第6章 〜戦闘〜
「どごぉおおおおおん」
「ぱりんっ」
黒い炎が周辺に被害が出ないよう1点に集中した攻撃でエリナ達を焼きはらった
地面はエリナ達が立っていたところ以外えぐれ、周りが赤黒くひかっている。
暫くして黒炎が晴れ、2人の影が現れた。
そう、エリナとマレイナである。
「ナニ、イきているだと…」
「なかなか強い、だが、私には及ばないよ」
エリナは強がっているが、マレイナはかなり震えている。
無理もない、おそらくこの世界最強クラスのドラゴンに殺気を振り撒かれているのだから。
エリナは亜空間バリアを球常に張って黒炎を防いだ。
そのバリアは特別なもので、3重構造になっている。
内側と外側のバリアは、世界1固いシールドで中を閉じ込めており、真ん中に亜空間のゲートを開いている。
その亜空間ゲートに触れると、そこに接したエネルギーが全て亜空間に吸い取られ、異次元へと飛ばされてる。
なのでどんな威力の攻撃を喰らったとしてもその亜空間が何もない無限空間の別世界に送り込んでくれる。
尤も、1枚目のバリアを破るためには核爆弾並みの威力が必要となるのだが。
そして今回は破られた。
1枚目を…
危なかった、3重構造の無敵亜空間バリアでなければ防げなかったかもしれない。
この亜空間バリアは何千億年生きてて1度も破られたことはない。
その無敵バリアを出し惜しみし、少しでも侮っていたらマレイナは生きていなかったかもしれない。
そう考えるとエリナの頬に冷や汗が伝る。
まぁもし死んでもこっそり蘇生してやればいいだけの話なのだが。
「ツヨきモノよ、ナニをしにここへキた」
「私達はただ、依頼されただけよ。貴方ダークドラゴンが村人にちょっかいをかけるっていうから退治にね」
「ナニをバカなコトを、ちょっかいをかけてきたのはムこうのホウではないか」
どうやら訳ありの様だ
「村人にちょっかいをかけられたっていうの?話を詳しく聞かせてくれない?」
「うるさい」
「ビュッ どごぉおおおおん」
弾かれた。
尻尾で勢いよくエリナ達を薙ぎ払おうとしたが、その強靭なドラゴンの肉体がエリナ達に届く事なく跳ね返った。
「バカな、ナニをした」
「エネルギー方向変換です」
エネルギー方向変換とは、相手の攻撃エネルギーを逆方向に向けて発射する技。
つまり相手の攻撃が逆再生のように後ろへ飛んでいくのだ。
「次はこっちの番!
服従しなさい、じゃないと身体を少しずつ破壊していきますよ」
「バカなコトをほざきやがって」
何回バカバカ言えば気が済むのだろうかこのダークドラゴンは。
ダークドラゴンは服従なんて考えもせず、聞く耳を持たなかった。
「破壊まで10、9、8、7、6、」
そしてやってきたダークドラゴンの攻撃。
「ウォーターカッター」
「ちゅどーーーん」
「バカな、ウォーターカッターがキえた?どうなっている」
物質変換、それは物質の状態を変化させることのできる技だ、今のように水を気体へと変化させ消失させた。
「5、4、3、2、1、」
「空間転送光線!」
「チュン」
「ギャオーーーーーン」
左足に命中した。
その左足には大きな穴が空いていた。
空間転送光線とは、その光線が通った空間を別空間に転送し、どんな装甲でも確実に穴を開けることのできる技。
そして暴れ回るダークドラゴン。
そしてもう1度カウントが進んでいくのであった。
「10、9、8、」
ダークドラゴンは逃げようと必死に翼を羽ばたかせた。
「重力増加」
だが飛べなかった。
それどころか地に顔をつけ、地面に身体を押し付けることしかできなかった。
エリナによってダークドラゴンの体重を10倍にされたのだ。
重力だけに10倍の力、10力ってか
そして5000tの体重を体に乗せられ、身動きが取れないダークドラゴン
「服従しますか?全てを話したら殺さないでやってもいいですよ」
「クソ、わかった 全てを話そう」
何故か普通の喋り方になっていた。さっきまでの喋り方は演技だったのだろうか。
そしてダークドラゴンは語り出した。
「あれは1000年ほど前の話だったか…我は怪我をして死にかけていた時、1人の少女に助けられたのだ。
手当てをしてもらい、そして毎日世話をしてくれるようになった。
それはそれは楽しい毎日だったのだ。
だがそんな日々も長くは続かず、毎日森の中へ入る少女を不審に思った村人が、少女を尾行したのだ。
そして我は見つかった。
村の会議の結果我のことを危険視し、殺そうという結論に至ったのだろう。
我の住んでいる森は全て燃やし尽くされてしまった。
少女は村を追放され、ワレはこの森へと逃げてきた。
だが再び森を荒らす不届者がこの森に現れたのだ。
木を伐採し、貴重な資源を奪っていく。
ワレはあの時のことを思い出し怒り狂った。
そして今に至ったというわけだ。」
「なるほどそういうことでしたのね。大変でしたわね。 だから人語が喋れたのですね」
マレイナがようやく納得したようだ。
「じゃあ早速服従してもらうよ、今日から貴方は私のペット。奴隷魔術を使わせてもらいます。今日から私があなたを育ててあげる」
「ジャキン」
お腹の辺りに奴隷紋が浮かび上がった。
「そのサイズだと不便だと思うので35.7分の1の大きさにしますね!」
「必要ない。 我は人間の姿に化けることが出来る」
「ぼん」
そこには長い黒髪の美少女がいたのであった。
「ていうかあなた性別女でしたのね」
「当たり前でしょ!我アリアのドラゴン的美貌と美声がわからないっていうわけ?」
「口調まで変わってるじゃないですか。あの喋り方一体なんだったんですか?」
マレイナがツッコミ、アリアが怒り、そしてエリナもツッコむ、忙しい状況になってしまった。
* *
「チリン」
「「「いらっしゃいませー」」」
「あ、軍人さん」
「依頼はどうなった、終わったのか!」
「はい!無事村にはいなくなりました。村には…」
「それは良かった、よくやってくれた!まさか本当にやり遂げてくれるとは!そしてドラゴンはどうなった、追い返したのか」
「いえ、服従させ、奴隷にしてから連れてきました!」
「えぇえええええええ」
「それとそこにいる前はいなかった店員はどうしたんだ、ってもしかして…」
「はい!これが奴隷にしたダークドラゴンです!」
「なにぃいいいいいい!?」
リアクションで忙しい人だ。
「確かにレベルの高い竜種は人間に化けることが出来ると言うが…」
「依頼は達成ですよね」
「まっ、まぁ危害を加えることが無くなったなら達成でいいんじゃないかな」
「ということで報酬を受け取りますね」
「あぁ、ちゃんと金貨90枚渡されている」
「ドン」
「「「ありがとうございました!」」」
* *
王宮
「何?あのダークドラゴンを奴隷にした?」
「はい、店で働いている様子をこの目で見ました」
「いやはや信じがたいな、とにかくあの女神エリナ相談屋には絶対敵対するな。良いな!」
「は!用心致します」
* *
女神エリナ相談屋
「ふぅ〜やっと帰ってこれましたね」
「さすがにわたくしも疲れましたわ」
「ご主人様、あの、我のせいでごめんなさい」
「いやそういうのもういいって!そう言えば自己紹介まだだったね」
そうして自己紹介が始まった。
「私がこの店の店主をしている女神のエリナ、そしてこっちの王女様が」
「わたくし、マレイナ・フォン・アースティンですわ」
「ちょっと待って色々突っ込みたいところがあるけどまあいいわ、我の名はアリアよ、そして何?あんた達女神と王女様なの?ふざけてるの?」
「なんで女神には様をつけなくて王女には様をつけるんですか!」
そう言ってエリナは頬を膨らませている。
「いや流石に信じられないわよ、まぁあの強さを前にしたら信じざるを得ないけれど」
「ということでアリアちゃんには今日からここで働いてもらいます!」
「なにが、ということで、よ!」
エリナの言葉にそう返すアリア
こうして女神エリナ相談屋は、また1人店員を増やしたのであった。