読者も含め我々素人には、どこからか仕入れた悪しき知識があるのだ。「余計な一言」である。もちろん真実を全て説明することは決して悪ではないが、裁判というのは争いなのである。どんなに清廉潔白なイメージを持とうと本質はそうなのである。辞書にも「争いを法の下、解決する事」が裁判なのだ。つまり素人考えから「余計な一言で闘争相手に優位を与えたくない」という心理が働くのである。

 そうなってしまうと、記載する文章は「犬と散歩をした」のみが戦術上優位になってくる。もちろん時刻や犬の種類が重要な場合は記載するべきだが、そうでない場合は出し惜しむのが正道になってくる。今回訴状作成の際に調べている時に「日本の裁判は遅い」「訴訟数が少ない」などの訴訟後進国な発言をよく見かけたが当たり前である。裁判が滞る要因が勝訴や不起訴に優位になるような状態が今なのである。

 私も「家庭」や「社会的地位」や「金銭的問題」などのしがらみがあれば今回訴訟はしなかったと思う。これをイメージで説明するのなら「今話題の有名な飲食店の二時間待ちの行列に空腹時に並ぶかどうか」という問題であると思う。

 沸々とした面倒くささを覚えながらなんとか訴状を完成させた私であったが、次の問題があった。

 個人対個人の訴訟であればここで証拠と共に提出するだけであるが、私は対会社である。会社を相手取る際「商業登記簿謄本」なる書類が必要なのである。通常であれば法務局にて調べるとすぐに発行される書類である。ところが私の場合その店舗の住所に登録が無かったのだ。調べると本社の様な会社があり、そこが出している店舗がそこだったのである。その本社を特定する必要があった。

 法務局の専用アプリにて調べたが社号にも住所にも会社の情報が出てこなかった。万策尽きた様におもえるが私は警察署に赴く事にした。ここで説明だが飲食店や病院などは営業許可が必要でありもちろん風俗業もそうである、そしてその管轄が警察なのだ。警察には「情報公開室」なる部署がありここで申請をすると営業許可の情報をプライバシーに反しない限り公開されるのである。

 私は事前に警察署へ連絡し赴いたが、これがまたビックリする対応であった。公的機関特有の受付であったが通された場所がとんでもなかった。どう表現すればいいか迷うが「スーパーの事務所」の様な雑多な場所に通された。簡単な仕切りのある会議室とスーパーの事務所を足して割った様な半個室であった。

 さらに私は事前に電話と予約をして訪れたのだが「そんな話あったか?」というような対応をうけ、随分わたわたとした対応をうけた。また情報公開の内容や使用用途の確認を取られた後に市販のメモ紙の様な物を渡され「これに分かる範囲で会社の情報を教えてください」ときた。確かに格式ばった書類に記載するのは随分と面倒くさい気分になるが、ぞんざいな扱いもこれはこれでやる気の無くなる対応である。

「では、情報公開の審査が終わりましたら通達いたしますので、現金書留で送ってください」

「面倒なので通達がきたらここに取りにきて現金で払いますが」

「いや現金書留でお願いします」

 ここでまた説明するがこの「情報公開の写し」の単価であるが「A4用紙1枚10円」である。私は初めて現金書留を送り、また「110円の現金書留」を提出する事で郵便局員さんに驚きの顔をされるのだった。

裁判所・警察署・法務局etcが余裕で1か月2か月待たせるたびに「税金払う気失せる」という気分になりますね。

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