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ドジっ子ヒーラーは気づいてない  作者: はじめ まこと
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魔法は人それぞれです。

顔合わせを終えた俺たちは、ひとまず城の中にある応接室にいた。


「これから旅をするにあたってまずどんな魔法が使えるか教えておこうかと思うんだ。」

「あら、そうですわね。」

「そうだな。」

「僕の魔法は光魔法。光を操るんだ、洞窟の光は勿論、光を集めて熱線にすることも出来るよ。」

「わたくしは精霊魔法を。精霊たちの力を貸りて大抵のことは出来ますわ。」

「オレは召喚魔法だ。契約しているモノを空間から呼び出す魔法だ。武器や生物なんかも契約してるぜ。」

「なんかそれカッコいいですね。」

「フフーン、だろ!」

「それでスウルの魔法は?」

「え、ああ、俺は歌魔法を。」

「初めて聞く魔法だね。」

「わたくしもですわ。」

「どんなんだ?」

「えっと、歌を歌うことで仲間の治療をしたり支援とか、魔力の壁を生み出したりする魔法です。」

「へー、いろんな事に使えそうだね。」

「楽しみですわ。」

「いや、俺なんかべつに…」

「なに謙遜してんだよ!実際スウルはこの国でも数少ない治癒魔法が使えるだから胸張れよ!」

「ええ、大抵のことは出来るわたくしも治癒は使えませんから。」

「僕達騎士は癒してくれる人がいるから、前線で戦えるんだよ。」

「そ、そうかな。」


こんなに褒められることは村でもあまりなかったからスウルは嬉しくなってしまい、顔を赤くし、照れてしまった。


(グッ…スウルは僕の胸を締め付ける天才かな?)

(おいおい、泣かしたくなるじゃねーか)

(ああ、堪りませんわ、エルさん、ハーツさん抱きしめてあげてください!!)


三者三様でスウルの赤面に悶えておりました…


「そ、そうだ。スウルは村から出てきたばかりだよね?王都で装備を整えようか。」

「そうだな、オレたちが見繕ってやるよ。」

「ついでにポーションなども買っておきましょうか。」

「あんま俺金持ってきてないよ?」

「大丈夫、討伐費用をいくらか王様から貰ってるから。」

「かまわねーさ!使っちまうおうぜ!」

「いや、国民の税金な訳で…」

「まあまあ、とりあえず王都に出ましょう。買うかどうかはそれからでもいいですわ。」

「まあ、そうだね、行くか。」

「ああ、わかった。それじゃあ、僕がエスコートしよう。」

「オレがエスコートしてやるよ。」

「いや、僕が。」

「オレが!」

「僕が!」


イケメン2人がスウルのエスコートを奪いあい騒ぎ始めました。


「いや、男の俺よりママンをエスコートしなよ。」

「いいえ!!!わたくしは大丈夫です!!!」


ママンは机をダン!と手のひらで強く叩き、大声をあげた。

騒いでいた男2人は静かになった。


「ハッ!いえ、その、わたくしは王都に住んでますので、ええ、大丈夫ですわ。」


ママンはニコリと微笑むと、あとは有無を言わせないと目が語っている。


「あ、ははは、それじゃあ、エスコートしてもらおーかなー。」

「そ、そうだね、スウル行こうか。」

「お、おう。任せろ。」


その時男3人は皆同じことを思った。


(((ママン、こええ。)))


男3人は応接室から出て王都に向かい、ママンはそれを後ろからニヤニヤと眺めていた。


(せっかくスウルさんを自分好みにしようとしているお二人をどうしてわたくしが邪魔できますの!?しかし、エルさんもハーツさんも独占欲は激しいタイプなのでしょうか?妄想が止まりませんわ!)

スウルのドジっ子属性を発揮させてあげたいです。

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