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引きこもり生活万歳。  作者: らむね
1/9

異世界引きこもり生活スタート。

数分前まで部屋でくつろいでいたはずなのに、私は今真っ白で何もない空間にいた。


そこに一人ぽつんと立っていると目の前に光の発光体が浮かんで見える。


発光体が人のシルエットの様に光り輝いた時。発光体から声が発せられた。


「こんにちは、驚いているようだね。私は君の世界とは違う世界の神だよ。神も暇を持て余していてね、私のつまらない世界に刺激を与えたらどうなるかな~と、いう事で君達を選んだんだ。」


一人ペラペラと喋る異世界の神さまに一瞬思考が停止しかけたけど、何とか持ち直す。でも君達ってここには私しかいないけど・・・。


「そう!ここには君しか居ない。他の子達はもうすでに新しい異世界ライフを楽しんでいるはずだよ。君で18人目なんだけど、何か希望はあるかい?」


18人目・・・。他の人たちはこの状況を受け入れられたのだろうか?


「そうだね~色々悩む子も居たけど、すんなり受け入れる子も居たよ。君達は同じ地球から連れてきた者同士だけど国は色々だよ、日本人は君が二人目。接触を試みるのもいいけど、それぞれがある間隔で置いて来たから、会うにはかなりの時間がかかるよ」


「それぞれ違う国に置いてきたし、なんと言っても地球の数倍大きな惑星だから、そんじょそこらの距離じゃないからね。移動手段も馬か馬車か徒歩の3択しかないし、で、これから僕の管理する世界に君を転送するけど、何か希望はある?」


希望ってなんの?


「・・・君ゲームとかしないの?他の子はスキルだとか底無しのお金だとか色々言ってきたけど。」


希望・・・。私の希望は、静かな処で一人静かに暮らしたい!


「・・・今までの子で一番欲がないね。だけど、それも面白い。そうだ!君の世界の家を一軒プレゼントするよ。君が許可しない者は寄せ付けない結界を張って、家の周りに畑も用意して、調味料やお菓子なんかは家の中に食材保管庫を作っておくから、そこに欲しいものを心に思い描いた時、そこに食材なんかが届くようにしておこう。・・・それとこれは無欲な君にサービスとして不老不死のスキルを授ける。」


・・・・・・・・・・。


最後のやつは辞退したいんですけど・・・。


「ははは君だけじゃないよ。数人の子達を不老不死にしたんだよね~面白いでしょ?」


とんでもない事言いますね。


「僕は暇だと言ったでしょ~折角自分の世界に連れて来たのに直ぐに死なれたら面白くないし、せめて数人は永い時間観察出来るようにしといたんだよ。今のところ君で5人目。もしこの世界で好きな男が出来た場合にその男も同じように不老不死に出来るスキルを授けよう。ずっと好きな男と居られるなんて幸せだろう?」


呪いの様な気がするんですけど・・・。


「呪いなんて酷いな~」


まあこれは拒否権ないんでしょうね。


「そうだよ~、これからそのままその家と共に君を異世界に転送するから、自分の生きたいように生きてね。観察するのが楽しみだな~」


解りました。自分も腹を括って自由に引きこもりますね。


「ははは、楽しく暮らしてね。僕と君たちが接触することはもう二度とないから、心に刻んでおいて~。検討を祈るよ。」


その言葉を最後に、一瞬視界が真っ白になり、次に目を開けた時、そこは知らない家の中だけれど、どうも日本家屋の様で、畳の匂いに安心した。


外に出てみると、男の背丈程の高い塀に囲まれた家に、こじんまりとしてるけど、畑もちゃんとあるし、森に囲まれてるけど、全然問題ないかも、家の中を見て回ったけど、水もお湯も出るしお風呂もトイレも完備されてて、ロフトもあってかなり素敵な家だけど、タンスの中身の服が全部着物だったのが驚いた。


これどうやって着るのか判らないんですけど、と思った時頭に浮かんだのは神様?の言葉、願った物が届いてる保管庫。

願った物が届くなら、今私が願った物も来てるはずってか来てて下さい!と家の中の保管庫を探すと、調理場のすぐ隣にドアがあり、そこを開けると6畳ほどの結構広い空間に壁にそって棚がいくつもあり、そこに一冊だけポンと置いてある本を取ると、まさに欲しいと願った物だった。


「初心者の着物口座」これないと、着物着れないよね。折角の日本家屋なんだから、着物着たいし、着物じゃない私服はまた今度。


本を片手に他の部屋なんかも見て回って、かなり広くて、部屋は全部で6部屋もあったけど、こんなにいらないよ・・・。


茶の間にはテレビもあった。しかも最新の薄型の60型!でかっ!というかテレビ見れるの?!

と思ったらどうもDVDしか見れないみたいで、テレビの横の棚に沢山DVDがあって、テレビをつけても何も映らなかった。


まあ、あるだけありがたいと思わないとね。





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