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ドジっ子ヒーラーは気づいてない  作者: はじめ まこと
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素材にします。

ジャイアントイーターを素材にして監禁します。

ガエンも小さくなり、すっかりふつうのワンコと同じ大きさになった。

そのままの足で4人はこの街のギルドにやってきた。


ギルドとは冒険者たちの憩いの場であり、仕事を探す場でもある。依頼の張り出しや素材の査定場、パーティ参加などといったものもあれば、食事をする場もある。


まずは、ジャイアントイーターの素材を換金することにした。


「換金ってどうやってするんだ?」

「ギルドの職員やギルドによっては専任のスタッフがいるんだけど、その人たちが査定をするんだ。そうして、査定にあった金額を貰うって流れだね。」

「なるほど〜」


小規模のギルドであればギルドスタッフが査定をしたりするが、大規模のギルドになると持ち込みされる量も多くなるので専用のスタッフを置いているところがほとんどだ。

この街のギルドは世界でも有数の大規模ギルドなので専任スタッフも多数在籍している。


早速ギルドの受付に向かい、査定の申請をする。


「ようこそ、本日は素材の査定でしょうか?」

「えっと、はい。」

「かしこまりました。それでは素材をこちらにお願いします。」


受付のお姉さんはそう言いながら、金属のパットを机の上に置いた。


「すまない、コレには乗らなさそうだ。」

「そんなに大量に狩ってきたんですか?」

「というよりも、巨大なやつなんだ。」

「なるほど、かしこまりました。それではここの左側にある通路を奥まで進み、素材場というドアを入ってください。」

「わかったよ。」


どうやら、巨大な敵の査定もよくあるようで受付のお姉さんも慣れたものだ。

お姉さんのいう通りに左側の通路を進んでいくと、素材場と書いたプレートを掛けてあるドアがあった。


「ここに入ればいいんだな。」

「オレが先に入るわ、ここには顔なじみも多いしな。」

「はー、すごいなぁ。」


ガチャ


ドアを開けるとその中には大量の机と魔物たちがあった。平原で狩ったラビッツなどが多く見られる。


「すっげええー!めっちゃ広い!魔物めっちゃいるじゃん!」

「ここはギルドの素材場としては最大規模の広さを誇ります。それとここでは騒がないように。」


さっきの受付のお姉さんがいつの間にか横に立っていた。胸のところにネームプレートがあり、リーヤというらしい。


「失礼、私はここのギルド職員であります、リーヤと申します。それでは奥側の机にどうぞ。」


リーヤさんに案内され素材場の奥側にある机に向かった。


「それでは、素材をお願いします。」

「はーい、それではいきますわね。」


ママンはマジックボックスからジャイアントイーターを机の上に出した。


ドスン!


「こ、これは!ジャイアントイーターではないですか!これはどこで狩られたのですか!?」

「実はゴズ平原で魔物のスポットが出来ていたんだ、そこは僕たちが全て討伐して浄化もしておいたから大丈夫だとは思うよ。」

「なるほど、ゴズ平原で…わかりました、念のためギルドの調査員を派遣しておきます。少々お待ちください。」


そう言うとリーヤさんは奥の扉に走っていった。少し経ってリーヤさんが入って行ったドアからリーヤさんと大柄な厳つい男が出てきた。


「おう、お前さんらか、ジャイアントイーターの討伐したのはって、ハーツじゃねーか。」

「おお、久しぶりだなおやっさん。」

「ギルド長だ。」

「…だ、だれ?」

「ああ、このおっさんはオレの昔馴染みでな、今はここのギルド長をやってんだ。」

「ギルド長のゼオラルドだ、よろしく。」

「よ、よろしくお願いします!」

「よろしくお願いしますわ。」

「よろしく。」


スウルとエル、ママンと握手をし、ゼオラルドはジャイアントイーターの机に向かった。


「なるほど、ジャイアントイーターか…これがゴズ平原で発生したってのはヤベエな…新人たちが発見しなくて良かったよ。」

「あ、あとトードメンとラビッツ、シュランプも発生してました。各種族100体前後はいたと思います。」

「雑魚でも大量に発生すれば脅威になるからな。」

「ギルド長、それでは調査員を派遣させますね。」

「ああ、頼んだ。」

「それでは皆さん、査定はギルド長自らしてくださるそうですので、私はここで失礼します。」


リーヤさんは調査員を派遣させるために奥の扉から出て行った。それからゼオラルドはジャイアントイーターに触れて、素材の査定をしているようだ。


まずは牙の質感、大きさ、強度のチェックをし、次に毛皮の状態をチェックしていった。


「んん、この状態ならだいぶ良い状態だから査定も高いな。」


ゼオラルドはそうすると、素材を剥いでいった。


「すげえ、一人であんな大きなの捌けるものなのか?」

「いや、普通は三、四人でやる作業だ。だが、ゼオラルドは捌きの技術を見込まれて一時期全ギルドの職員に対してのコーチングをやってたらしい。」


ラビッツなどの小型の魔物であれば1人でも捌くことは容易に出来るが、ジャイアントイーターほどの大きさがあるものを1人で捌くのは熟練の職人でも難しい。しかし、ゼオラルドはそれを1人でこなしてみせた。元々ゼオラルドはギルド長になる前は‘‘剥ぎのゼオラルド’’と呼ばれ、素材場のボスであった。ギルド長になった今でも若手は勿論、中堅以上の職人たちからも師匠だの、兄貴だの、親方と呼ばれているらしい。


そうこうしていると、ジャイアントイーターは殆どが素材と肉の塊になった。


「お前ら素材の金は30分後ぐらいには受付で用意しておくから、それまでは休憩しといてくれや。あと、この肉は市場に卸しとくぞ。」

「ああ、わかった。それでは僕たちは一度外に出るよ。」

「おやっさん、じゃーなー。」

「失礼いたしますわ。」

「あ、それじゃあ、失礼します。」


そうして4人は素材場を後にした。

今回はママンの滾りポイントが無いです…

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